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鑑賞記003「つながりあう世界」

群馬県高崎市にある、ビエントアーツギャラリーで3/30まで開催中の嶋津晴美さんの個展「つながりあう世界」を鑑賞してきました。

案内のDMを見た時、実は、はじめは嶋津さんと作品とが紐付かなかったんです。……というのも、私が作品とご縁あったのが2017年の中之条ビエンナーレからで、ワイヤーワークのお花や、結晶のイメージが強かったというのがあります。

中之条ビエンナーレ2017

中之条ビエンナーレ2019

今回はエンコウスティックという技法での作品が中心の展示でした。
これは、蜜ろうを使った手法による作品で、絵の具を混ぜた蜜ろうを何度も重ねていったり、削っていったりということを繰り返して生み出される複雑な世界。

金属の輪の中に作られた世界はそれぞれの中で世界が作られていて、それぞれが独立しているけども、隣り合う事でまた世界が作られていく、全体を見るか、個を見るか、それぞれの世界観を考えたい作品。

手法を聞いてから、マジマジと見つめてみると、重なる層が見えて面白いです。

メタリックな素材による作品もあります。これも、光の当たり方によって見え方が変化するのが面白いです。
嶋津さんの作品は、ビエンナーレで展示していたワイヤーワークの作品もそうなんですが、写真に納めたものよりも、実物をいろんな時間帯にいろんな角度から見ていただきたいな、と思う作品です。

訪問日は、作家によるトークイベントがあり、たくさんのお客さんが話を聴きに参加されていました。

たくさんの作品写真を見ながらの、これまでの経緯や制作についてのお話はとても内容の濃い、充実した時間でした。
嶋津さんは社会人になってからアーティスト活動を始めたそうで、作品作りについて相談したくてもアーティストの繋がりを持っていなかったそうです。中之条ビエンナーレに参加する機会を得て、色々なアーティストと交流していく中で刺激を得たり学んだりの繰り返しだったとか。

新しい事を始める時、それまでに経験が無い事で諦めがちなんですけど、人一倍の努力は当然必要ではありますが、いつからだって始める事は可能なんだな、と勇気を頂けるお話でもありました。

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