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「お前は何も考えていない!」そう突きつけられた気分でした。(中野修二さん)

中野修二 / 代表理事 / 一般社団法人Good Try JAPAN

茨城県守谷市出身。日本人のキャリア観に課題を持ち、中高生を対象にした海外留学プログラムを提供する会社を経営。

国家資格のキャリアコンサルタントとして、社会人向けのキャリア相談なども行う。青山学院大学での留学準備講座で講師として講演をしたり、青梅市の教育事務評価審査員を務める。

前回に引き続き、早稲田大学・大学院を卒業し、リクルートを経て、教育プログラムを提供する会社を起業した中野さんからお話を伺いました。

当時の状況を教えていただけますか?

先程もお話しましたが、トロント大学での短期留学から帰国して、半年後にリクルートを退職しました。

その後、Good Try JAPANに参画し、ほどなくして代表を務めることになりました。その時に、会社が何を解こうとしていて、どんな世界を作りたいのかを言語化していく必要がありました。

ビジョンやミッションを言語化する作業ですね。留学中での原体験がきっかけだったので、想いは強くありました。

「日本人のキャリア意識を変えたい!」「中高生の時からキャリアについて考える機会が重要だ!」「チャレンジしていく積極性を養うことが必要なんだ!」

いろいろな想いが、うまく言葉にまとめられずに、苦しんでいました。

具体的に、どんな影響があったのでしょうか?

この本で得たのは自分の「言葉の曖昧さ」と「思考の浅さ」です。

まずは「言葉の曖昧さ」についてですが、普段、何気なく使っている言葉には、意味の範囲があります。私は、それまで特に意識をせず言葉を使っていました。自分の言葉が、何を指しているのか、とて曖昧に使っていたのです。

イメージとしては、ダーツの的には当たっているんだけど、真ん中には刺さっていない感じでしょうか。大きく捉えれば、間違っていないのですが、ピンポイントではない。

だから、相手の解釈次第で、理解に差が生まれてしまう。これはコミュニケーションを取る上で、致命的でした。

同時に、自分が考えているようで、深く考えていないことにも気づきました。言葉に出来ていないことは、考えていないと同じです。

これまで、一生懸命、考えている「つもり」であった自分に気付かされました。何なら、自分は思考力はある方なのでは?と思っていただけに恥ずかしくなりましたね。笑

1つ1つの言葉が何を指しているのか、意識して言葉を選択できるようになりました。話す時もそうですし、書く時もですね。

結果として、会社の事業課題が何なのかを言葉に出来るようになり、物事を深く理解することが出来るようになったと思います。

とても影響を受けた書籍になったのですね。

書籍のタイトルを教えていただけますか?

『言葉にできるは武器になる』
です。
言葉を扱うプロであるコピーライターの方が書かれた本です。言葉の深みを感じました。学校の国語の授業では、こういうことを教わりたかったです!笑

どんな方にオススメでしょうか?

内容が難しいわけではないので、学生や新入社員の皆さんにはぜひ読んでほしいですね。社会人の方でも、考えることが苦手だと感じてる人、考えることを意識したことがなかった人は読んでみるといいと思います。

ある程度、考えられるようになってくると、相手の言葉から

「こいつ、あまり考えてないな。」って。分かるようになります。

偉そうなことを言ってますが、まだまだ思考力を磨いている最中なので、きっと思考が深い人から見たら「浅いなぁ」と思われているでしょうね(笑) 

<書籍紹介>

「言葉にできる」は武器になる。
梅田 悟司(うめだ さとし)
日本経済新聞出版
定価:本体1,500円+税
発行年月:2016年08月29日
頁数:256ページ
ISBN:978-4-532-32075-1

人を動かすために「心地いい言葉」はいらない! 自分の思いをどうやって「言葉」にして「伝える」か? 人の心を動かす「表現」には秘密があるのか?「うまく自分の言葉で話せない」「人の心に刺さる表現力を身につけたい」―志や思い、自分のなかにあるビジョンを言語化するために何をすればよいのか?
そんな悩みを抱えている全ての人に、いま注目のコピーライターが独自の手法をわかりやすく開示する、人の心を動かす言葉の法則。

出典:日本経済新聞出版

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