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EVERTUNEを導入してみて

愛機のランディVに搭載して一か月ほどたったので所感をまとめてみます。

EVERTUNEというのはエレキギターにおけるブリッジシステムのことでざっくりいうとチューニングの狂わないブリッジです。公式や代理店が詳しく解説してくれていますがフロイドローズなどを長年使っているとなるほどなぁ!と感心するシステムです。

当初私はアイバニーズのQシリーズというヘッドレスギターを買うためにこつこつ貯金をしていたのですが、第一弾に好みのものがなく第二弾を待っていたがまだまだ発表に時間がかかりそうなこと、昨今の値上がり情勢を鑑みておそらく現在のQシリーズのコスパを維持できなくなるという予感、チューニングが安定性がイマイチなために隠居しているランディVがあることを総合的に考えてランディVのチューニングを安定させるのが一番いいのではないかという結論になり自分への誕生日プレゼントにEVERTUNE導入を決意するのでした。

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こちら施術前の画像になります。いわゆるドノーマルな裏通しですね。ナット溝調整したり潤滑剤塗ったりロックペグにしたり色々しましたが抱えたらまずはペグを回すことは避けられないギターでした。ちなみに20年近く前にまだJackson starsでカスタムオーダーシステムがあった頃にオーダーしたものです。18万円ほどで購入しました。

導入の決め手の一つになったのはオフィシャルインストーラーとしてご紹介されていたCombat guitars様が非常に丁寧に問い合わせ対応してくれたからでした。

あと車で30分くらいの距離にあったこと。宅配で受け付けてくれてるけど遠方だったら多分めんどくさくなって動いてなかったと思います。それなりに覚悟のいる値段とオーダーなのでなるべく直接やりとりしたかったしね。

裏通しのRRVはネックに角度がついているためレスポールにつけるようなスタッド付きでないといけないとのこと、代金は全て込みで88000円でした。EVERTUNE本体が35000円くらいするしこんな作業自分で絶対できないし全然高いと思いません。憎むべきは消費税の8000円だけ。

ちなみに手持ちのFRTが積んであるMayonesのRegiusに載せるのはどうかと相談したんですが費用が倍以上かかることになりそうだったので見送りました。最初からザグってあるから節約になるかと思ったけど逆に手間がかかってしまうんだね。

納期はおよそ一か月、一日千秋の思いで過ごしていました。


そして!!完成!!!!

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角にエアパッキンつけてくれてます。ありがてぇ...。ギター本体もめっちゃキレイになってました。ありがてぇ...。

渡してくれたお兄さんはまだEVERTUNEのこと詳しくないみたいでレクチャ的なことは特になくちょっと世間話して帰りました。大丈夫、バッチリ予習してたしこの手のピーキーな機材は下手に知ったかされるより素直にわからないって言ってくれた方が良い。

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いやー非常にクールですね。オタクでなければ全く違和感を感じないと思います。

肝心の機能の方は...

チューニング:本当に狂わない...。基本的にレギュラーチューニングでテストで半音下げとドロップDにしたけど仕組み考えたら他のチューニングでも狂わないでしょう。五度コード弾いたときとかオクターブ奏法したときとかに音がうねる心配しなくていいのがこんなに爽快だなんて。

弾き心地:テンションはやや緩くなる気がします。あんまいないと思うけど細い弦でゲロゲロにチューニング下げたいみたいな欲求には応えられないと思います。セッティングがピーキーな自覚がある人は公式のカルキュレーターで下調べしておこうな。

音質:めっちゃザグるから音がペナペナになるのでは...みたいな懸念もあったしワタシ自身もここが一番ギャンブルだったのですが蓋をあければ全く問題ありませんでした。厳密には変わったちゃ変わったけど全然致命的でないというか。そもそもRRV自体がボディの鳴り?それ食えるんか?みたいなギターですし他のギターで同じ結果になるという保証も致しかねますがチューニングが狂わないというハイパーアビリティと比べたら勝負にもなりません。

重量:重さはあります。でも裏通しのRRVは妙にボディだけ軽い感じであまりバランスが良いと思えないのでEVERTUNEによってバランスがよくなったと思ってます。多分FRTと同じくらい。

調整:弦高、オクターブともにめっちゃ調整しやすいです。弦の交換も簡単。チューニングは基準だけはレンチいるのがたるいけどFRTで訓練してればそこまで身構えるほどのこともありません。でもある程度チューニングは固定していたほうが恩恵が受けられると思います。


デメリット:うっかりチョーキングできる設定をし忘れそう。多分そろそろライブ中ギターソロでビブラートとチョーキングが効かない夢をみると思います。
チューニング狂わないけど狂ったりトラブったりしたら途方にくれそう(これは全てに孕んでることなので言っても仕方がないか)


総評:以降あまりギターを買う予定はありませんがワタシはもうFRTかEVERTUNE以外のブリッジのギターは買わないのではないかと思います。
便宜的にデメリットについて言及しましたが事前準備で防げますしREC主体の活動ですと悪いところが全く思いつきません。
張力がキモになるので6弦のダウンチューニングよりも7弦、8弦のような多弦の方が相性がいいのかなというような気もします。
ギターはちょっとくらい揺らぎがあった方がいいんだ!みたいなやたらロックな方には向かないと思います。
やはり世間で言われているように神経質で病的なモダンメタル愛好家が一番恩恵を受けられるような気がします。

少しでも参考になれば幸いですがこんな素晴らしい機材、自分だけ使っててぇ...というのが本音です。あまり鵜呑みになさらぬように^^

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