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あてなよる

 春馬くんが「いっそん」と呼んでいた磯村勇斗くんが昨夜「あてなよる」に「天外者」で五代さんの母親役だった筒井真理子さんと出演していた。

 いっそん、と言えば仮面ライダーらしいが私はみてない。「ひよっこ」「きのう何食べた?」のジルベール、それから「two weeks」。もっと若いと思ったら、28歳。脇役で光る、なかなかいい立ち位置にいる人じゃないだろうか。

 見ていて、なんだか安心する。じわじわっと色々な役を演じて、他の人に代われない存在になりつつある。昨夜は最初に画面に映った時に彼だと気がつかないくらい、なにかパッと華やかな美しさを感じた。高校生の時に短編映画を自分で撮影して、自分でも出演して、好きなことを仕事にしようとした人。ゾンビ映画も好きらしい。親近感もあって、ロマンも感じるし、とてもフレッシュ。

 なんだろう、この「安心」して見ていられる感じがうれしいのは。画面で目一杯の自分を演出しようとしていたのは、いっそんも春馬くんも同じなんだと思う。昨夜のいっそんは大人に囲まれて緊張しているようでもあった。だけど背伸びしない等身大の28歳を見ている人は感じて、彼の素顔が垣間見えたのではないだろうか。それは、出演するからにはすべてきっちりと準備していく、関わるからには100%の状態で、という春馬くんの愚直なまでの真面目さが「不器用」さを浮き彫りにするかのようでもある。春馬くんだって、調べて準備はしていっても、いろんなことをマニアックに追求して生活していたわけではない。だけど、下拵えに手を抜かないで、ちゃんとした質問もできるようにしていくのが相手への礼儀だと思っていたのかもしれないし、そのように丁寧に準備することが結局は自分の未来の成功にこつこつと積み上がっていく何かになると思っていたように感じる。

 このどれもが的外れかもしれない。ただ、春馬くん「見栄を張って居場所がなくなったり」したと語っていた。それを、私は「見栄というよりは準備を準備と言わない気遣い」だったのではないかと思っている。

 ところで、昨日、Googleマップのストリートビューを使って、港区の春馬くんの住んでいたあたりから、土浦市役所までの首都高速、常磐自動車道などの道を確認してみた。1時間半くらいの距離だけれど、隅田川沿いも、荒川沿いもいい景色。この道路を通ったことはあったんじゃないかな。千葉方面を通る鉾田海岸までの道は、どちらかというとやや退屈。海岸に向かうときも、土浦経由で霞ヶ浦あたりを通っていった方が景色が楽しい。笑っていいとも!で「桜土浦」って言ってたのは、これか、と見つけたり、れんこん畑らしいものもあった。関東平野は、関西の者にとっては、本当に感動的な地形だ。山がなく、田畑の広がりの圧倒的なひろびろ感。車を走らせながら歌の練習をしたり、好きな歌を歌ったり、英語の音声を聞いたりしていたんだろうなと想像しながら変化する風景を楽しんだ。ストリートビューの撮影年月が切ない。2018年だったり、2019年だったり、2020年7月だったり。君はこの空をどこかで見ていたかな。

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