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バランスである。

バカみたいなタイトル。

この出来事の、前の日。終電前まで下北で飲んで帰宅。寝たのは2時半頃。

朝、というか昼前にノロノロと起きてケータイを見ると、後輩からラインが。

ラッキー✌️

いや〜、びっくりですよ、目もバッチリ覚めました。

そんなわけでGEZAN × 踊ってばかりの国のライブに急遽向かうことに。

O-EASTは初めて行く箱だったので、渋谷の坂の多いところを遠回りして歩いて汗だくに。

到着して、中に入ると涼しかった。そして若い人も多けりゃ女性の多いこと。昨年野音で見た時はもっと修羅場、くぐってんなーっていうオーラの人が多かったので少しびっくり。
いつもと同じようにPAの少し前に場所取る。

最初は踊ってばかりの国。普段たくさん聞くわけではないので、向かう電車の中で後輩に教えてもらった曲を予習をした。その中で気に入ったのは風、your song、!!!の3曲。見事に全部やってた。BOYとそれで幸せは聞けなかったけど、ghostは聴けた!
「またまたゴールデンタイムをGEZANに用意していただきました。」
あ!完全感覚祭やん!ウッヒョ〜、と心躍った。

「窓は開けておくんだ」

雄叫びが出た。
ひまわりの種では、ナイトクルージングの一節も飛び出る。上がったなあ。

一緒に行った後輩は、踊ってばかりの国の大大大ファンで、終始楽しそうに揺れていた。
俺はというと、踊ってばかりの国のミュっと身の詰まったグルーヴに身を揺らした。1番良かったのは、下津さんの歌、歌詞がはっきり聞こえたこと。バンドのライブは歌詞が潰れてしまうことが多いが、彼の書く歌詞を生で受け取り、表情の豊かさをしっかり感じることができた。

そして、踊ってばかりの国が去っていく。
去り際にピックを放った。だいぶ離れていたとこなので気にかけていなかったが、なんと俺の靴の下に滑り込んでいた。はるばるあんな遠くの手の中からこんなところまで飛んできてくれた。
ピックは後輩にあげた。学祭でやるんだって息巻いてたから、それでやれよ〜って言って。
すごい顔して喜んでた。


GEZANの面々が各々セッティングを始める。

今回のセトリはこんな感じ。

誅犬
Soul Material
Fight war not wars / Free Refugees
東京
I

シャングリラ(新曲)
blue hour
萃点

待夢(w/下津 ハッピーアレンジ)
DNA

JUST LOVE

演奏が始まった。一曲目からは定番の狂を基調にした演奏が続く。BPM100に揃えられた曲たちの、まあ体の揺れること揺れること。
今回嬉しかったのは、Soul Material、Iがあったこと。Soul Materialは本当に大好きな曲で、胸を掴んで体を震わせながら聴いた。Iも同じように。
東京は相変わらず情が凄まじい。今回はいつものループがよりダブっぽく、全体の音像も広く、懐が広かった。俺はこの曲を何度聴いても、「この落ちサビのために生きているなあ」と感じる。

その日俺はGEZANに夏を宣言されたから、俺の2023夏はその日、7月1日から始まった。

迎えた新曲は、この夏でまた生まれ変わるGEZANのためにかいたとマヒトは語っていた。million wish collectiveはフジで、今日のライブのサポート2人を迎えた編成はライジングで終わりらしく、その先のGEZANを示す曲だったように思う。それがまあ、シコタマポップで、ソコヌケに明るくて。嬉しくなっちゃった。

そこから畳み掛けるようにblue hourに入っていく。マヒトはダイブする。目が回りそうなほど踊った。周りの人ごめんなさい。今日は楽しかったんだもの。
萃点は、歌詞を語るようにして始まった。野音以来で、当時はまだ未発表の曲だった上に、編成も違ったからまるで違う曲だった。なんでGEZANの曲はどの曲もキラーチューン並みのパワーがあるのか。
天を仰いで、音の中を泳いだ。

後二曲やります。
そういって始まったのは、知らない曲だった。陽気なドラムが聞こえてくる。なんだろ?
下津さんが下手からマイクを持って走って出てくる。待夢だった。びっくり仰天。今年の夏のGEZANは元気だ。笑いが止まらない。とてつもない幸せに包まれた。あの瞬間は、体験したことがないものだった。どんなライブを見ても天国かなんて思わなかったけど、きっとあれは天国だった。天国の音楽。

そしてマヒトは再びギターを持って、DNAが始まる。難しい曲だ。やったからわかる。それをヤクモアは弾きこなしていた。スティングレイのハジける音で、音を刻んでいた。たまらなく愛おしくなった。ヤクモアがGEZANに入って良かった。

アンコールまでは1分もあっただろうか?一度落ち着く暇もなく彼らが帰ってきた。最後はJUST LOVE。また出会うためにサヨナラをしよう。少し前に卒業した俺は、最後のライブで同じことを言っていたやつの顔を思い出した。

GEZANの音楽は怒りに満ちている。それが原動力かと思っていた。だが、それもあるかもしれないが、それだけが力の人たちから鳴る音じゃなかった。幸せを目掛けて、脇目も振らずに走る音だった。とんでもないバランスだった。

今までたくさんライブを見た。このライブは1番楽しいライブだった。1番音楽で笑った。彼らから与えられた笑顔は、強いと思う。

至極笑顔。これで結構俺の人生。ありがとう躍ってGEZAN。
最近チューニング狂いっぱなしだったけど、狂ったまんまで笑ってればそれでいいかと。

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