[基礎][LotusScript]クラス・オブジェクトの概念を確認する。
はじめに
プログラミング初心者が、LotusScriptをはじめて最も困惑するものの一つ。それは「クラス」の存在ではないでしょうか。式言語ならば、ヘルプを読んで、なんとなく「5(数値)」や「"りんご"(文字列)」といった値を引数( )に入れれば、滞りなく何かが表示される場合が多いです。
しかしLotusScriptの場合、初心者が正しくコードを書くハードルは高くなります。難しさの大きな要因は、「LotusScript のクラス」または「ノーツクラス」と呼ばれる、定義済の膨大なクラスにあります。例えば次のようなコードは、慣れていない人には意味不明なのです。
Dim workspace As New NotesUIWorkspace
Dim uidoc As NotesUIDocument
Set uidoc = workspace.CurrentDocument
今回の記事では、こうしたLotusScriptのクラスの根本的なところを解説します。
クラスとは何か
まずはじめに、クラスについて説明します。オブジェクト指向プログラミングにおいてクラスとは、「オブジェクトを生成するための設計図あるいはひな形に相当するもの」と説明される事があります。オブジェクトの「設計図」「雛形」「一般化したもの」・・・なんとなく、クラスはオブジェクトよりも抽象度が高いのだと、察することができます。
クラスと対をなす「オブジェクト」は、「データ(属性)と機能(手続き)をひとかたまりにした実体」と説明される事があります。ちょっと難しいですね。クラスとオブジェクトの関係についての説明もあれば、さらに良く理解できるでしょう。Microsoftのドキュメント記載の喩え話を引用してみます。
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