野安の電子遊戯工房 ~トークイベントに登壇しました~
本日、e-Sportsに関するトークイベントに出席しました。登壇してスピーチする側です。経済産業省の官僚の方とか、大学の研究者の方とか、そういった人たちに混じり、わたしが登壇したのは場違いだったような気もしますが、あまり深く考えないことにします。
わたし、ときどき、こうしてイベントに登壇することがあるのです。
新宿ロフトプラスワンには、観客として訪れたことはないけれど、登壇したことはありしますし、ニコニコ動画の実況を眺めることもほとんどないですが、実況側に座ったことがあります。
なぜか、ときどき出席を依頼されるという不思議なポジションにいるようです。ようするに、そういう場に呼びたくなるような経歴を積み重ねてきたということかもしれません。
さて。
本日のトークショウで、どんなことを喋ったかといいますと、ひらたくいうと「e-Sportsって、もっといろいろな形式があってもいいんじゃない」といった内容です。
上手い人のプレイを眺めるだけがe-Sportsじゃない。
トップアスリートが行う試合だけがスポーツと呼ばれるわけではなく、下手な人がわちゃわちゃと楽しむのもスポーツなのだから、テレビゲームだって、下手な人だからこその楽しい大会はあるはずだし、そういうものを大きく注目したほうがいいんじゃないかなあ、という提案です。
ちょっとだけ真面目な言葉で言い換えると、近代スポーツとしてではなく、それ以前の祝祭の場としてe-Sportsをとらえてみるといいんじゃないかな、といった話だったりもします。
お金を払って来場していただいた方も多いので、これ以上、詳しい話をここに書くことはしませんが、まあ、そんなテーマな話をしてきました。
でね。
本日のトークイベントで、ひとつだけ言い忘れたことがありまして。
日本で、いちばん有名で、いちばんお金を稼いだプロゲーマーは誰だと思いますか? という問いを、観客の皆さんに投げかけようかな、と思っていたのですよ。
そしたら、いろいろなプロゲーマーの名前が、頭に浮かんだことでしょう。バーチャの鉄人と呼ばれた時代のゲーマーの名を思い浮かべた人もいたかもしれません。いやいや。それは高橋名人じゃないか? と考える人もいたでしょう。
でもね、たぶん、それらの答えは、すべて不正解だと思うんですよ。
わたし、日本でいちばん有名で、いちばん稼いだプロゲーマーは、よゐこの有野課長じゃないかと思ってるんです。いかがでしょう。
「ゲームをプレイする姿を見せて、より多くの人々を楽しませる」という形式で、数年にわたってテレビ番組を持っていたのだから、そりゃもう知名度や稼ぎはダントツなんじゃないかなぁ。「ゲームをプレイし、それで人々を楽しませ、お金を稼ぐ」ことがプロゲーマーの定義でしょうから、だとすれば、有野課長こそが日本ナンバーワンのプロゲーマーじゃないかと思うんですよね。
もちろん、この意見に対しては、たくさん異論があることでしょう。
でも、そういった異論を呼ぶことこそが、わたしが、やや場違い感を漂わせながらも、このトークイベントに登壇することになった理由だったりするのですよ。きっと。
e-Sportsと呼ばれている概念を、いったんガラガラと崩してしまおうと。もっと固定観念を壊して、よりシンプルに考えていいんじゃないのかと。そういった発想の先に、なにか新しいe-Sportsの形があるんじゃないかな、と、そんなことを考えている昨今なのです。
(2018/04/24)
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