変なオナラ

昔働いていた文具店の先輩Kさんとばったり会った。
（その人はまだそこで働いている。）
立ち話をしていたのだけど、どうやら仕事でやらかしてしまったようで、落ち込んでいた。
すると、Kさんに電話がかかってきた。どうやら、後から上がった店長さんからだったようだ。私が辞めた後に異動してきた人で、店に遊びに行った時に何度か会釈した程度の仲だった。

店長さんはKさんを励まそうと飲みに誘っているようだった。
Kさんは「Nさん(私）と今一緒にいるんですよ」といった。
店長さんは「Nさんも一緒においでよ〜」と気さくに誘ってくれた。
ほぼ知らない人なので一度断ったが、後で、もう一人の元同僚Wさんもくるというので、一緒に飲みに行くことにした。

店長さんはとっても気さくな人で、人見知りの私も楽しく飲むことができた。下ネタばっかり言っていたような気もするけど・・。
一番インパクトがあったのが、
「この前、初めて奥さん(結婚して10年くらい)のおならを聞いたんだけど、ぷーとかじゃなくて、すっごい変な音だったんだよね」
という話・・。ほぼ初対面なのに何の話を聞かされているんだろう。

店長さんはご馳走してくれた上、バスがなくなってしまいタクシーで帰ろうとした私に、タクシー代まで出してくれた。（めちゃめちゃスマートに出してくれた上、後からお礼を言ったら、覚えていないと言っていた。粋。）
後日店に遊びに行った時も、仕事中も非常にフレンドリーに接してくれた。
一緒に働いてみたかった。

しばらくして、店長さんが異動になったと聞いた。
ひと言挨拶に行きたかったなぁ・・。

私は今新宿で働いている。ある時ランチに出ていた時、店長さんらしき人とすれ違った。しかしもう戻らないといけない時間だったので、いっか。と一度は思った。でももしかしたら、二度と会わないかもしれない。そう思い引き返した。
声をかけてみたら、やっぱり店長さんだった。
隣にきれいで可愛らしい女性がいた。案の定奥さんだった。
私はオナラの話を思い出し
（この素敵な奥さんが変なオナラするのか・・）と思った。
奥さんはとても感じの良さそうな人だった。
変なオナラの話ずっと覚えてます。
なんて、言えやしない。言えやしないよ・・。