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本質を探るトレーニング「離れて見る」(1/4)

引続き、「佐藤可士和の超整理術」からの気づきを書いていきます。

整理のプロセスとして、著者は、第一ステップとしての状況把握・データ並行抽出が終わると次は、本質を探るために抽出されたデータにプライオリティをつけ、視点を持ち込むフェーズを説明します。

「データに視点を持ち込む」聴いただけでワクワクしてくるのですが、実際どうやっていくのか?

読み進めていくと、本質を探るトレーニングとして、まず、「離れてみる」というキーワードが出てきました。「引いて見る」、「俯瞰する」とも言い換えられますね。

専門である写本研究をしている時のエピソードです。90曲を超えるレパートリーをジャンルごと、テーマごとに詳細に分析していたのですが、なかなか最初のページの曲から最後までの全体像がつかめず苦心していました。曲の位置関係がどうしても覚えられず、一度曲の関係図を切り離して並列のデータにする必要があったのです。その時に試した方法が、よく語学レッスンで使われるフラッシュカード方式です。単語カードなども同じ効果がありますね。

マイクロフィルムを画像をスクリーンビューで数秒間隔で流します。104ページの写本でしたので、2-3分で一周します。毎朝、コンピューターを立ち上げたらまずこの儀式をしたら、一か月くらいで曲の順番ばかりか、ページ数を見るとイメージが浮かび、筆跡の違いまでが何となく頭に入ってきました。

一見、流しているだけの画像ですが、視覚を通して複数のデータを蓄積できたのです。おかげで、曲の関係性をインクの色や筆跡などの写本学的データからも裏付け出来ました。

関係性の複雑なもの(曲)を敢えて並列のデータにする(画像を流す)ことで、今まで見えないものが浮かんできた例です。

今回の「離れて見る」から4回シリーズで、本質を探るトレーニングのキーワードについて投稿します。

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