Outlook.comの指定するSMTPポート番号、588は誤りで正しくは587
Outlook.comの設定メニューには、外部メールクライアントからメールを送信するためのSMTPの設定として
サーバー名: smtp.office365.com
ポート: 588
暗号化方法: STARTTLS
という設定値が記載されているが、実際にはこの通りに設定してもメール送信はできない。正しくは587番ポートとなる。
Telnetで確認
念のためTelnetで確認してみた。
$ telnet smtp.office365.com 587
Trying 52.98.41.130...
Connected to HND-efz.ms-acdc.office.com.
Escape character is '^]'.
220 TYAP286CA0019.outlook.office365.com Microsoft ESMTP MAIL Service ready at Mon, 1 Nov 2021 14:02:29 +0000ポート587の場合、上記のように接続に成功する。
$ telnet smtp.office365.com 588
Trying 52.98.68.178...
Trying 52.98.63.66...
Trying 52.98.83.2...
Trying 40.101.146.178...
Trying 2603:1046:c09:10f2::2...
Trying 2603:1046:402:1::2...
Trying 2603:1046:c09:1001::2...
Trying 2603:1046:404:a::2...
telnet: Unable to connect to remote host: Resource temporarily unavailableポート588の場合、上記のように接続に失敗する。
ProtonVPNでの不思議な挙動
ここからは完全に余談だが、ProtonVPNを通して同様に接続を試みると
$ telnet smtp.office365.com 588
Trying 52.98.37.98...
Connected to HND-efz.ms-acdc.office.com.
Escape character is '^]'.と表示されるのだが、EHLOコマンドを送信しても反応はなく、そのうち
Connection closed by foreign host.で切断されてしまう不可解な現象に遭遇した。
ProtonVPN接続中は、どんなSMTPメールサーバに対してもでたらめなポート番号で接続に成功するものの、SMTPコマンドの送信には失敗するため、Thunderbirdのような外部メールクライアントからメールを送信することができなくなる。
こうした匿名VPNは迷惑メールの送信元に悪用されやすいので、Proton側で（ひょっとしたらSMTPメールサーバ側で？）何か悪用対策制御を入れているのかもしれない。それならばメールの受信には問題ないことも説明がつく。
なお、GmailのようにOAuth2認証であればProtonVPN接続中でもメール送信は可能であった。
2021年12月28日追記
日を置いて再度確認したところ、ポート番号の数字が修正されていた。一体何だったのだろうか。