見出し画像

お強いアイドルが大集結! Pop’nアイドル04 ライブレポート

タワレコが厳選したアイドルたちが大集結! 濃さと激しさで熱くなった冬の渋谷

アイドル専門レーベル「T-Palette Records」の運営や新宿店始動のアイドル応援企画「NO MUSIC, NO IDOL.」など、独自の路線でアイドルをフィーチャーしてきたタワーレコードが、約5年ぶりに"Pop'nアイドル"を復活させた。
"Pop'nアイドル"は、2012年に初開催され、SUPER☆GiRLS、スマイレージ、東京女子流らが出演。その後定期開催が続き、伝説のアイドルグループである°C-uteや、今なお活躍を続けるさくら学院など、多数の有名アイドルが出演してきたライブイベントだ。

そんな"Pop'nアイドル"が、タワレコ日本上陸40周年のタイミングで"Pop'nアイドル04"として帰ってきた!
記念すべき復活祭に集結したアイドルは、『ハロプロ研修生』『RYUTist』『GANG PARADE』『私立恵比寿中学』『アンジュルム』の5組。個性、レベル、将来性、どれをとっても一級品と言っても過言ではないラインナップ!

11月27日、TSUTAYA O-EASTで開催された"Pop'nアイドル04"の模様をライブレポートでお届けしよう。

※こちらの記事は2019年12月12日にYouStyleで掲載されたものです。


超満員のアイドルファンで埋め尽くされたTSUTAYA O-EAST。ステージにタワーレコード代表取締役の嶺脇育夫が現れ、「自分の大好きなアイドルを集めました!」と挨拶すると、ファンたちは大盛り上がり!

ファンの高い熱量と主催者の「好き」という暖かいエールを受けて、ハロプロ研修生がオープニングアクトで登場した。

ハロプロ研修生

ハロー!プロジェクトでのデビューを目指して、日々レッスンと芸能活動に励むハロプロ研修生。
ハロプロといえば、令和早々にBEYOOOOONDSが、オリコンウィークリーチャート1位獲得という華々しいメジャーデビューを飾ったことが記憶に新しい。この日は、そんなBEYOOOOONDSの活躍に続けとハロプロ研修生内で結成された"ハロプロ研修生ユニット(米村姫良々・石栗奏美・窪田七海・金光留々・斉藤円香)"が登場した。

『Crying』『天まで登れ!』『青春Beatは16』『やっちゃえ!Go!Go!』の全4曲を披露。流石のハロプロということで、研修生といえどもレベルの高いステージングを見せる。のっけからファンも「オイ!オイ!っ」と大きな歓声を送り、徐々にボルテージを上げていく。

遠目から見てもキラキラ感が伝わる米村姫良々、スキルの高さを見せつける石栗奏美が特に目を引いたが、窪田七海・金光留々・斉藤円香の3人も自身のこだわりや見てもらいたい部分など、パフォーマンスに磨きをかけているのが伝わり、これからが楽しみだと思わせるライブパフォーマンスだった。

《ットリスト》

1.Crying
2.天まで登れ!
3.青春Beatは16
4.やっちゃえ!Go!Go!

公式サイト:http://www.helloproject.com/helloprokenshusei/


RYUTist


オープニングアクトが終わり、次に登場したのはRYUTist。
新潟市を表す「柳都(りゅうと)」という言葉に、「アーティスト」を加え、「新潟のアーティスト」という意味を込められている彼女たちは、この日も新潟から参戦。ひらひらドレスの衣装を身に纏い、優雅なダンスと爽やかな楽曲で歌い舞い踊っていた。

『青空シグナル』で始まったライブ。おそらくRYUTistと初めましてのファンも多かったと思うが、彼女たちのしっかりとしたボーカルとジャズダンスをベースにした激しさ&優雅さを兼ね備えたパフォーマンスに驚いた人も多かっただろう。
続く『きっと、はじまりの季節』『無重力ファンタジア』でも、4人でステージを歌い舞い踊る姿は爽やかそのもの。ここはライブハウスであるが、RYUTistが歌うと青空が見えるような開放的な野外ステージでのライブを見ているんじゃないかと思わせる。

4曲目の『Blue』では、しっとりした楽曲を4人で歌いあげ、最後にはハモリを交えたアカペラで締めくくり、会場からは拍手喝采が送られた。

MCでは、新潟で行われるホールワンマンライブの宣伝も早々に、地元新潟の宣伝へ。そう彼女たちは新潟をPRするために真摯に活動をしているアイドルなのだ。ゆるキャラ、スポット、食べ物など、新潟の良さを笑顔でアピールしていた。

ラストは『黄昏のダイアリー』を披露してフィニッシュ。がっつりとコールを入れてテンションを爆上げしていくタイプのセットリストではなかったが、明るい曲やしっとりした曲まで緩急のあるライブパフォーマンスで、オーディエンスを引きつけていたように思う。
よく見れば高さのあるヒールを履いてあのジャズダンスを踊り、キレイに歌いあげる歌唱力があるのだから、パフォーマンスをじっくりと堪能するアイドルなのかもしれない。

なんにせよ、RYUTistの魅力は見に来たアイドルファンに存分に伝わっただろう。

《セットリスト》

1.青空シグナル
2.きっと、はじまりの季節
3.無重力ファンタジア
4.Blue
5.黄昏のダイアリー

公式サイト:https://ryutist.jp/


GANG PARADE

「私たち、エンジョイプレイ みんなの遊び場 GANG PARADEです よろしくお願いします!」

恒例の挨拶から始まったライブは『Plastic 2 Mercy』で幕を上げる。
何と言っても驚いたのは、ファンのコールの大きさと熱さだ。会場は早くも一体になり、ジャンプで盛り上がる。その光景は「あれっ? ここにいるのって全員GANG PARADEのファンなの?」と錯覚してしまうくらいだった。

光るリストバンドを携えて、迫力のあるボーカルと独特な振付で一気に会場のボルテージを最高潮まで持っていったギャンパレ。続く『Wake up Beat!』はアッパーなサウンドで、『BREAKING THE ROAD』は、ヘビメタのようなサウンドで会場をかき回し、音楽的にもクオリティの高いアイドルなんだと思わせる。

筆者は、ギャンパレのライブを生で見るのが初めてで、WACK系のアイドルは、BiSHの『星が瞬く夜に』の5連発ライブを生で見たくらいであるが、WACKのアイドルがこんなに強力だとは思ってもいなかった。先ほどRYUTistがMCで「こんなにお強いアイドルさんと一緒にライブができて〜(以下略)」と言っていたが、おそらくお強いアイドルさんとは、ギャンパレのことではないだろうか。

続く『GANG PARADE』では、楽曲中に歌う「ウォーオーウォーオウォー!」をメンバーとファンが一緒に拳をあげながら熱唱。ギャンパレのライブは、写真動画撮影がOKとなっているのだが、ほとんどのファンは片手にスマホを持たず、こぶしかペンライトを握りしめてギャンパレのライブに熱量をぶつけていた。ファンが前のめりになっていく姿に、音楽で人がおかしくなっていく光景を垣間見た楽曲でもあった。

MCに入り、カミヤサキが「初めてGANG PARADEを見たという人ー?」と問いかけると、意外にも多数のレスポンスが。みんな初見であんなに完璧な盛り上がりを見せていたのかと感心する反面、ギャンパレのファンも声をあげていたのでは?と勘ぐってしまったが、Twitterでの反響を見ていると、本当に初見でギャンパレのライブに引き込まれたというアイドルファンのツイートも見られたので、あのレスポンスは純粋なギャンパレへの評価と言っていいだろう。

続けて、カミヤサキがタワレコへの感謝、会場に来てくれた全アイドルファンへの感謝を述べ
「みんなの遊び場として、今日この日この瞬間を一番幸せで笑顔のあふれる空間にできたらと思いました。みなさんにとって、今日という日が特別な1日になるように、心を込めて歌います」
と、愛のこもった言葉をオーディエンスに投げかける。そして披露されたのが『らびゅ』だ。

ここまでアッパーな楽曲でライブを盛り上げてきたが、『らびゅ』では感謝の気持ちに応えるために歌とダンスで愛を届けていたのが印象的。爽やかであるがメッセージ性の強い楽曲に胸がキュンとなる。最後は全員で大きなハートを作りファンにプレゼントしていた。

そして、ラストはインディーズ最後のアルバム『LAST GANG PARADE』にシークレットトラックとして収録されている『PALET』を披露。
テラシマユウカが作詞した歌詞をエモく歌い上げる彼女たちの姿は、思わず見入ってしまうほど楽曲の世界観に入り込んでいた。

《セットリスト》

1.Plastic 2 Mercy
2.Wake up Beat!
3.BREAKING THE ROAD
4.GANG PARADE
5.らびゅ
6.PALET

公式サイト:https://www.gangparade.com/


私立恵比寿中学


時間が経つのもあっという間で、Pop'nアイドル04も後半戦へ!
結成10周年イヤーを精力的に駆け抜けている私立恵比寿中学(以下略 エビ中)が登場!
オリジナルのオープニングSEのチャイムがなると、会場はファンの大きなコールに包まれる。これはBPM高めの盛り上がりソングが来るぞと誰もが予想するムードのなか、エビ中が最初に披露したのは『星の数え方』。

まさかのバラードスタートに、ズコーッとなるかと思いきや、メンバーのキレイなハモリと声量あるボーカルで一気にファンの気持ちをロックする。アイドルというよりアーティストと呼んだ方がいいのでは?と思わせる高い歌唱力で、空気は完全にエビ中の世界観へ。意外性で一気に自分たちのペースに持っていくのは、さすが10周年を迎えるキャリアの賜物だろうか。

楽曲終わりに、マジな雰囲気を出した真山りかが「今日は、エビ中のしっとりとしたいい曲を中心にやっていこうかなと」と口にすると、すかさず中山莉子が「そんなわけないでしょー!!」とツッコミを入れる。そのツッコミを合図にファンのしっとりモードも解除され「ここからどんどん盛り上がっていくぞー!」を口火に『Go!Go!Here We Go!ロックリー』でアップアップなライブパフォーマンスがスタートした。
しょっぱなからジャンプで盛り上がる会場。現在、エビ中は安本彩花が休養中であるが、気持ちは6人で! という気概を感じさせるパフォーマンスでパワフルなライブを作っていく。

続く『アンコールの恋』でさらにボルテージが上がっていく会場。間奏のソロダンスを含め、力強いダンスも印象的だ。中山莉子のセリフ「まだ忘れられない!」で、ぎゅっと心を掴まれたファンも多かっただろう。

新曲の披露も見どころだ。12月18日にリリースするアルバム『playlist』から、ビッケブランカが手がけた『ちがうの』を披露。アイドルらしい可愛い振付とBメロのカッコいいサウンドが絶妙なコントラストになっていて、音楽って面白いなと思わせてくれる。ラストに突如ラップが盛り込まれるのも最後までワクワクして楽曲を楽しめるギミックではないだろうか。

川谷絵音が手がけた『あなたのダンスで騒がしい』は、特徴的なイントロが強く印象に残るが、ボーカルが映える楽曲になっていて、メンバーの素材感が活きるパフォーマンスになっていた。

ライブも後半戦!
「皆さんの両手をお借りします!」の一声で会場全体からクラップ生まれ『HOT UP!!!』へ。「盛り上がっていくよ!POP’n アイドル!!!」の煽りを合図にファンのコール&レスも蘇る。間奏で「お前らこんなもんじゃねえだろーー!」とさらに会場を煽れば、ファンも全力でエビ中の気持ちに応援で応えた。

岡崎体育が手がけた『Family Complex』のイントロが流れると、女性ファンの黄色い声援も飛び交うように。同性から支持を得られるのはエビ中のアイドル性や音楽性に魅力があるからだろう。楽曲のEDMサウンドがクラブのようなノリと盛り上がりを作り、後ろを向き拳をあげるワンピースポーズから楽曲が変調してロックサウンドに変わる頃には、会場のボルテージはマックスになっていた。

MCで星名美怜が「最後にエビ中の今の想い、みなさんに届けたいと思います」と言葉を投げ『ジャンプ』へ。この楽曲は12月にリリースされるニューアルバムに収録されており、石崎ひゅーいが手がけた楽曲だ。

10周年という記念すべき節目を迎え、長い道のりを歩んできた彼女たち。少しゆっくりしてもいいんじゃないかと思ってしまいそうだが、この歌には新しい時代に進んでいく気持ちが強く込められている、それは歌唱にもダンスにも込められているし、フロアダンスといった難度の高い振付もやってのけるのもエビ中は常に進化していると言わんばかりだ。そして、もちろんファンと盛り上がることも忘れない!
メッセージ性のある楽曲を背に、エビ中とファンは手を挙げ声をあげ、最後まで盛り上がり尽くした。

《セットリスト》

1.星の数え方
2.Go!Go!Here We Go!ロックリー
3.アンコールの恋
4.ちがうの
5.あなたのダンスで騒がしい
6.HOT UP!!!
7.Family Complex
8.ジャンプ

公式サイト:https://www.shiritsuebichu.jp/official/pc/


アンジュルム


"Pop'nアイドル04"のトリを飾るのは、ハロプロからアンジュルム。
スマイレージ結成からのリーダーである和田彩花が卒業し、新メンバーにハロプロ研修生の秘密兵器だった橋迫鈴を迎えて、新しいアンジュルムとして再出発した彼女たち。登場前からメンバーの名前を呼ぶ声が会場中に広がる。特に12月にグループを卒業する中西香菜の呼ぶ「かななん」の声が大きかったのが印象的だ。ファンも彼女と過ごす一つ一つの現場を大切にしているのだろう。

そんなグループとファンの愛を感じながらライブは11月にリリースされたばかりの『私を創るのは私』でスタート!
この曲は、スマイレージから数えてアンジュルムにとって初のオリコンウィークリー1位を獲得したおめでたい楽曲だ。新メンバーの橋迫鈴、昨年末に加入した太田遥香と伊勢鈴蘭をメインに抜擢し、そこに笠原桃奈と船木結の高校生メンバーが脇を支えるというアンジュルムの若手たちが活躍する構成になっている。
サビでは「Only One」部分をファンがコールで返すなど、新曲披露でありながら会場の熱量はどんどん上がっていく。

続く『マナーモード』では、佐々木莉佳子と上國料萌衣のツートップが存在感を表す。佐々木莉佳子の圧倒的なダンススキルと表現力、上國料萌衣の透き通るようなクリアなボーカルと少女漫画の主人公のようなキラキラとした瞳、この二人がアンジュルムの軸なんだというのが遠目からも伝わってきた。

自己紹介MCを軽く挟んだあとは『赤いイヤホン』で、パフォーマンスをリスタート。
イントロで大きな歓声が響き渡る光景から見るに、ファンの間で根強い人気があるのだろう。ビート音の強さから楽曲にも重たさがあり、パフォーマンスにも重厚さが生まれていた。アフタービートにも振付が付いているので、アイドルの枠を超えたアーティストらしいプロさが見えるのもアンジュルムの特徴かもしれない。船木結の何かが憑依したようなダンスも目を引くほど逸脱していた。

ここまでのライブでは、ファンのコールが巻き起こるシーンがあったが、アンジュルムは『泣けないぜ・・・共感詐欺』のBメロガヤ部分でファンのコールが加熱し始める。モデル歩きの振付がある同曲では、川村文乃の足の長さを含めたスタイルの良さも特に際立つ。
目まぐるしく主役のメンバーが変わり、オールスター感のある感じがパフォーマンスにも出ていて、会場の熱量は最高潮に達していた。

そして、畳み掛けるようにライブの鉄板曲『ドンデンガエシ』を披露。ロックサウンドとアニソンのような疾走感、ヒーローティックな要素もあいまってファーストインプレッションからリスナーの心を奪う力がある楽曲に、会場の最高潮はキープされていく。
サビではリーダーの竹内朱莉と新メンバーの橋迫鈴がセンターで拳の打ち合いをする姿にドラマを感じたファンも多かったのではないだろうか。

さらに、アンジュルムの代表曲『次々続々』に繋がるのだが、このセットリスト強すぎだろう。スマイレージの頃からお世話になっているライブイベントだけあって、彼女たちの本気で盛り上げたいという気概が伝わってきた。

あんなに歌って踊っているのに息切れを全くしていない不思議なMCから、ライブはラストスパートへ!

アンジュルム改名後初のシングルであり、ロングヒットを記録した『大器晩成』を披露。サビの「大器晩成」を合図にジャンプで盛り上がる会場。Cメロの和田彩花のパートはリーダーの竹内朱莉に引き継がれ、室田瑞希の「どんな時代にも流されずに」でファンの大歓声が起こり、佐々木莉佳子の全力「くの字」ジャンプを合図に会場のファンたちも大ジャンプをして、盛り上がりは最高潮を越して限界突破!

最後は、ハロプロ内外でも話題に上がり大人気曲になった『46億年LOVE』を披露。
限界突破した盛り上がりは一度も冷めることなく、むしろ最高値を更新するかのように会場の熱量をあげ、全アイドルファンの熱狂を引き出していた。

《セットリスト》

1.私を創るのは私
2.マナーモード
3.赤いイヤホン
4.泣けないぜ・・・共感詐欺
5.ドンデンガエシ
6.次々続々
7.大器晩成
8.46億年LOVE

公式サイト:http://www.helloproject.com/angerme/


タワーレコードが太鼓判を押すアイドルたちが集結した"Pop'nアイドル04"。
ラインナップ、セットリスト、盛り上がり、どれをとっても最高と呼べる対バンライブだった。それは、彼女たちのタワーレコードに対する感謝や、集まったアイドルファンに今の自分たちを知ってもらおうという気概が出ていたからだろう。

まさに今を生きているという活力がビンビンに出ていたスーパーライブ。次回開催が楽しみでしょうがない!

PHOTO_by_Kana Tarumi



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?