【超速GP】複数アカウントの作成が当初は禁止されていなかったというデマ

『ミニ四駆 超速グランプリ』(以下、超速GP)の利用規約について「2020年4月1日の改訂で複数アカウント(複垢、サブ垢)の作成が禁止になった」とまことしやかに語られることが多いが、これは間違いである。正しくはサービス開始当初から禁止事項に含まれている。

複数アカウントの現状

アカウントが複数あれば、6時間に1回しか挑戦できないグランプリレースで調整の機会を増やせるのは勿論のこと、サブアカウントの無償コインでガシャ限定パーツの性能を確認したり、メインアカウントとチームを組んだサブアカウントでコースパーツを買い集めてチームコースを共有することで、メインアカウントのゲーム内通貨を節約できる。一方で「放置系ゲーム」(放置ゲー)と言われるほどゲームプレイの時間は短くて済むため、手間の割にメリットが大きい。

無論、複数アカウントの作成は利用規約で禁じられているはずだが、メリットの大きさ故に複数アカウントを作成するプレイヤーが後を絶たない。

ところで、今年4月の利用規約の改訂の折に複数アカウントの作成が禁止になるという話が出回った。Twitterで「超速GP 複数アカウント OR 複垢 OR サブ垢 OR サブアカ since:2020-03-29 until:2020-04-03」と検索すると、そうした旨のツイートが10件前後ヒットする。逆に言えば、それまで複数アカウントが禁止されていなかったことになるが、本当だろうか。

利用規約の確認

超速GPには専用の利用規約というものはなく、バンダイナムコエンターテインメントの運営するアプリで共通の利用規約に準拠している。

2020年4月1日付で利用規約が改訂されたのは事実だが、その変更内容は「当社が本規約に何らかの変更を加える場合には、当該変更について1か月前までに本サービスアプリを通じて通知する」といった規定の追加である。

Internet ArchiveのWayback Machineで確認できる2019年5月時点の利用規約(最終更新日:2017年12月20日)ではすでに「アカウントを複数作成する行為」が禁止事項に含まれていることが確認できる。

超速GPのリリースは2020年1月なので、サービス開始当初から複数アカウントの作成は禁止されていることになる。よって「4月の改訂前に作成したアカウントだから利用規約には違反していない」といった言い訳は通用しない。

誤解が広がった経緯

誤解が広まった背景には、YouTuberのしろっこ氏が動画で喧伝したことが大きく影響していそうだ。現在の再生数は3万5千超となっている。

動画には丁寧に誤りを指摘するコメントも付いている。

みっしゅ
現行規約と新規約を変更差分確認してみたのですが、複数アカウントの件は現在(2017年12月20日版)でも同様でありまして、変更されておりません。 変更箇所は1.3並びに1.4、11の一部、12.1の箇所になるであります。たしかに結果としては動画でお話されていることは可能性としてはもちろんサービス負荷の増加になりますが今回の規約変更とは関係がないと思われますので書き込みさせていただきます。

が、今のところ訂正などは行われていない。

BANは実行されているのか

果たして複数アカウントのBAN(停止・削除)は実行されているのだろうか。数日前の5chにこんな書き込みがあった。

339名無しですよ、名無し!(東京都) (ワッチョイ 26de-hR2K)2020/04/27(月) 14:19:24.50ID:dEeXVdyV0
なんかいつの間にか超速GPの順位が3万位台から2万位台に上がってるんだが、複垢削除でもあったのか??
353名無しですよ、名無し!(ジパング) (アメ MM50-V3D4)2020/04/27(月) 14:35:48.94ID:2uZ2nZaYM
>>339
たしかに
160位ぐらいだったのが
60位ぐらいにいきなり上がった
このランク帯で複垢は考えられないが

順位の大きな変動があったのは事実だが、それが複数アカウントのBANによるものとは考えにくく、別の要因による可能性が大きいように思われる。

事実、それだけ大量のアカウントBANがあれば報告が上がるはずだが、今のところ耳にしないので、これまでBANが実行されたことはないと推測している。