風呂

「ゆ」に書いた、近所の銭湯にいる常連の女性(以下Aさん)との関係に進展があった。
いつもAさんは複数の常連さん達といるのだけど、その日は一人でいた。

わたしは日中とても楽しいカラオケをしてきていて、でも一人になった途端に気分が落ち込んだので帰って家で寝た。
目が覚めてもまだ夜の九時くらいだったので、気分を変えたくて銭湯に向かう。普段はサウナに入らないけど、なんとなくその日は入ることにした。

サウナでは音楽が流れていて、中島美嘉の「GLAMOROUS SKY」の後に「ロンリーチャップリン」が流れたりする。本屋で働いていた時に有線があったのでいろんなチャンネルがあることは知っていたけど、一体なんというチャンネルに合わせればこんな選曲になるのかわからない。ということを前からずっと考えていた。

カラオケでMy Little Loverを歌ったら、一緒に行った人達が「マイラバいいよね」と言ってくれて嬉しかった。サウナでは「白いカイト」が流れていた。「あ!」と思っていい気分になった。

Aさんとサウナで二人になった。Aさんが以前サウナでこの有線について「なんでこういう曲なんだろうね」と話しているのを聞いたことがあったので、この音楽に思うところがあると知っていた。意を決して「この有線の曲不思議ですよね」と感情がふと発露して言葉が出たみたいなふうに話しかけてみた。そしたら「前は演歌だったけど最近はこんな感じになった」と教えてくれた。会話が成立した。

モー娘。の「ザ⭐︎ピ〜ス!」の「好きな人が優しかった」という歌詞を聞くたび、優しかったらピース!ってなる好きな人って、普段は殴ったりするのかなと思う。好きな人って恋仲とかそういうことじゃなくて、好きな人類ということなのだろうか。つんくに造詣の深い人がいたら教えてほしい。ていうか「ザ⭐︎ピ〜ス!」って何?

Aさんは同年代だとしても友達にならなそうなタイプだけど、なんか優しくて(水風呂とかで一緒になった時に)好きだなと思っていた。声が大きいけど優しい。わたしは声が大きい人が好きではないのに。
好きな人が優しかった。

水風呂に入っていたら「いつもサウナ入ってないのに珍しいね」と言われた。わたしのことを知ってたんだ、サウナ入らないって思ってたんだ…となんだか嬉しくなる。これが承認欲求か。というか、承認欲求ってなんか浅ましい根性によるものって感じに受け止めてるけど、無視がいじめとして成立するのだから、誰かに存在を認めてもらえているということは嬉しいに決まっているのでは?と思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?