僕の理想を裏切る君へ 序章 最高の瞬間(とき)

凉真が事故に遭ってから三ヶ月。ベッドの上で横になったまま動かない彼を見ていた彼女にとっては彼が戻ってくる日を待っていた。そして、その時はいきなり訪れた。ある晴れた日のお昼頃に悲しそうな姿で彼に会いに来た明莉は彼の手を握った時に彼の顔が僅かに動いたように感じた。その後、目の辺りがかすかに動いて意識が戻ると真っ白な天井を見上げながら彼が状況を飲み込めない。横を見ると悲しそうな顔をした彼女・明莉と父・隆太、母・友子と家族がそばに立っていた。僕は一体何があったのだろう?僕はそう思った。実は意識を取り戻した日はくしくも彼女の誕生日だった。

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現在、小説とコラムを書いています。 コラムに関してもこれから完成している物を順次公開していく予定です。 自分の夢はこれまで書いてきた小説を実写化することです。まだまだ未熟ですが、頑張って書いていきますので、応援よろしくお願いいたします。