情報リテラシー論13
こんばんは。
そして明けましておめでとうございます。
今回も情報リテラシー論で学んだことを記録していきたいと思います。
第13回のテーマは「画像認識の技術と流出問題」でした。
はじめに講義の前に見た動画の内容を要約して紹介します。
NFT(Non-Fungible Token)とは?
非代替性トークン=替えの効かない唯一無二のもの
コピーが容易なデジタルデータでオリジナルの証明が可能に
→データが有限に、デジタルデータに希少性が生まれる
【希少性を保つための仕組み】
ブロックチェーン技術
非中央集権的システム
参加者の相互監視、全ての取引情報を誰でも閲覧可能
→データの消去、改ざんが不可能
プログマビリティ
プログラミングでデータに機能や条件をつける
例:作品が売買されるごとに作者に収益が入る
⇄絵画作品は直接売却された時にしか収益がない
○メリット
・所有欲を掻き立てる
・取引の透明性
×デメリット
・本人確認が難しい
・法整備が整っていない
・監視体制が整っていない
→作者なりすまし、不正取引、ハッキングなどの危険
はじめて聞く内容で、要約が少し難しかったです。
元動画を貼っておきますので詳しくはこちらをご覧ください。
長くなりましたが、講義のまとめに入ります。
□視覚伝達の今
約5億年前、地球上に多種多様な生物が一気に出現したカンブリア大爆発。
その急速な発展の要因の一つは「眼の獲得」と言われています。
最近ではAIも眼を獲得したことによって取り入れる情報が圧倒的に多くなり、
急速に賢くなっているそうです。
世界で初めて写真が撮影されたのが1838年です。
写真の登場によって人間は「世の中の複製」が可能になりした。
「世の中の複製」の方法はモノクロ写真、カラー写真、動画、生配信...といったように進化していきます。
これらを使って世の中の今を発信した組織がマスメディアと呼ばれ、大きな力を持ちました。
しかし現代ではスマホやSNSの登場によって誰もが発信をすることができるようになり、マスメディアの力が衰えつつあります。
今、ネット上では「世の中の複製」が氾濫している状態なのです。
□Pinterestの長短
Pinterestは画像のオンラインブックマークサービスです。
「Pin it」という機能でネット上の写真をコルクボードに保存し、その写真を再びクリックすると写真をコピーした元のウェブサイトに飛ぶことができます。
一見便利なこの機能は、著作権の観点で度々問題視されることがあります。
Pinterestへ無断でコピペされないHTMLコードが作られたりもしています。
次にPinterestの画期的な機能を紹介します。
1つ目は「ズームイン検索」です。
上の画像のように、画像の一部を選択してその範囲に類似した画像を検索することができます。
2つ目は「Pinterestレンズ」です。
この機能ではその場で撮影した写真の類似画像を検索することができます。
GoogleもPinterestに追随して「Googleレンズ」を実装しました。
また、写っている商品を取り扱うショッピングサイトへ飛んだり、写っている文字を認識したりすることもできます。
余談ですが、Googleの画像検索には著作権フリーの画像を探す方法があります。
確実ではないそうですが、必要に応じてぜひ試してみてください。
□感覚が伝わりやすいのは?
最近、若者の中では画像の検索手段としてInstagramを使う人の割合が高くなっています。
「かわいい」「おいしい」などの形容詞で表される感覚的な情報はテキストよりも画像の方が伝わりやすいのです。
それぞれの検索エンジンで比較するとかなり違いがありますね。
Instagramはリアルで流行っている写真を探すのに最も適しているのだそうです。
対してPinterestはネットで流行っているもの、Googleは定番の画像を探すのに適しています。
これも以前学習したキュレーションの一種と言えます。
キュレーションについての講義レポート↓
□画像認識技術の活用
ここからは画像認識技術を使った便利な機能やアプリを紹介していきます。
各社の写真の保存場所では写真のキーワード検索ができます。
たとえば「いちご」と検索するとアルバムの中からいちごの写真を探し出してくれます。
「Amazonフォト検索」では書籍の表紙の写真から商品を検索できます。
今では書籍に限らず、様々な商品をカメラにかざすと商品を検索してくれるようになっています。
画像を認識して名前を検索できるアプリは他にも沢山あります。
お酒や動植物などの専門のアプリもあり、横田先生のサイトで多数紹介されていますのでぜひ使いたいアプリを見つけてみてください。
いきものコレクションアプリ「Biome (バイオーム)」はAIの画像認識とSNSを組み合わせたアプリです。
動植物の写真を撮影するとAIによってその名前が判定され、SNSのように投稿したり、マップ上に表示したりすることができます。
次にGoogleが提供している楽しいツールを2つ紹介します。
「AutoDraw(オートドロー)」はユーザーが描いた絵をAIが判別してプロが描いたように補正してくれるツールです。
「Quick, Draw!(クイック ドロー)」はユーザーがお題に合わせた絵を描いている間にAIが回答者になって何を描いているのかを予想してくれます。
私たちがこれらのツールを使えば使うほど、GoogleのAIは学習をして画像判別能力が高くなっていきます。
「remove.bg」では画像をアップロードすると自動で背景を削除してくれます。
手動よりも作業時間を大幅に削減することができます。
Google Chromeの拡張機能をインストールすると、画像の中の文字をコピーすることができるようになります。
LINEアプリ「ばりぐっどくん」を友だち追加して画像を送ると、その画像中の文章を文字起こししてくれます。
「Clarifai」ではAIが動画内に映っているものを判別してタグ付けしてくれます。
映っているものでキーワード検索したり、よく映っている箇所を折れ線グラフで確認したりすることができます。
□顔認識技術の問題
画像認識技術がどんどん進化し、様々なサービスに活用されています。
その一方、Facebookは2021年に顔認証技術に関する機能を終了しました。
投稿に写真を添付すると、そこに映っている人物をAIが判定してFacebookのユーザーであれば自動でタグ付けするという機能です。
終了の理由はプライバシー侵害への懸念の高まりでした。
□顔認識技術の活用
画像認識技術の進化は止まりません。
今では2Dの顔写真をアップロードするとその顔を3Dに変換してくれるサイトまで登場しました。
正面から想定される横顔の画像を生成することができるため、指名手配犯の発見などに大いに役立ちます。
驚くことに、このサイトは無料で利用することができます。
クラウドファウンディングから誕生した「iPeeler」は車の運転手の顔を認識して居眠りや脇見などを警告してくれるアラームです。
□画像検索は著作権違反?
Googleなどの検索エンジンでは、画像検索をするとあらゆるサイトに載っている画像がリストで表示されます。
求めている画像を探し出すにはとても便利ですが、実は画像検索の表示は著作権違反なのです。
画像検索の結果を表示するページは他と変わらない1つのWebページです。
つまり、Googleは他のWebページの画像を無断で複製・加工・利用しているということになります。
この画像検索に関する著作権問題について、Googleは提訴されています。
これに対して裁判所は「検索エンジンでのサムネイル画像の使用は合法」との判決を下しました。
Googleは画像検索での画像の使用を認められたことになります。
また、画像検索によりネット上で見つかる画像の85%は不正コピーであり、その80%はGoogle画像検索などの検索エンジンで広まっているそうです。
実は、スクリーンショットも複製の一種です。
若い世代ほどスクショを撮ってスマホに保存する人が多い傾向があるそうです。
個人的な範囲での使用は問題ありませんが、転載には気をつけたいですね。
一方で法改正によってスクショへの映り込みは一部許容されるようになりました。
□複製技術の価値、一点物の価値
複製は悪とされがちですが、技術の進化のカギでもあるそうです。
冒頭で紹介された世界初の写真も「世の中の複製」と呼ばれていましたね。
複製にもプラスとマイナスの両面があるということを覚えておきたいです。
様々なものの複製が可能になることで、一点物にはより高い価値が付くようになりました。
複製が簡単なデジタル作品において一点物の証明を可能にしたのが冒頭にも紹介した「NFT(非代替性トークン)」です。
史上最も高額で落札されたNFTアート作品には、日本円で約75億円という値がつきました。
NFTはまだまだ発展途上ですが、今後の市場の成長が期待されます。
今回の講義まとめはこれで終わりです。
今回の記事の最初の方は帰省の新幹線の中で書きました。
時間を有効活用できたような気がして満足していたのですが、実家に帰ってからは気が抜けてしまい、続きがなかなか進みませんでした...笑
NFTのお話が少し難しかったですが興味深かったです。
イラストレーションの業界では無断使用や無断転載に悩んでいる作家さんが多い印象があるので、NFTの技術の活用ができたら作家さんの利益がより守られるような気がします。
次回もよろしくお願いします。
講師・横田秀珠(よこたしゅうりん)先生のHPはこちらから↓
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