見出し画像

Hello! Project 研修生発表会2020 ~夏の公開実力診断テスト~のライブレポート

歴代最高投票数で争われた実力診断テスト! 初出場者が多い未知数の中で行われた審査の模様を綴りたい

ハロー!プロジェクトでデビューを目指す育成機関「ハロプロ研修生」が、7月26日(日)に"Hello! Project 研修生発表会2020 ~夏の公開実力診断テスト~"を開催しました。

例年はGWに中野サンプラザで行われるハロプロ恒例イベントの一つでしたが、今年はコロナウイルスの影響で公演が中止に。代わりに無観客のライブ配信という形で再開催されることになりました。

約4384票集まるという過去最高の投票数で、ベスト・パフォーマンス賞を手にしたのは、今年で4回目の挑戦となる石栗奏美。
1013票獲得し、念願のベストパフォーマンス賞に輝きました!

そんな、熱い戦いが繰り広げられた本公演を各賞受賞者のパフォーマンスを中心にレポートします^^

実力診断テストはなぜ注目されているのか??

公演内容に入る前に、なぜ"公開実力診断テスト"が注目されているのか簡単に説明します。
それは、ズバリ! ここで結果を残せばハロプロデビューが近づくからです。

既存のグループへの新加入だけでなく新ユニットのメンバーに選ばれるなど、多くのハロプロ研修生がハロプロデビューをはたしてきました。特にここ数年は、ベスト・パフォーマンス賞や審査員賞の受賞者からデビューするものが多く、ハロプロ研修生だけでなく研修生のファン、今やハロプロの既存グループのファンも注目しているライブイベントなのです。

現在、ハロプロではアンジュルムが新メンバーオーディションを開催しています。また、ハロプロ研修生ユニットという選抜メンバーによる次期ハロプロデビューを期待されているユニットもあり、ハロプロデビューを飾れるチャンスが目の前にある状態です。

そのため、今回の公開実力診断テストは未来のハロプロメンバーを見極めるための重要なコンテンツになっています。



無観客という難しい状況でパフォーマンス! 審査員もレベルの高さを認めた実力診断テスト

トップバッターを飾ったのは中山夏月姫
披露したのは°C-uteの『涙の色』で、鈴木愛理と矢島舞美がメインボーカルを張っていた難しい楽曲でした。
楽曲の持つラテンな雰囲気に合わせた赤を基調としたセクシーな衣装で登場した中山さんは、中学3年生とは思えないくらい大人っぽかったです。普段は大人っぽいというか年相応に明るい女の子というイメージでしたが、この日のためにビジュアルを仕上げてきたような印象を受けました。

『涙の色』はとても難しい曲だと思うのですが、オリジナルの振付を踊ったり、大きくブレる事なく歌い切るなど大健闘だったと思います。上野先生(歌唱指導の先生)が「一曲の中でもっと緩急が欲しい」といってましたが、それも彼女のステップアップの糧になるでしょう。

最後まで印象に残っていたということで、鈴木愛理から審査員賞をもらいました。


今年、公開実力診断テスト初出場の北原もも
アスリート並にストイックらしく、先生が止めに入るほど練習熱心な北原さんは、ハロドリ(ハロプロ研修生をフィーチャーしたテレビ番組)で放送された"意識しているハロプロ研修生"で一番多く名前が上がっていました。

こんな感じでハードルが高い状態で見ていたのですが、北原さんは芸達者ですね。披露した『都会っ子純情(2012神聖なるVer)』は、冒頭にセリフがあるのですが、演技力が高かったです。多分、リリース当時の矢島舞美より上手かったと思います(笑)
オリジナルの振付にも挑戦し、ストップや緩急の使い分けもできていたので、体幹がしっかりしているんだろうなって思えるダンススキルだったのですが、歌に重きを置いていたのか、歌唱がブレそうになるような場面では控えめに踊っていたような印象でしたね。

フワフワしてそうな見た目と力強いパフォーマンスのギャップに魅力を感じたという理由で、宮崎由加から審査員賞をもらっていました。

個人的に北原さんは、今後ハロプロ研修生に中心人物になる一人だと思います。
あと、鈴木愛理曰く「パフォーマンス中に下唇を噛む」癖があるようです(笑)


今年で2回目の挑戦になる小野田華凜
Juice=Juiceの『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』を披露していました。
見た目がデビューした頃の鞘師里保に似ていると思ったのは自分だけでしょうか??
小野田さんは一芸に長けた人が集まった"ONLY YOU”オーディション"出身なだけに、かなりパフォーマンス力が高いと思います。歌・ダンス・演技どれをとっても研修生の中では上手な方だと思うのですが、ステージの神様は彼女に試練をあたえたようです。

サビに入るまでは少しリズムが走り気味でしたが順調に歌い上げていました。時折、Juice=Juiceの宮本佳林を思わせるような歌い方や表情もあり、この子は鞘師里保と宮本佳林の子供か?って思うくらい二人の面影を感じていたのですが、サビで高音が出せなくなってしまい期待されていたパフォーマンスを出せなかったように思えます。

それが緊張なのか、現在ぶつかっている壁なのか、理由は分かりませんが、まだ12歳ですし、未来しかないと思うので、小野田さんのリベンジをどこかでみたいですね。

個人的にMCで筋トレを頑張っていたという話をしているときに、「眠い時は3回腹筋した」と言っていたのがツボでした(笑)

そんな目が離せないキャラだからか、まこと(シャ乱Q)から審査員賞(例年までのキャラクター賞)に選ばれましたね。


ハロプロ研修生ユニットに選抜されている窪田七海
今回、窪田さんが『私の魅力に気付かない鈍感な人』をパフォーマンスしたことにドラマを感じました。
この楽曲は、元モーニング娘。の光井愛佳のソロ曲で、当時まだ光井さんの魅力がファンに伝わってないと感じたつんく♂が彼女のために書いた楽曲です。

個人的に、その背景とこれまでの窪田さんがリンクしていると思いました。Abemaオーディション組で他の研修生より露出度も高かった窪田さん。ハロプロ研修生ユニットに選抜されても、他の同期(為永・松原)の方が話題になっているような気がする。そんな空気も感じていたのではないかと思います。
そんな状況を打破したい! という想いがこの選曲とパフォーマンスに出ていました!

MCで「食生活に気をつけている」と言っていましたが、ビジュアルも磨きがかかっていると思います。
これまではクール系のモーニング娘。の曲を披露していましたが、今年は可愛い系の曲をパフォーマンスしたこと。これは個人の考えですが、今まではモーニング娘。になりたかったけど、今は窪田七海というアイドルを作り上げたいという心境の変化に見えました。そこにグッときましたね!

上野先生からも「自分の殻を破った」という評価で、歌唱賞を受賞しました。


今年で3回目の挑戦になる為永幸音
為永さんも窪田さんと同じAbemaオーディション出身ですが、ハロプロ研修生ユニットに選抜はされていません。ですが、ハロプロ研修生の中でも人気が高いメンバーなので、今年の公開実力診断テストはかなり期待されていた思います。

その期待に応える。いえ、期待以上のものを見せたのが今回の『抱いてよ!PLEASE GO ON』のパフォーマンスでした。
この曲は後藤真希の曲で、クールでセクシーなカッコよさを持った楽曲です。ダンスも激しいですし、ブレスどこですればいいの?ってぐらい疾走感があるので、はっきり言って難易度は高かったでしょう。

それを為永さんは、イメージなかったセクシーな衣装を身に纏い、高いピンヒールを履き、オリジナルの振付を踊りながら歌い切りました!
今までは『タチアガール』や『オシャレ』など、可愛さをアピールできる楽曲でパフォーマンスをしていましたが、今回は真逆のパフォーマンスを見せて新しい自分を見せていましたね。

さらに面白いのが、同期の窪田さんと真逆になっていることです。"カッコいい"から"可愛い"に挑戦した窪田七海、"可愛い"から"カッコいい"に挑戦した為永幸音。
同期の二人が、同じ課題意識を持って、同じタイミングで自分の新しい一面を見せる。面白い関係性だと思いましたね。

ピンヒールを履いて新たな自分を見出したという観点を評価され、みつばち先生からダンス賞を受賞しました。


ハロプロ研修生の中で一人異才を放っている松原ユリヤ
松原さんも、窪田さん、為永さんと同じAbemaオーディション出身ですね。同番組で一番存在感がありドラマティックな見せ場を作っていたので、知名度も高いと思います。
松原さんの実力診断テストといえば、初出場で披露した『春恋歌』で、みつばち先生に「なんでこの曲選んだの?」と聞かれて「簡単だったからー」と素直に答えて会場から大爆笑を生み出したというエピソードが好きなのですが、そういう他の人にはない感性や言動が彼女の魅力です。

最近では、そこに歌唱力やダンススキルもついてきたので、着々と最強のエンターテイナーへの道を歩み始めてますね。

今回披露した『赤いイヤホン』はアンジュルムメンバーが総動員で一斉攻撃するようなアッパーな曲で、一人でやるのは大変(勝田里奈 談)なはずなのですが、何食わぬ顔でやり切ってしまいました!
一音一音はっきりと歌う歌唱、マイクを口元から離さない技術、体幹がブレないダンス、キャラクターに目が行きがちですが、パフォーマンス力もメキメキ上がっている印象です。

最後に、赤いイヤホンを意識して赤い紙テープをぶちまけたところは、松原ユリヤワールドがあって最高でしたね。

『赤いイヤホン』を一人で歌い切ったということを評価され、勝田里奈から審査員賞をもらいました。


今回唯一のハロプロ研修生北海道から出場した石栗奏美
石栗さんは、今回で4回目の実力診断テストで、狙うはベストパフォーマンス賞のみ! という気迫がビンビンに出ていましたね。
それもそのはず、審査対象外だった初出場(北海道組はなぜか審査対象外にされた年)を除けば、毎回審査員賞をもらっている実績の持ち主。過去の自分を超えていくという気持ちで頂点を目指していました。

個人的に石栗さんのパフォーマンスは、元モーニング娘。の高橋愛に似ていると思います。石栗さんが高橋愛を意識しているか分かりませんが、間の取り方や目線の外し方など仕草まで高橋愛を思わせる瞬間があって、ついつい魅入ってしまうことが多いです。

今回披露した『リゾナントブルー』では、オリジナルの振付でパフォーマンス。「4年目だし高校生にもなったので挑戦したかった」という理由があったようですが、ただオリジナルです! っていう目新しさだけでなく、ちゃんとクオリティの高いパフォーマンスに仕上げていたのが印象的でした。

僕が見た印象ですが、かなり気合が入ってたと思います。この楽曲はクールに歌い、サビで感情が爆発するみたいな歌声の流れがあるのですが、石栗さんは終始感情を爆発していたように見えました。
それだけ、今回の実力診断テストにかけていたということでしょう。

その姿を見て、絶対に報われて欲しいなと思いました。

約4384票から1013票獲得し、ベスト・パフォーマンス賞を受賞!

グループパフォーマンスになると違った魅力も見えてくる! ハロプロ研修生ライブ

最後に、審査中に行われたハロプロ研修生によるライブパフォーマンスをレポートします。

ミステイク / ハロプロ研修生ユニット(米村・石栗・窪田・斉藤)

ハロプロ研修生の中からデビューへの道を見極めるために結成されたハロプロ研修生ユニット。
ここに選抜されているメンバーは、ハロプロデビューに近い存在とも言われていますね。

この『ミステイク』は彼女たちのために作られたオリジナル曲です。楽曲の良さからハロオタからも評判がいいですね。この曲では、斉藤円香が歌割りを多く担当しています。
個人的にこの楽曲は、斉藤さんと窪田さんにチャンスをあたえられた楽曲だと思っていて、二人はその期待に応えていると思います。特に斉藤さんはこの楽曲でソロパートを頑張ったことにより、ファンが増えたのではないでしょうか?

カッコいい系の楽曲ですが、もしこの4人をベースにした新ユニットができるとしたら、こういうカッコいい系の路線でいくのか気になるところです。楽曲やパフォーマンスで人気獲得のキッカケを作る。ハロプロらしいライブパフォーマンスでした。

ショートカット / スマイレージ ハロプロ研修生ユニット(米村・石栗・窪田・斉藤)

スマイレージの『ショートカット』といえば、最後のサビにある「旅したーーーい」のソロパートが見せ場ですよね。
オリジナルは一番グループで歌のうまかった小川紗季が担当していました。この4人だと誰が歌うんだろう? 順当に行けば一番歌の上手い石栗さんかなと思いましたが、窪田さんが歌っていました。
これは大抜擢ですし、歌割りを決めた人の窪田さんへの期待を感じますね。

米村さんと石栗さんは研修生内において、すでに高い人気と実力を兼ね備えているので、窪田さんと斉藤さんを育てたい。ファンよ! この二人の魅力に気づいてくれ! という事務所のメッセージにも思えたパフォーマンスでした。

まっさらブルージーンズ / °C-ute(山田・広本・平山・北原)

インディーズ時代の°C-uteの楽曲なので、ほとんどのソロパートは鈴木愛理と矢島舞美にあります。
平山さんが鈴木愛理パート、北原さんが矢島舞美パートを担当していました。楽曲の難易度やソロパートの数からしてこの二人はかなり期待されているんだと思います。激しく踊りながら歌う曲ですし、矢島舞美パートは大サビやラスサビで高音パートがあるので試練の楽曲といえるでしょう。

後半メインの二人のボーカルがユニゾン部分で崩れてましたが、ここは今後の成長だと思います。今後の研修生エースの座はこの二人で競わせるのでは? という印象を受けました。

個人的に山田さんのダンスを細部までちゃんと踊りきるところにハロプロ研修生魂を感じ、広本さんの終始楽しそうにパフォーマンスする姿は、モーニング娘。'20の山崎愛生ちゃんを彷彿とさせましたね。

地団駄ダンス / Juice=Juice (中山・小野田・豫風)

小野田さんと豫風さんは歌がうまい子という印象を持っているのですが、その二人を従えてパフォーマンスを引っ張っていたのは中山さんでした。この中で一番先輩になるので、私が引っ張らなきゃという気持ちが出ていましたね。

個人的に最後の決めポーズで中山さんがバランスを崩してテヘ顔をしていたのと豫風さんが片足をプルプルさせていたのが可愛らしくて良かったです。小野田さんはポーズをバッチリ決めてましたね。

女の園 / ハロプロ研修生(為永、松原、植村)

センターが序盤・中盤・終盤で入れ替わりながらパフォーマンスをしていました。為永さんと松原さんはAbemaオーディション組ですよね。当時から考えたら歌もダンスも成長しましたし、個性も出ていると思います。歌はこの二人が引っ張ってました。

びっくりしたのは植村さんのダンスがうまかったことです。
最後はセンターでキレとストップをしっかりやってかっこいいダンスを見せていました。

正しい青春ってなんだろう / ハロプロ研修生 (橋田・西崎・江端・村越)

ハロプロらしさや将来性が詰まった4人だと思います。
特に橋田さんはこの発表会でハロオタに見つかりそうな感じがありましたね。
個人的に橋田さんのセリフと村越さんのソロパートの流れをみた時に、Berryz工房の嗣永さんと徳永さんを思い出しました!

西崎さんと江端さんは、個人的に美人さんになると思います。数年後に注目されているのではないでしょうか!


《結果&コメント》
〇ベストパフォーマンス賞
石栗奏美(北海道)『リゾナント ブルー』

「前回の実力診断テストからすごいいろいろなことがあったんですけど、研修生ユニットのいいメンバーとであえて支えてもらったり、マネージャさんや家族にいっぱい叱ってもらってそのおかげでたくさん成長した姿を見せられたと思うので、感謝の気持ちを忘れずに頑張りたいです」

〇歌唱賞
窪田七海『私の魅力に 気付かない鈍感な人』

「すごく迷った。自分の殻を破ってきたこと。安定感が増したこと、可愛かったこと。リズムの勉強をして頑張って欲しい」(上野先生)
「かっっこいい系だったのに、可愛いところを見せていた。守備範囲を広げていって欲しい」(橋本さん)

「歌に自信がないし、可愛い曲を歌って印象に残るか不安だったけど、歌って良かった」(窪田七海)

〇ダンス賞
為永幸音『抱いてよ! PLEASE GO ON』

「ピンヒールに挑戦して一つの目標ができたことが良かった。自分の殻を一つ破けた感じがしたので次の目標を持って頑張って欲しい」(みつばち先生)
「踊った後に筋肉がついて足が太くなるから、ちゃんと解してから寝てね」(鈴木愛理)

「もっと体感を意識して練習していればなって反省した。好きなダンスを極めて行きたい」(為永幸音)

〇まこと賞
小野田華凜『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』

「生まれたてのやぎか羊みたいな小野田さんが、大人っぽい曲に挑戦したスピリットに感銘を受けました」(まこと)

〇鈴木愛理賞
中山夏月姫『涙の色』

「トップバターで印象が深くが残っていて全部終わっても衝撃が残ってた。(テスト中と)全然雰囲気が違うので『世界一HAPPYな女の子』とか聞いてみたい。今後の成長に期待しています」(鈴木愛理)

「涙の色は候補曲の中で一番難しかった。悩んだけど歌って良かった(涙)」(中山夏月姫)

〇勝田里奈賞
松原ユリヤ『赤いイヤホン』

「赤いイヤホンは全員でパフォーマンスしても体力が必要。私なら一人ではやらない。どうやるか楽しみにしてた。スーッとこなしていたのですごいと思った」(勝田里奈)

「嬉しいです」(松原ユリヤ)
「本当かよ(笑)」(勝田里奈)
「妹が喜んでいると思います」(松原ユリヤ)

〇宮崎由加賞
北原もも『都会っ子 純情 (2012神聖なるVer.)』

「靴下でマスクを作っていたのが嘘みたい。フワフワしている子だと思っていたけどパフォーマンスがかっこいい。衣装も手がこんでて、全身で北原桃ちゃんの良さが伝わってきた。最後のウインクにやられました。カッコ良かったです」(宮崎由加)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?