文字を書くことだけに向き合った2時間。はじめての写経。


先日、誘われてはじめて写経というものをしてきた。

写経というのは、お経を書き写すこと。

わたしは仏教じゃないしむしろ家族はキリスト教?ユダヤ教?なのだけど、少し前から書道をしてみたいと思っていたのでよい機会かなと。

そもそも書道をしてみたいと思ったのは、「宇宙で一番明るい屋根」という映画の主人公の女の子の影響。恋や家族の問題に向かい合う時に、書道の教室で墨で文字を書いていて、先生に「文字に内面が映し出されていますね」的なことを言われているのをみて、

なんか書道いいな。自分と文字を通して向き合うのやってみたい。と思っていた。

昔から映画に影響を受けやすい。
特にストーリーのある映像に影響を受けやすいようで小さい頃からドラマも好きで、本当は小さいころから保育士になりたいという夢があったのに、小学6年生の卒業文集で将来の夢を書く少し前に検察のドラマを見ていたおかげで、「検察官になりたい」と一瞬しか思っていない将来の夢を書くはめになったくらい。(もしあの時、保育士になりたいと書いていれば、卒業文集に書いた小さいころからの夢が叶ったと言えたのに・・・残念・・・)


まあそんな書道をしたいという思いとお誘いのタイミングがばっちりでよし行こうとなった。

わたしが行ったのは、薬師寺 東京別院というところ。
般若心経 1巻 2000円。書いた写経は、奈良の薬師寺に奉納してもらえるとのこと。薬師寺がある限り永久に奉納してもらえるらしい。すごい。年間どのくらいの人が写経するのか知らないけれど入りきるのかな。

15時くらいから書き始めて、あっという間に17時に。
わたしはまだ半分しか書き終わっていない。でも17時がタイムリミットで敢え無く終了。

はじめての人は2時間くらいかかるとのことだったが、なぜわたしがそんなに時間がかかったのかというと、右手で書いたから。
そう、わたしは左利き。だからゆっくり丁寧にしか書くことができなくて必然的にとても時間がかかってしまう。

こんなに書くことだけに集中した時間なんてはじめてなのではないかというくらい書くことだけに向き合った2時間。漢字がずらっとならんだお経なので意味も分からない。漢字一文字一文字をひたすら書き続けるだけ。文章の意味が分かると読む作業をどうしてもしてしまうと思うけれど、それもできない。本当に書くだけ。
ひたすらゆっくり丁寧に。普段使い慣れていない震える右手に全集中。
こんな贅沢な時間なかなかない。


書き終わらなかったので封筒に入れて持ち帰らせてもらえた。一緒に行った人に、「宿題みたい」と言われた。たしかに。


「続きを書きにきてもいいですよ。」と教えてもらったので、書き途中にしておくのもなんだか気持ち悪いし、時間を見つけて行ってこようかな。

きっと誘われなければ写経をしようなんて絶対に考えなかったから、お誘いがきたらポンとそのお誘いの背中に飛び乗って連れて行ってもらうのもありだなと改めて思った。


書道欲が高まり、近所の書道教室の体験にも行ってこようかなと思っている。自分のそのとき書きたい文字にすべての神経を集中させて、ただ文字を書く。やってみたい。


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