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承継型キャンプ場経営 -既存施設を引き継ぐにはどうすればいい?-

今回は、私が実際に行っている既存施設を引き継いでキャンプ場を経営する承継型キャンプ場経営の方法についてお話します。
個人でキャンプ場を経営されたい方で、それなりに安定してビジネスを回していきたいと考えられている方は、この方法がおすすめです。

1.キャンプ系社団法人による仲介

国内の主なキャンプ系社団法人として、日本キャンプ協会と日本オートキャンプ協会があります。
その中で、日本オートキャンプ協会では、キャンプ場売買に関するマッチングも行われており、ホームページ上にもその案件が掲載されています。ただ掲載されている案件はあまり多くありません。この記事を書いている2022年5月時点で掲載は1件のみで、価格も2億円超となっており、個人で買収することは困難かもしれません。そのため、日本オートキャンプ協会に直接連絡をして掲載以外の案件がないか問い合わせてみた方が良いと思います。
https://peraichi.com/landing_pages/view/jacsupport
私の場合は、こちらの仲介は活用したことがありませんが、キャンプ場運営のプロによる仲介のため、その後の運営など含めてアドバイスをもらえるかと思います。

2.個人M&Aマッチングサイトによる仲介

こちらは、最近流行っている個人M&Aによって、既存施設を引き継ぐ方法です。上記仲介者が社団法人ではなく、マッチングサイトを活用する点が異なります。
有名なところとして、TRANBI、バトンズ、ビズマなどがあります。
私はTRANBIに登録し、キャンプ場に関する案件が出てきたら通知が来るように設定して最新情報を受け取っておりました。
流れとしては、個人アカウントを開設し、業種カテゴリーやフリーワード検索でキャンプ場を選択し、場所や価格で絞り込みをかけて検索していきます。私が活用していた2019年頃に比べて、直近はキャンプ場に関する案件は減っているように感じます。直近はキャンプブームのせいか、あまり市場に案件で出回らなくなっているのかもしれません。ここでキャンプ場の規模や価格を見ることで、個人経営のキャンプ場の相場感を知ることができます。

交渉の進め方ですが、希望の案件が出てきたら、多少金額的に課題があっても、売主に連絡をして、直接会いに行くことを強くお勧めします。というのも、この交渉段階に入らないとそのキャンプ場の具体的な情報を知ることができません。直接会うことで、サイト内には掲載されていない多くの情報を得ることができます。
具体的な場所や施設、設備などを自分の目で見ることで、価格に見合う施設かどうかを判断できますし、ご自身の判断を元に売主と価格交渉もできます。

私は、キャンプ場の前に、個人経営の温泉宿を買収しようとした時期がありました。その時はTRANBIを通じて、個人経営の温泉宿のオーナーと直接会うことができ、価格交渉に至ることができました。この案件以外にも他案件で価格交渉しており、土地や上物の相場感があったので、提示価格から値下げ交渉を進めることができました。しかし、残念なことに2020年コロナ影響により、話が頓挫してしまい最終的に成約とはなりませんでした。
このように広く情報を集め相場感を掴みながら、直接交渉までできるのが個人M&Aサイトの魅力です。

3.自らキャンプ場オーナーに直接交渉

私がキャンプ場オーナーになるために、最終的に行なったのがこの方法で、個人オーナーとの直接交渉による売買です。個人的には自身が取った方法でもあるこの方法が断然お勧めです。
理由は、上記方法は案件数がかなり少なく、待っているだけでは、ほぼ交渉にする至ら無いと思います。一方で、自ら交渉に動くこの方法は、ある意味既存施設全てが対象となり、選択の幅が広がります。
第二次キャンプブームから30年程度が経過し、キャンプ場のオーナーも高齢化が進み、キャンプ場のオーナーの多くが、世代交代の時期となってきております。一方で、70代、80代のオーナーがインターネットを駆使して後継者を探せるかというとそういうわけではないので、マッチングがうまくいっていないという課題が存在しています。俗にいう後継者問題です。自分のキャンプ場を後継に譲りたいと考えているけど、うまくいっていないキャンプ場が実はたくさん存在しています。
そこで、思い切って、そのようなキャンプ場に勇気を出して、直接アプローチをしてみることでキャンプを譲っていただける可能性があるのです。ご自身がよく行かれるキャンプ場なら、そのキャンプ場が、世代交代を迎えるかどうかの見極めがつくと思います。
いきなり譲渡について切り出すのは、失礼にあたるかもしれませんが、オーナーや施設関係者と、徐々に距離を詰めて行くことで話ができるようになると思います。

私自身が、キャンプ場の土地探しから建設、個人仲介サイトなど様々検討しましたが、コストがかかりすぎたり、気にいった案件が存在しなかったりと、なかなか理想の案件に巡り会えませんでした。
そこで、元々知り合いであったアウトドア施設のオーナーに思い切って話をしてみたところ、そのオーナーも実は後継者探しをしていたようで、うまくマッチングすることができました。
個人感交渉の方法については、別途記載をいたしますので、そちらをご確認ください。

個人間売買は、諸条件をしっかり整理できれば、仲介業者を挟まないので、売主と直接価格交渉ができ、コストを抑えることもできます。また自分がいいなと思っているキャンプ場を選んだ上で交渉ができるので、交渉成立すれば理想的な場所でキャンプ場経営を開始することができます。
一見地道で、勇気がいる方法ですが、土地探しから始めるよりも、コスト的にも安く経営スタートまでの時間も圧倒的に短くなります。契約成立すれば、明日からキャンプ場オーナーなることができます。

キャンプ経営に関わるコンサルティングを「ココナラ」で請け負っておりますので、更に詳しく知りたい方は「hotarumura」と検索してみてください。

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