セミノンフィクション小説「無力の力」 主な登場人物と前作のあらすじ
主な登場人物
松方芽衣子:本編の主人公。47歳、北海道大学卒、警察庁入庁の準キャリアの警察官僚。警察庁刑事局捜査第一課所属(警視正)。薬物事案のアンダーカバーとして警視庁出向時にリーチパーソン社に入社、銃撃戦の末主犯の人物を逮捕後に同社退社。双子の姉である篠原梨花とは反社会的勢力と限りなく関連する養父となった老人を介して再会。
篠原梨花:芽衣子の双子の姉(前作の主人公)。居るだけで場を華やかにする容姿と太陽のように明るい性格。旭川で育ち高卒後札幌で27歳までソープ嬢。覚醒剤取締法違反で執行猶予中に、国内最大・世界屈指の人材関連企業リーチパーソン社に派遣社員として入社。地道な努力の末法人営業として他を圧倒する実績を重ね、画期的なHRのSaaSサービス「パソリーチ」をローンチし、業績が悪化していた同社再生の立役者となる。今は世田谷でたこ焼き屋を経営。慶智義塾大経済学部(通信教育部)卒、大学院博士前期課程に在学し学問の楽しさを満喫する日々。
田辺一郎:梨花が勤めていた札幌のソープランドのオーナー支配人(故人)。いとこはリーチパーソン社役員の田辺志郎。志郎に執行猶予中であった梨花を身元引受人として託し、彼女がビジネスパーソンとして生きる機会を与えた人物。小樽商科大学卒で三友地所の本社に勤務していたが、贈収賄事件に関連する理不尽な汚名を幹部から着せられ懲戒解雇。その後札幌で風俗業界に身を投じる。
田辺志郎:梨花の派遣社員時代からの後見人で、梨花と芽衣子がリーチパーソンに在籍した頃の上司。梨花が入社した20年近く前は熱血漢であったが、今では好々爺となるも経営トップへの欲が芽生えている。リストラによる「暗黙の退職強要」を梨花に救われて常務取締役まで上り詰めたものの、営業の稼ぎ頭である篠原恵美が退職しないか気を揉む日々を送る。
藤堂淳一郎:札幌出身、篠原梨花の派遣社員時代の恋人。慶智義塾大卒後、地銀、出版社、資産運用会社数社を経て、一時国家公務員(厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部)となり薬物事案のアンダーカバーとしてリーチパーソンに入社するも、その1事案の解決のみで同省退職。路上清掃員や派遣社員を挟み現在は元の業界に在籍。「人生を味わい尽くす」「やりたいことは全部やる」がモットーで仕事はプロジェクト単位でパーフェクトにこなすも、自身の興味の赴くままに組織を渡り歩く放浪癖がある。
篠原恵美:旧姓は佐伯で梨花の養子。芽衣子と梨花がリーチパーソン在籍中の頃の部下で慶智義塾大在学中は3年時にミスコンファイナリスト。生き方と容姿が生母の生き写しのような梨花を心底信頼する余り、芽衣子が同社に入社した当初は梨花の妹と知らず極度に敵対視していた。が、今では母である梨花と同じぐらい芽衣子を信頼している。
仁科冴子:藤堂の学生時代の恋人。かつて梨花がビジネスパーソンのベンチマークとしていた女性。学生時代は奔放に生きていたが今では父親から継いだ京都の事業者向け金融の冷徹な経営者で藤堂のバックアップをし続ける。芽衣子とはリーチパーソン在籍時に藤堂を介して知り合い、芽衣子が警察行政を企画する際の情報提供をする等協力関係にある。
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