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社労士試験の選択式試験を突破する5つの方法

毎度、8月下旬に実施される社会保険労務士試験
午前中の選択式試験と午後から実施される択一式試験、2種類の形式に分かれて行われますが、今回はそのうちの選択式試験を突破する5つの方法を直近の令和5年度の本試験問題を使用して解説します。
お手元に本試験問題をご準備頂けると幸いです。

1.問題を解く順番
択一式試験は、問題を解く順番を予め決めている方は多いと思いますが、一方、選択式試験においても問題を解いていく順番は重要です。
それは、取り組みやすい問題から解いていく。
ということです。
選択式試験は時間が余ることが多いと思いますが、難しい問題に対しては、じっくりと問題文を読んで解答したいものです。
そうするために"始めて!"の合図がかかったら、先ずは一通り全ての問題に目を通します。
そこで、自分がスッと解ける問題(例えば、雇用保険の所定給付日数などの記憶だけで解ける問題)から解いていくのです。
このようにする事で、判例問題のようにじっくりと文章を読んで、前後の文脈から文言を推測しなければならない問題や計算が必要な問題に時間を残せます。

2.ただの日本語の穴埋め問題と捉える
労基安衛の選択肢E(正答:15 その就業を禁止)を例題に解説します。
《選択肢を含む前後の文脈》
厚生労働省令で定めるところにより、Eしなければならない。
この選択肢に入るであろう文言をグルーピングすると...
11.休業を勧奨
15.その就業を禁止←正答
18.必要な療養を勧奨
19.病状回復のために支援
の4つになります。
ここで選択肢を入れて読んでみます。
19を入れると、日本語として違和感を感じませんか?
支援しなければならない。
では無く、
支援"を"しなければならない。
が正しい日本語では無いでしょうか?
ということで、19は、一旦保留します。
11と18は、共に同じ"勧奨"という文言が入っています。
つまり、どちらを入れても同じ。ということは、どちらも誤りの選択肢となります。
最後の15を入れて読んでみると、違和感なく読めます。
先に保留にした19よりもすんなりと読むことが出来ますし、15の方が安衛法が目的としている"職場"における労働者の安全と健康を達成出来るのではないかと想像出来ます。
つまり、15が正答と判断出来たのです。

3.統計数値は、およその知識で対応する
社会保険に関する一般常識の選択肢E(正答:2 5.5)を例題に解説します。
《選択肢を含む前後の文脈》
2025(令和7)年の日本では、およそE人に1人が75歳以上高齢者となり、
令和5年度の高齢化率(65歳以上人口)は、およそ30%だった。という知識を使って、この世帯は、大体1年間に100万人以上のボリュームがあるだろうから、75歳までの10年間でおよそ1000万人。
令和5年度の人口がおよそ1億2000万人だから、65歳以上人口の30%から大体10%マイナスして、75歳以上人口は20%位かな。令和7年までの2年間でそんなに人口比率は変わらないから、20%=5人に1人。ということで、最も近い5.5人に1人の選択肢2が正答と判断出来たのです。

4.ダブルマーク
基準点補正が入るかも?と言われた厚生年金保険法。
選択肢A(正答:16 地方厚生局長)と選択肢B(正答:17 地方厚生支局長)を例題に解説します。
この選択肢は、正答の組み合わせか、それとも9 財務大臣と8 国税庁長官の組み合わせで迷った方が多いのでは無いでしょうか?
この場合は、正答出来ている自信が持てない場合は、敢えて異なる組み合わせでダブルマークすることをお勧めします。
今回の場合は、"16と8"の組み合わせか"9と17"の組み合わせになると思います。
ここで、1点確実に確保して残りの3つの選択肢で2点を拾って、3点とするという作戦も取れた厚生年金保険法だったと思います。

5.最後は開き直り
令和4年度と令和5年度の2年連続で基準点補正が行われなかった選択式試験。
今後も基準点補正が行われるような難問奇問と言われるような問題は、出題されないのではと言われています。
例えば令和3年度試験の労働に関する一般常識のように1点まで基準点が引き下がられるような難問奇問が出題されたなら、本来合格するべき人材まで社労士となることが出来ないから、らしいです。
しかしながら、記事点が引き下げられる基準も明確に定められています。
つまり、多くの人が基準点の3点に達しないような問題が出題されたら、絶対に3点で無くても合格出来るということです。
ここまで頑張って勉強した自分が自信を持って正答出来ないような難しい問題なら、他の誰も正答出来ないという開き直って、他の問題に取り組むという事が合格するための最後の秘訣だったりします。

受験生の方の健闘を祈ります

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