つばきファクトリー新曲レビュー! こんな注目ポイントもあります
ハロプロで勢いのあるつばきファクトリー新曲レビュー! 恋する女性のワンシーンを切り取った3曲が話題
昨年、レコード大賞 最優秀新人賞を受賞し、現在のハロー!プロジェクト(以下 ハロプロ)で勢いのあるつばきファクトリーが、7月18日(水)にトリプルA面の新曲『デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい/純情cm(センチメートル)/今夜だけ浮かれたかった』をリリース。
前作では冬から春までの恋する女性の気持ちを歌った楽曲をリリースしましたが、今作は初夏から夏の終わりまでの恋する女性の気持ちを歌った楽曲になっています。
そんなつばきファクトリーの新曲を独自の目線でレビュー。今作の注目メンバーなど含めて紹介します。
あと数センチメートルの恋にジレンマする女の子 『純情cm(センチメートル)』
作詞:大橋莉子
作曲:大橋莉子
編曲:hisakuni
MV Director:野田智雄
歌割:浅倉、小片、岸本、小野田多め
ポジション:浅倉センター
サムネイル選抜:小野田
つばきファクトリーの素材を生かす振付 世界で活躍するダンサーが振付師に
この曲は、好きな人と結ばれるまであともう少しの距離感で悩む片思いの女の子のシーンを歌った楽曲です。
歌詞の内容から見るに、期末テストが終わり夏休みを目前に打ち上げムードが漂ってる時期でしょうか。この時期はクラス替えや入学式から人間関係が固まってくる頃でもあり、同時に恋愛関係が動き出す頃でもあります。
この曲の主人公はまさにそんな状況化にいて、好きな人と友達を含めた大勢でファミレスに行き、いつも通り集合写真を撮る。そのひと時だけでも恋人気分になりたい。レンズに映る相手になら告白できるのにといった感じで、なかなか現実の告白には踏み込めないジレンマを抱えています。
そんな状況で恋が動き出すCメロ部分は、2人での帰り道から「告白してもいいですか」という決心の言葉が生まれるという急展開を見せ、まるでドラマのワンシーンのようです。この曲のクライマックス部分と言えるでしょう。
筆者がこの曲で注目して欲しいのは振付師の存在です。
今回、振付を担当したのはNEO-GeishaのNANOIという方で、女性メンバーで構成されるアニメーションダンスクルーの中心メンバーです。実は前作の『I Need You ~夜空の観覧車~』、『春恋歌』も担当しています。他のハロプログループだとアンジュルムの『Uraha=Lover』の振付も担当しました。
見栄えのいい振付や、カッコいい振付で見せるというよりは、アイドルの素材感を大切にした振付をつばきファクトリーに提供していると言えるのではないでしょうか。『春恋歌』でもメンバーにフリーポージングをする箇所を作るなど、あくまでアイドルとしての華やかさやビジュアルが映えるような振付を意識しているところに特徴を感じます。
そして何と言っても実績がすごいです。
"Asia’s got talent ゴールデンブザー獲得"、"アメリカVIBE DANCE COMPETITION XVIII 準優勝"などの世界的パフォーマンスコンテストで高成績を残しています。
ダンサーにはそれぞれジャンルの違いがあり、主戦場も違うので、一概に世界に出ているから一番すごいとは言い切れませんが、ハロプロに関わってきたダンサーの中でも世界クラスの実力と実績を持ったダンサーです。
『純情cm(センチメートル)』は、つばきファクトリーにとんでもない振付師がバックに付いていたという事実がわかる楽曲でもあります。
大好きな彼氏に軽蔑されたくない女の子 『デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい』
作詞:つんく
作曲:つんく
編曲:江上浩太郎
MV Director:青木亮二
歌割:小片、岸本メイン
ポジション:
サムネイル選抜:小片
圧倒的なフィーチャーメンバーを選抜した挑戦的な楽曲
この曲は、タイトル通り「デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい」と思ってしまうくらい大好きすぎる彼氏がいる女の子が主人公の歌です。自分への自信のなさからか、ちょっとした髪の乱れさえも彼氏の前では気になってしまう。失恋よりも彼氏に軽蔑される方が辛いという心境に置かれている女の子が描かれています。
同曲を書いたのは元ハロプロプロデューサーのつんくです。こういった"幸せなのに幸せを感じられていない女の子"の歌詞に関しては、他の作家陣を寄せ付けないハイセンスさがあります。
特にサビラストの「コンビニの後の髪の匂い気になる 大好き」という歌詞は、「コンビニという着飾って行くような場所じゃないところで普段の自分を見られるのは嫌だ」、「コンビニに匂いなんてないけど、それでも匂いがついてるんじゃないかと気になってしまう」という二つの心理が一文に込められていて、それだけ彼氏が大好きなんだという想いの強さが伝わるパートです。
そんな切ない楽曲をつばきファクトリーの歌唱力を支える"小片リサ"と"岸本ゆめの"の2人がメインで歌っています。特に小片リサはメインボーカルだけでなく、センターポジション、MVもソロカット多数など、小片リサの楽曲と呼んでもおかしくないくらいの存在感です。
つばきファクトリーの初期から"儚さ"の雰囲気を持っていた小片にとって、この楽曲の世界観はベストマッチしていると思います。そういう部分でフィーチャーされたのかもしれません。
今までのつばきファクトリーの楽曲において、1人のメンバーが圧倒的に目立つポジションと歌割りをあたえられるということはありませんでしたが、この曲では小片リサを全面に押し出しています。そういった意味でも『デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい』は、つばきファクトリーにとって新たな挑戦を試みた楽曲と言えるでしょう。
夏の夜 恋のチャンスを逃してしまった女の子 『今夜だけ浮かれたかった』
作詞:児玉雨子
作曲:中島卓偉
編曲:炭竃智弘
MV Director:森田 亮
歌割:浅倉、秋山、小片、岸本
ポジション:固定センターなし
サムネイル選抜:全員
メインボーカル以外にも見せ場ができてしまう不思議な楽曲
この曲は、夏の花火大会に友達グループで遊びにいった女性が主人公で、グループの中にいる好きな人と結ばれたいと思いつつもなかなか行動に移せず、結局はひとりで星空を眺めながら帰路につくというシーンが描かれている楽曲です。
Aメロで自分の頑張りに対してうまくいかない現実を説明。
Bメロで終わって行く夏の夜に対して後悔と不満が爆発。
サビで「今夜だけ浮かれたかった」、「今夜だけわがまま言えば」というフレーズを元に壮絶な自己反省会。
という流れで進みます。
たった数時間の夏の夜の出来事ですが、児玉雨子の書く歌詞が鮮明にシーンを描いているので、非常に共感しやすいエピソードになっているのも特徴です。
単純に、制作陣の歌詞・メロディ・サウンド・振付が素晴らしい! つばきファクトリーの浴衣姿可愛い! といった直感で楽しんでもらえればそれで十分な楽曲ではありますが、他にも注目して欲しい部分があります。それはメンバーの見せ場作りです。
この曲は、浅倉、秋山、小片、岸本がメインボーカルを担当していますが、ライブでパフォーマンスを見たファンからは、Cメロの小野と小野田のパートが印象に残るという声があがっています。
「どうしたら輝けるの(小野)」、「泣きたいわ(小野田)」のパートを、主人公の嘆きを代弁するかのようにエモさ爆発で歌っているので、そこがファンの中でこの楽曲のクライマックスになったという流れでしょうか。メインボーカルではないメンバーが、一発の歌割りに持てるすべてをかける事によって楽曲のみどころを増やしてしまう。誰がいつどこで目立ってくるか予測不能なグループ。それがつばきファクトリーですというのを証明した楽曲です。
さらに、筆者は小野田紗栞のBメロ終わりの爆発力に定評が出てきた楽曲とも考えています。デビュー曲の『初恋サンライズ』でもBメロ終わりを担当していましたが、『今夜だけ浮かれたかった』でも担当。
「いや、いや」というフレーズからサビに突入するのですが、小野田の力強いボーカルが一気に爆発力を生んで、その勢いをサビにそのまま持っていくというパターンを形成しています。アップテンポな曲をパワフルに疾走感を保ちつつ歌えるのは彼女のボーカルによる部分もあるのではないでしょうか。
歌・ダンス・キャラクター・ビジュアル、それぞれの特徴をパフォーマンスに昇華して見せ場を作る。これもつばきファクトリーの面白いところです。
前作に続き「恋する女性のワンシーン」を歌ったつばきファクトリー。
今のハロプロ内で勢いのあるグループだけに、楽曲とメンバーが生み出すパワーが凄まじい3曲になっています。
そんなつばきファクトリーの新曲『デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい/純情cm(センチメートル)/今夜だけ浮かれたかった』は7月18日(水)リリースです!
《Web & SNS》
つばきファクトリー公式サイト:http://www.helloproject.com/countrygirls/
つばきファクトリー公式ブログ:http://ameblo.jp/countrygirls/
つばきファクトリー公式Twitter:https://twitter.com/tsubakifac_uf
つばきファクトリー公式YouTubeはこちら
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