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鑑賞記021 SACP/ウィズコロナ時代のアートの場づくりを考える⑤「これからのパフォーミングアーツの展開を考えるvol.2」

SACPとは『Sightama Art Center Project』の略称である。

『Sightama Art Center Project』は生活都市さいたまで、市民や来場者自身のライフスタイルに合わせた「アートへ参加する習慣」をつくりだすプロジェクトです。
「日常賛花―さいたまでアートに参加し・伝え・感じ合う」を合言葉に、2019年8月から4タームに分け、継続してアートプログラムを開催します。
― プロジェクト紹介ページより抜粋

旧大宮図書館でそれは実施され、地下劇場を活用した『深呼吸する水曜日』、座学中心の『金曜日の芸術学校』、親子で楽しむ『土曜アートチャレンジ』といったコンセプトでいろいろなアーティストや識者による勉強会が開催されてきた。

今回は、「これからのパフォーミングアーツの展開を考える」をテーマに2回に分けて開催された内の2回目に参加してきた。1回目も行く気満々だったのだが、スケジュール調整が上手く整わず参加できなかったのよね、、、(涙

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旧大宮図書館。半年ぶりぐらいですかねこちらに来るのは。この情勢の中、開催を諦めたり、来年へ延期したりしている中、「さいたま国際芸術祭2020」は10/17より当初の規模での開幕では無いとは言え開催されることとなった。この施設もアネックスサイトという名前の展示会場のひとつだ。開幕を目前に控え、アーティストの皆さんが展示物の設営や制作を行っている様子を横目に地下劇場へ。

・・・と続く道に、にぎやかな制作物がありまして。

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DamaDamTal+ひまわり特別支援学校全校生徒《ひまわり~Improvisation in the park~》、さいたま国際芸術祭2020

さいたま国際芸術祭2020では、市民プロジェクトも色々行われている。
その1つとして、さいたま市立ひまわり特別支援学校にDamaDamTalのお二人と加々美真理子さんがワークショップに出向き、小学生から高校生の全生徒と共に制作するというプロジェクトの成果物がこちらだ。推しのアーティストさんと、特別支援学校の生徒のみなさんとのコラボレーション!

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DamaDamTal+ひまわり特別支援学校全校生徒《ひまわり~Improvisation in the park~》、さいたま国際芸術祭2020

いろんな素材が複雑に絡み合いながら、大きな集合体へ。色んな角度から、近くから、遠くから、じっくり鑑賞してもらいたい作品が誕生していました♪ 

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だいぶ脱線してしまったが、ここからが本題。今回の企画は、DamaDamTalのみきたまきさんと、バイオリン奏者の新村隆慶さんのセッションだ。開演中の写真は無いです。文字ばっかりですがお付き合い頂けるとコレ幸い。

参加できなかった前回、参加者は「ともだち」への手紙を書いていたそうだ。そして今回は開始前に参加者に便箋が配られた。

過去でも未来でも今でも、いつのタイミングでも構わないので、その「自分」へ手紙を書いてください。

というのがお題。このご時世、色々考えたり仕切り直したり見直したりといったことがあって、ちょうどこの先5年ぐらいを見据えたロードマップを策定していたのをあなたたち知っていたのかとびっくりしつつ(笑)、5年後の自分に向けてお手紙を書いてみた。
書き終えて、見返してみたら――実に、上司の進捗確認みたいな内容になっていたww
改めて自分の位置を見るいい機会にもなったように思う。

そんな手紙を会場中央に出して、演目は始まる。ステージ上にも手紙が散らばっていた。それをランダムにたまきさんが拾い上げて、読む。新村さんが拾い上げて読む。いろんな人の色んな人生の振り返りであったり、未来への想いであったり、といったものが、すこぅし垣間見れた気がした。

後半は会場に半分カーテンがかけられた。そのカーテンにプロジェクターの光が投影される。その光の中でのパフォーマンス。カーテンに映る影は、いつも以上にその動きに神秘性を加えていってるような気がした。

この情勢になってからのココロの動き。不安や迷い、寂しさ。そういうのがたくさん押し寄せてくる心境、あったなぁと想いながら朗読を聞く。パフォーマンスを観る。このままどんどん沈んでいってしまうのかな、と気持ちが重くなりそうな時に現れる友の存在。具体的な解決策を出してくれるわけじゃない、けど、そばにいてくれる、それだけ・・・それだけのなんと心強いことよ。

DamaDamTalさんのパフォーマンスは、この2年ぐらいの間に結構観る機会を頂いているんだが、いつも間近で鑑賞することが多かった。巻き込んでいくタイプのパフォーマンスもよくあった。新村さんもヴァイオリンの演奏だけでなく、小さな楽器を参加者に渡して一緒にセッションするように仕向けることもよくあった。

そういう観客と一緒にアクションを起こすことが、今は難しい。

そこで活用されたのが、手紙だった。

すこぅし距離が出来てしまったけれど、直接触れ合うことは難しくなったけれど。でも気持ちは届けることが出来るのかもしれない。

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新村さんは、今回新作のアルバム発表されてました。

版画家さんの版画を作る行程で起きる「音」と、新村さんのヴァイオリンをはじめとする楽器のコラボレーション。パッケージは版画で、一点物です。こういう形でもアートって出来るんだなぁって思いながら買ってきましたw




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