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鑑賞記007「水平と垂直と点と線と面と時間と空間と距離」

ぐるぐると渦巻状に加工された針金。それはやがて繋がって、線となり、面となり──初めて作品と遭遇したのは2017年の中之条ビエンナーレだった。四万川ダムで中之条ビエンナーレに便乗したダム写真展を行いながら、スキマ時間にビエンナーレ鑑賞してたときに遭遇した。

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もともと鹿が好きってのもあるんだけど、この作品観た瞬間、射抜かれたんだよねー。個人的に奈良の鹿が好きであり、「神鹿」と呼んで神格化して扱ってる部分があるんだけど、まさに神鹿が降りてきた感覚を勝手に持って、一人で勝手に興奮してたともいうのだがw

2019年の中之条ビエンナーレでは馬の作品も出て、これまた感動した。

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これを作ってるアーティストさんてどんな方だろう・・・と、すごく興味を持った。その後紹介映像が公開されたので見たりして、

ますますお話を聞いてみたいなぁってものの、なかなか遭遇する機会に恵まれず。(いや実際は2回ほど遭遇してるんだけど、あ、あの方は!?ま、まさか、に、に、西島サンっ?!あわわわっ・・・てなって息を呑んで見守るしかできなかったチキンwww)

そんな中、西島雄志さんの個展のお知らせが来た。昨今の情勢の影響で、しばらくお出かけは控えていたのだが、注意は必要なものの、制限は少しずつ緩和されてきているので、ここはちょっと思い切って行ってみようかなーと高崎までひとっ走り。
まだ始まったばかりなので、すこーしだけ紹介します。

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ギャラリーに入って、まず視界にでっかくアピールしてくるのがこちらの象さん。タイで開催された、チェンマイ×中之条『シンクロニシティ展』で制作されたもの。タイでは象といえば神聖な動物であるが、金色に輝く針金が形造る姿は神々しくてまさに神の遣い。照明が織りなす影もまた良き。断片的なパーツの組み合わせがそこに像が浮かび上がらせるんだけど、それが存在感であり、その切れた空間を通して見えてくるものを想像する間であり、また、儚さでもあり。

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そして、個展のタイトルにもなっている「水平と垂直と点と線と面と時間と空間と距離」。これがほんと・・・タイトルのとおりで。個のパーツが降り注いでくるような、そこから繋がりが面へと広がっていく・・・語彙力~~!!ってなるんだけど。

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照明と織りなす影もまた素敵で。空間全体を生かした素晴らしい作品だと思う。

ほんとこれは現地で実物を見て、立体的に感じて欲しい作品なんだよね。このご時世、言いづらいところはあるんだけど、可能ならばぜひ、現地におでかけ頂いて、西島さんの世界を感じて頂きたいなと思う個展だ。

西島さんの展覧会は、ビエントアーツギャラリーで2020年8月3日(月)まで。入場無料。
ギャラリーは土曜日から月曜日まで12:30-18:30に開いています。(火曜・水曜・木曜・金曜日は定休日なのでご注意ください)


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