見出し画像

3.地区委員会活動に見るJC運動の根幹(2016年11月)

紹介者の縁で新宿区委員会に参加する

例会に衝撃を受けてテンションが高まったところで、もう一つの入会ポイント獲得のために、地区委員会と呼ばれるところに参加することになりました。

地区委員会とは、東京JCのエリアである東京23区ごとに構成される地域に根差した委員会で、ここが東京JCの運動の拠点となります。
(この地区委員会のほかにも、いくつも委員会が存在するのですが、それはまた改めてご紹介します)

僕をJCに紹介してくれた人が新宿区委員会に所属していたということと、僕がもともと新宿区に住んでいて土地勘があったということもあり、まずは新宿区委員会に参加することにしました。

東京JC最大規模の地区委員会

後で知ったことでしたが、新宿区委員会は当時も今も、東京JC最大規模の人数を誇る地区委員会(僕の在籍期間中での最大で100名近く!)で、その活動も多岐にわたっています。

東京JCは1月から12月までを年度として毎年組織を作り変える単年度制を採っており、11月はすでに次年度(2017年度)の話が入ってきている時期なのですが、この時はそういうことはよくわからず、とりあえず雰囲気はどんな感じなのかな、的な気持ちで参加しました。

会場につくと、なにやら大勢の人がいて、まず受付となりました。
いきなり「懇親会は来られますか?」と聞かれて、チキンな僕は「今日はちょっと…」と様子見してしまいました(笑)。
しかし、そこはたいしてプッシュもされず、やさしく対応してくださいました。(様子見の新人にはありがたい対応でした)

JCメンバーのスピーチ力と覇気に圧倒される

さて、いよいよ委員会が始まりました。
委員会全体の流れとしては、各種挨拶に始まり、出席確認~報告事項~協議事項~締め、という形になります。

画像2

まず、開会のあいさつが終わってから、新宿区委員会の委員長の挨拶があるのですが、ほぼ同年代のメンバーにもかかわらず、おそらく事前に話す内容を決め、反芻してきたのでしょう。よどみない話しぶりで、今日伝えたいポイントを簡潔に伝え、しかもその態度は非常に堂々としており、まるで政治家の演説を聞いているようでした。

「なにこれ。え、同じくらいの年の人だよね…?」

翻って、自分や周りの経営者のスピーチの質との違いにびっくりし、JCで委員長などをやってると、こういう風になるのかな?と、期待感も出てきました。(結局委員長にはなりませんでしたが(笑))

おそらく自分一人だけではこのような堂々とした振る舞い・スピーチは身につかず、JCで活動している・JCの責任あるポストを担っているんだ、という自負が、その人を鍛えているのだと思い、そのような意義のある組織に入れるということに興奮したのを覚えています。

地区委員会でやっていること

さて、そんなこんなで委員会は進んでいきます。

もはやあまり内容は覚えていないのですが(笑)、地域の様々な団体からイベント等の協力要請が来ていて、それらにどう協力していくか、という話などがあり、地域で実際に活動しているNPO等と密接なつながりをもっていることがわかります。
地域に根差した社会活動をやることが目的でしたので、イメージは間違っていませんでした。

各案件ごとに担当副委員長という担当がつき、それぞれ進捗を報告していきます。

正面の幹部席に座っている人が、それぞれ協議事項について、なにやら細かすぎてよくわからない(失礼)エクセル資料を使いながら説明をし、その後質疑応答に移りました。
たしか、外部団体へのイベント協力に関する案件だったと思います。

JCでは、具体的な案件の協議に入るとき、JCの真骨頂である「ロバート議事法」が活用されるのですが、僕はこのロバート議事法を駆使した議事進行方法と出会うことで、自分のファシリテーターとしてのコツを大いにつかむことになります。

JCの会議の真骨頂「ロバート議事法」

ロバート議事法は、アメリカの軍隊で時間短縮のために開発された会議手法で、いくつかルールがあるのですが、主なポイントは下記のとおりです。

・発言は一人一回(同じ議案で再度発言はできない)
・発言する際は、質問〇点、意見〇点というように、あらかじめ発言内容を明示する
※議案の内容によってはフリーディスカッションにすることも可能

なにしろ発言は一回しかできないので、事前に資料を読み込んで精査しなければなりません。
あわせて無駄な不規則発言もなくなりますので、会議の質を担保したままタイムコントロールが可能になります。
議案を上程する側も、メンバーの資料読み込みの時間を確保するため、JCでは会議の3日前までに資料配布をする必要があるので、十分な資料作成をする必要があります。

今までダラダラと時間無制限でしていた会議に常々疑問を持っていた僕は、この議事進行を目の当たりにし、「自分の今後やっていくべき会議の仕方はこれだ!」と思いました。

この議事法を身につけられただけでも、会費分の元は取ったかなという感じです(笑)。

堂々としていた幹部らしき人が突然…!

さて、協議説明が終わり、質疑応答に入ります。

すると、いきなり想定外、もしくは対応不足であった点を突いた質問が出たのだと思いますが、それまでクールな面持ちで座っていた案件担当の人が、目に見えて落ち着きをなくし、しどろもどろに回答するではありませんか。

「おお、ようやく委員会中に素の姿が見れた」

…とは思いませんでしたが、協議議案に関しては一切の妥協を許さないという、委員会全体の雰囲気をよく表していて、委員会のJC運動に対する本気度が伝わってきました。

委員会の結束力の強さの理由

ここで、JCの結束力の強さをあらわすエピソードがありました。

その後委員会が終わり、懇親会に移る際に、なんと新宿区委員会のS委員長みずから、にこやかに声をかけてくれました。

「すごくやる気のある人が入ってきてくれたって聞いたよ。このあとGM(GMについては、また別の回で説明します)でしょ?最速なんじゃない?」

というような声掛けをしてくださりました。

会社でもそうですが、こういうちょっとした「気にしてるよ」的な声掛けが、その後の定着率を大きく左右すると思っています。
S委員長は、そのあたりの機微を感覚でわかっている方でした。

現役のJCメンバーに、特に知り合いもいない状態でしたが、この一言で、新宿区委員会に入ろう!と思ったことを覚えています。

その後S委員長は、懇親会に移動する際に、用事があるので帰ります、という僕に、

「あ、そうなんだー。で、いつ戻ってくるの?」

とにこやかに返してきたところに、飲み会がスゴいと言われるJCのノリを感じた、というオチでした(笑)。

今でもS委員長の泰然自若とした雰囲気が大好きです。


つづきます

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?