LANケーブルのカテゴリ(Cat)による転送レートの違いについて

LANケーブルはカテゴリ5e以上であれば全部同じようなイメージを持っていたけど、カテゴリによる違いが気になった。

LANケーブルの基本構造はTX±、RX±のツイストペアによる差動信号線だと思う。でも、カテゴリが上がるにつれて転送速度(帯域の上限)が上がる。

材質が安価な銅から、カテゴリが上がるにしたがって伝導率のいい材質に変わっているだけなのだろうか。

カテゴリの種類

LANケーブルのカテゴリは、5、5e、6、6A、7、8 とある。

Cat 5 / Cat 5e

転送レートは100Mbpsで、100BASE-TXの規格に準拠したケーブル。
これを1Gbpsの規格である1000BASE-Tに対応させたのがCat 5eケーブル。

Cat.5がTX±、RX±の2ペアの信号線のみを使用するのに対し、Cat 5eは4ペアの信号線を使って通信できるようにしたもの。

ここまではなんとなく、理解しているつもり。
よくわからないのはカテゴリ6以降だ。

Cat 6 / Cat 6A / Cat 6e

まず、カテゴリ6eというのはケーブルメーカーの独自規格らしい。
統一規格の準拠は Cat 6、Cat 6Aになる。

Cat 6は、転送レートが1Gbpsである1000BASE-T、1000BASE-TXで伝送可能なケーブルのこと。Cat 5よりも減衰率が低く、周波数250MHzで伝送可能。

Cat 6Aは、転送レートが10Gbpsである10GBASE-Tに対応したケーブルのこと。周波数500MHzで伝送する。

Cat 7 / Cat 7A

銅線を使用して10Gbpsで線長100mまで伝送できるようにした規格。
そのため、シールド付きツイストペア(STP)が標準になっている。

カテゴリ7になるとコネクタもRJ45ではなく、GG45やTERAといったものになるらしい。

Cat 7 のRJ45コネクタも市販されていて、世の中のスタンダードになっているが、規格に準拠したものではない。

Cat 7A は正直、よくわからなかった。周波数1000MHzで使用できるが、線長が短いらしい。

シミュレーションではとか、ナノプロセス製造ではとか書かれていて、規格としてはまだ曖昧なのかもしれない。

Cat 8

日本のWikipediaには記載がないが、転送レートは40Gbpsになる。
線長は30m~36mほどになるらしい。

カテゴリによる速度の違い

素人なので推測だが、Cat 7までは銅線を使用して高周波数を実現している。
なので、如何にシールドの構造を工夫し、ノイズによる信号の減衰を抑えられるかが重要に思った。

銅線などのメタルを使用し、高周波数に対応してかつ、線長が一定距離(100メートル?)を超えたものを、カテゴリと呼称して普及させている印象を受けた。

10Gbpsはファイバー(光)のイメージがあったが、それをメタル(銅)で実現して低コスト化に成功したことが、LANケーブルのカテゴリの歴史なのかもしれない。

Cat 6A以上の必要性

そもそもの話で、自宅に10Gbpsで動作するような機器があるだろうか。

最近はコア周波数も圧縮技術も上がっている。オフィスなどの複数人で利用する環境でないのであれば、10Gbpsも要らないように思う。

4K、8K動画やメタバースを非圧縮でロスレスでという風潮になると、一般家庭でも需要がでてくるかもしれないが…まだ先な気がする。

そしてその頃には有線よりも無線の時代になっているかもしれない。
すでにWifi 6やメッシュが一般に普及してきたので、今が転換期なのかも。






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