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異種族交流していたい。

キリンはメインキャラクターにはいなかったけど、動物の写真が手元にこれしかなかった...

今日、板垣巴留先生の動物ヒューマンドラマ(動物の、ヒューマンドラマ)漫画のBEASTERSの最新巻であり最終巻の22巻が発売された。シリーズ当初から4年間追いかけて読んでいたので、終わってしまうのは悲しい。一方で、この世界の中での動物たちの様子はこれからもBEAST COMPLEXシリーズで覗くことができるようなので、安心もした。

Amazonで早速購入し、ダウンロードし、一気に読み終えた。泣いた。読み終えて、また読み直し、あとがきも本編に入れることのできなかったエピソード、作者のキャラクターへ向けられた言葉など、何度か読み返している間もずっと泣いていた。10分以上も泣いていたのはアベンジャーズエンドゲーム以来だ。エンドゲームは後半ずっと泣いてたけど。

物語は、主人公でハイイロオオカミのレゴシが、ドワーフウサギのハルに恋をしていく、ざっくりこんな感じ。その中で、先輩の気高いアカシカのルイ、レゴシと同族の後輩ちゃんのジュノ等の登場人物がレゴシに本気でぶつかることで、恋の仕方とか、どうやって生きていくのかとかを学んでいく。一貫して美しい話だった。

この漫画の世界では、性別、種族、肉食草食など、様々なくくりがあり、壁となって交流を隔てている。レゴシはその壁を時に図々しく、そして軽々と乗り越えたり、逆に高すぎる壁を前に足踏みしていたりしていた。そして、自分を信じてその壁の在り方を考えていた。その考えを相手に押し付けることなく(たまに強引)他の動物と分かち合っていた。自分の生き方を示し、周りの世界を変えていったレゴシ(とルイ)の姿は美しかった。

レゴシのように、自分の考えを信じてノッシノッシと人生を進むことは簡単ではない。彼の生き方は容易ではなかったし、これからも大変だろうと作者も語っていた。その姿、本当の生き物というか人間(オオカミだけど)、人生を自分の手中に収めた姿は堪らなくかっこよかった。こんな人を愛していきたいし、程度や歩み方に細かい違いはあれど、自分もそうなりたい、自分の人生を手に入れたいなぁ、って思った。

この漫画は俺の性癖に滅茶苦茶影響しているし、考え方の一つにもなっている。この漫画の世界観は、本当に人の生き方というか、今の社会を捉えた漫画だった。異種の人間なんてごまんといる。同じ日本人でも全員違う。その人たちとどうやって生きていくのか、異種族交流していくのかを描いていた。素晴らしい作品を読んで、自分を形作れたことを心から嬉しく思う。

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