人間臭さがいい 映画「男はつらいよ」
「男はつらいよ」を初めてちゃんと観た。今映画館でやっているやつ。英国人のお友達(!)が強くオススメしてきたのだ。それで「まあ観とくか」と大して期待もせずに観たら、感動した。
映画は半分くらい、これまでのシリーズの回想で構成されている。文字通り、ありふれた日常がものがたりの舞台だ。その中でやりとりされるちょっとした優しさのようなものに、心がいちいち反応した。
何気ない会話に涙が出そうになる。感動を煽るシーンなんてとくにあるわけじゃないんだけどな。気がつくと、周りから鼻をすする音が聴こえてくる。観客の人たちが泣いてるのだ。
この映画の何が良かったって、出てくる人がみんな人間臭いこと。彼らは何かしら情けないところを抱え、その人達なりに精一杯生きている。
寅さんだってそう。ところどころで結構良いことを言うが、基本的にむちゃくちゃなおっさんだ。僕は登場人物のそういった姿に励まされた。みんなこうやって一生懸命生きてるんだ、それでいいんだ、と思えた。
妹のさくらが今は年をとったおばあちゃんとして登場するんだけど、若いときは物凄くかわいくて、びっくりしたな。
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