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[基礎][式言語]「今年度」を表示させるには

はじめに

ビジネス用のアプリを開発していると、「年度」という不思議な概念に出くわします。我々が親しんでいる西暦(グレゴリオ暦)では、1月1日に新たな年が始まります。しかし2020年1月1日は、日本の会計年度ではまだ「2019年度」なのです。このためノーツのアプリケーションを作成する場合も、プログラムで西暦を年度に変換してやる必要があります。まず概念を正確に把握するために、「年度」についておさらいします。

会計年度と事業年度とは何か

「会計年度fiscal year」とは、国や自治体が会計のために用いる暦の区切り方です。日本国憲法第86条は、「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」と規定します。日本の会計年度は、毎年4月1日から翌年の3月31日までとなっています。これは、例えば財政法第11条の「国の会計年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終るものとする。」という文が法的根拠となっています。法律で決められているため、国の会計年度は自由に動かすことができません。

国の予算を1年で区切ることには例外もありますが、多くの国々で一般的です。なお会社の場合は、会計年度に対応するものを「事業年度」と呼びます。事業年度に関しては、3月期決算が多いイメージがあるのではないでしょうか。確かに大企業にはその傾向があるものの、中小を含めると実はそうでもなく、かなりのバラツキがあるようです。

したがって、ノーツでプログラムを作るときも状況に応じて値の入れ替えが必要になる可能性があります。

Step.1 日付を事業年度へ変換するコードを設定する

Domino Designerでフォームに[今年度]というフィールドを作成済とします。このフィールドのプログラムペインに、次の式言語を記入します。

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