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part of mine 3

僕がジャズが好きなのかと問われれば、好きだと答えるが
僕の好みをジャズ好きに言っても「へー」くらいにしか思われないだろう。
そういう意味では、僕がジャズ好きなのかどうかわからなくなる。

というのも、僕は「ジャズピアニストが」好きなのではなく
自分が好きな「キーボーディストが」いるのであって
その何人かはフュージョンの分野に多くいるからである。

クルセイダースという超有名なフュージョングループがある。
基本はインストものを演るが、時々歌モノもある。最高なので聞いてみてほしい。
The Streetlife

Soul Shadows

というわけで、クルセイダーズはフュージョンファンならず、AORファンからも絶大な支持を得ている。

ジョー・サンプルは長い間そのグループのキーボーディストを務めていた。
その音を初めて聞いたのは、マーカス・ミラーのアルバム「The sun don’t lie」の客演。

聴いた瞬間にビビッと来てしまい、いくつかのアルバムを聴き始めた。
しっとりとした曲からアップテンポまで、彼の名演を上げればキリがないのだけど
僕が一番好きな演奏はアル・ジャロウのスタジオライブアルバム「Tenderness」の1曲目「Mas que nada」のピアノソロ。

いったいどうやって指を運んでいるのか、映像を見てもよくわからないのだけど
最初の突き抜ける音からグワーッと昇るフレーズ、和音の連打
ジョー・サンプルお得意のフレーズから、終盤の収まっていく流れまで
個人的にはどれも最高ばかりでもうなんて表現してよいやら・・・

ちなみにこのアルバムはスタジオミュージシャンならみんな通った方が良いってくらいすごいので、聴いてみてほしい。

ジョー・サンプルのプレイは、たぶん凄い強さの打鍵と、迷いのない速いフレーズ、だからこその一音がはっきり聴こえる説得力。
(おそらくRhodesやWulitzerを何台も壊してきたに違いない、と勝手に邪推している。)
それでいて、当たり前といえばそれまでだが、
出る場面と出ない場面をしっかりとわきまえている。
ということは音の小さなシーンでもしっかり弾けているということ。
歌の伴奏や、伝説のグループ「LEGENDS」での演奏を聴くとそれがわかる。
凄いよなあ。

このように、素晴らしい演奏を数多く残した凄いキーボーディストである。
自分も誰もいない所でマネしてみようと、ソロのコピーにトライしたこともあったが、結果はまあ、言うまでもない。

最後に、個人的に一番好きな曲「Melodies of Love」をご紹介しておく。
この名曲は、セルフカバーも含めいろんなバージョンがあるので
興味のある方はいろいろと聴いてみて頂ければ幸いである。


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