【CS優勝】脅威のバカビート、『赤白バカメカ』の全てをお前に教える【デュエマ】
こんにちは、成田ヶ丘(@Japan_gyuuziou)です。久しぶりです。
今回は先日友人のカゲボウシ(@kagebousi0423)とリスト共有してカゲボウシが優勝、僕が予選全勝本線一没となったオモロビートデッキ、『バカメカ(赤白バカメカ)』をご紹介したいと思います。
大っぴらには環境を変えるほどの大きな力を持っているデッキとは言えませんが、あなたに素敵なプレイ体験をもたらしてくれるデッキである自信はありますので是非是非見て行ってくださるとありがたいです。
バカメカの心得
(※この部分は最悪読み飛ばしてもらってもかまいません。ガチで時間がない人はこのNoteをそもそも見てないような気もしますが長い文章を読むのが苦手!みたいな人は次の章に飛んでもらっても支障はないです)
突然ですがみなさんは最近デュエマで『バカ』してますでしょうか。
デュエマはバカになった方が勝つ、というのは冗談半分で言われることが多い言葉ではありますが最近のデュエマは『バカ』に寄ってると思う時があります。
相手のリソースを減らし自分のリソースを増やす。最後は相手のシールドというリソースを0にすることで勝つ。これが一般的なビートデッキ・ランプデッキにおける勝利手段でありながら誰もが意識している一般に『ゲームに勝つための手段』でもあります。
ただ、ここ最近のデュエマはこの傾向から大きく外れています。一定の条件を揃え、ループする。相手とのリソースゲームが始まる前にビートし切る。これらのムーヴを主軸としたデッキは『コンボ』『ワンショット』等に分類され、多くの場合お互いの中大型アクションが始める3tに重きを置かれている場合が多いです。
これらのデッキの多くは、『話』をしません。プレイヤーが『対話してくれよ!』という時の対話とはリソースゲームのことでありプレイヤー目線における重要なプレイ介入要素です。最近の環境ではこれを省いた方がずっと強いということになります。
相手が準備できる前にビート仕切ったり、相手のアクションターンを可能な限り後ろに倒して『実質EXターン』を作る、といったコンセプトを持つ今回の『バカメカ』。その本質は一言でわかりやすく表現すると
できるだけ早く盤面にシロフェシーと6点を流し込み、メガブレードとニンジャチェンジで相手のターンのビートを有効にさせない
というものになっています。
本当に長い話になってしまいましたがこの考え方は分岐の多いビートデッキであるバカメカを回す上で一つのプレイ指針となります。何より先にこのことを頭に入れた上でこの後の解説を聞いていただければと思います。
バカメカの動き
以下に動画のリンクを掲載するので是非ともご覧いただければ幸いです!
この時の構築とはだいぶ変化があります(完全火・テスタの不採用、ニンジャチェンジギミックの搭載)がメインの動きや2キルのルートはそのままなので参考になれば幸いです。
また、一応以下に文字としてそれぞれの主なビートプランを記載しておきます。
3キル
①2t神殿貼りスタート
2t ボルシャックの古代神殿をプレイ
3t 3コストメカ召喚→古代神殿でSAのため攻撃時チェンジゴルゲルス→…
②3tアストマープルスタート
3t アストマープル召喚効果で古代神殿出し→攻撃時チェンジゴルゲルス→…
2キル
①2tに神殿をプレイできる場合
1t ヤッコ召喚
2t ボルシャックの古代神殿をプレイ ヤッコチェンジゴルゲルス→盾から3コストメカ又はゴルゲルス→3コストメカプレイ(ガンマだと後続をメクレイドから持ってくることで、ナルコだとチェンジ先をサーチすることによって)攻撃続行
②色がないがゴルゲルスアスト神殿は持っている場合
1t ヤッコ召喚
2t ヤッコチェンジゴルゲルス→効果でアストマープル→効果で古代神殿→チェンジ先があれば続行
など、2キルまで行くことはなかなかないですが2tシロフェシーまでだと一定の確率で決まることがあります。
構築
再度貼り直す形にはなりますが構築を見ていこうと思います。
以下に基本テンプレートとなるカゲボウシの4×9+2×2の採用カードたちについて解説していきます。
忍式の聖沌 y4kk0
役割 : チェンジ元、上振れ要素
このデッキにおける最大の上振れ、2キル進行の核でありながら全ての不可能を可能にする一枚。
最も理想的なルートは1tヤッコ→2tボルシャックの古代神殿→ヤッコチェンジゴルゲルスから相手の準備が整う前に6点を作ること。道中でチェンジにて『機鎧天 シロフェシー』を送り込むことができたなら相手は後手2コスト呪文ブーストすら行うことができないため先述した『実質EXターン』を2tに獲得できたことになります。
また3マナ時の神殿+ヤッコからのコンボ始動も魅力的。主に後手などでは神殿を張った状態でターンを返すターンを減らしたいため『神殿を出したら殴り切る』『神殿があっても相手の攻撃を受け切れる策がある』などの状況でない限り貼ることにはかなりの勇気が要ります。後述する『アストマープル』と合わせてキルターンにだけ古代神殿を設置する、という状況を作りやすくなっています。
軽さの反面1枚としてのバリューは低いため2t以降チェンジなどで手札に帰った後は単色としてマナに置いたり(古代神殿の効果により)ほぼタダで出てくるチャンプブロッカーとして活用することになります。
スニーク戦車 オーリー / トゲ玉・キャノンボール
役割 : SA付与、ロングゲーム時の面突破手段
出た時と攻撃時に自分以外のクリーチャーにSAを付与することができる2コストクリーチャー。下面は相手のブロッカーを全て破壊する呪文の出来事(ツインパクト)カードになります。
主な運用方法は2tにオーリー置き、3tに3コスメカ召喚からオーリー1点メカにSA付与→3コスメカで攻撃時チェンジシロフェシー、次のターンに相手盾2枚に面3点だからリーサル見えてるよね、という主張を作ること。
後述しますが最近のデッキはクリーチャーの出力、序盤のランプ、除去と言ったアクションを『コスト5以下の呪文』に依存している場合が多く相手のアクションが十分でない空き巣を狙って過剰打点を押し込んでいく形になります。
互換カードが存在しない『ボルシャックの古代神殿』の枚数を少しでも誤魔化し3tシロフェシーを安定させるためのカードでもあります。競合として『ボルシャック・疾・ピピッチ』等がありますが2tに置く以外ではほぼ死に札になってしまうため出た時にもSA化をばらまけるオーリーに大きく軍配が上がります。
弱点として2コスパワー1000という星の数ほど対処手段があるポン置きカードであるため先行以外での2t置きはあまり信用できない、という点が挙げられます。ただ、これも後述する『アストマープル‐T3』から出力することで除去から逃れられることもありこのデッキの先行/後攻3tシロフェシーという一つのターニングポイントの形成に貢献してくれています。
下面はなんと相手のブロッカークリーチャーを全て破壊する『金玉トゲ玉・キャノンボール』!!!!!
この出来事呪文はもっぱら『ボルシャックの古代神殿』とのシナジーにより進化を発揮するカード。
古代神殿は相手獣にもSAとブロッカーを付与するとんでもないデメリットを抱えているカードでありながらそれは裏返せば相手獣へのブロッカー除去を無条件除去に変換できるという事でもあります。ゴルゲルスの『豪龍の記憶』からのST化、ロングゲームでの手打ちによって膠着した盤面を打破できるタイミングがそれなりにあるため頭に入れておいて損はない選択肢です。
コスト6である点も現環境(7月第2週環境時点)の注目デッキであった『光自然ヘブンズ・ゲート(巨大天門)』や『水光ヘブンズ・ゲート(青白天門)』における『∞龍 ゲンムエンペラー』の突破手段としても優秀。
最後に紹介する『メガ・ブレード・ドラゴン』への対応のため相手が『神聖龍 エモーショナル・ハードコア』(現状では採用枚数が減っているようではあるが)や複数枚目の『支配の精霊ペルフェクト / ギャラクシー・チャージャー』を探すためのロングゲームで不意を突くことが可能です。
ボルシャックの古代神殿
役割 : クリーチャーのSA化及びブロッカー化
このデッキにおける『全て』。
文字通りすべてのクリーチャーにスピードアタッカーとブロッカーを与えカスの殴り合いを始める様子はまるでこの世の地獄、『バカの殴り合い』。
このデッキに『バカメカ』という愛称を与える理由となったカードです。
『忍鎖の聖沌 94nm4』や『警鐘の聖沌 n4rc0』といった優秀なアタックトリガーやサーチ能力を持ちながらSAを有していないクリーチャーを無理やり動かしチェンジで畳みかけることが可能です。
とりわけ『忍鎖の聖沌 94nm4』との相性には目を見張るものがあります。94nm4はアタック時に盾を追加する効果とターン中に1回盾が追加された時にメカ・メクレイド5を行う効果を個別に持っており実質アタック時にメクレイド5となるのですがSAを付与することでこの効果を即時起動できます。
相手のクリーチャーにSAとブロッカーが付与される大きなデメリットを持ちますがこのデッキでは先程お話しした『トゲ玉キャノンボール』や『メガ・ブレード・ドラゴン』と言ったブロッカー全除去を有効に使う裏返しの利点になり得ます。
また、相手のアタック/ブロックはこのデッキに合計4枚採用されている「ニンジャ・チェンジ」持ちクリーチャーの能力を誘発させる絶好のチャンス!!
カオスマントラのチェンジにより相手のブロッカーを全てレストにさせたりクノイチマントラによりパワー勝利による返り討ちを狙えますよ!
赤白2マナという色は赤が12枚しか採用されていないこのデッキで一見手出ししにくいようにも感じますが『メガ・ブレード・ドラゴン』がノールックマナ置きカードであること、『アストマープル‐T3』によりタダ出しできたりすることから3tまでに場にある再現性は(古代神殿を引けるかという壁を前提にすれば)割と高められています。
破壊時の効果もついてますが現環境のエレメント除去がほとんど『歌舞音愛 ヒメカット / ♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて』のバウンスか、『ア;エヌ・マクア』のマナ送りであるため筆者は数百戦して一回も使ったことないです。
パワー1001000のy4kk0爆誕した!!みたいな人いたら教えて下さい。
忍鎖の聖沌 94nm4
役割 : 自分ターン/相手ターン 中の展開により攻撃のライン数を増やす
このデッキにおけるパワーカード。攻撃時に山上から1枚をシールド化する能力とシールド追加時にメクレイドする効果を個別に有しており『スニーク戦車 オーリー』や『古代神殿』でSAを付与することによって即座にメクレイド能力を起動できます。
なんといっても全体SA付与下における『ドラン・ゴル・ゲルス / 豪龍の記憶』との相性は最強!
革命チェンジは攻撃クリーチャーの能力を解決したのちに解決することが可能であるため基本的にはガンマ攻撃(と同時にチェンジの宣言)→盾追加→メクレイド5→チェンジ成功によりゴルゲルス着地→ゴルゲルスの効果解決によりチェンジで戻ったガンマを出しなおす、といった展開により攻撃のライン数を1→2に増やすことが可能です。
このデッキでは攻撃始動に際して『シロフェシーを着地させることにより次の相手の行動を制限する』か『ゴルゲルスの着地により公開領域を増やしながら攻撃続行を選択する(殴りきる)』を迫られるのですがシロフェシーへのチェンジを選択した場合攻撃ルートがそこで切れてしまい理論上はそこでターンを明け渡すことになります。
ただ、ガンマによるメクレイド成功時にはシロフェシーにチェンジするための攻撃ラインを1つ増やすことが可能なので『シロフェシーを出しながら殴りきる』というキルプランを選択することが可能になるのです。
このライン増やしはガードストライク対策にも有効。こと『黒緑アビス』対面に際しては相手側の防御手段がもっぱらGSに依存しているため可能な限りライン数を増やしてどこでGSを踏んでもいい状況を作る意識が必要です(『秩序の意志』はシロフェシーで牽制できるうえ、ゴルゲルスにより封印をタダで剥がせるので脅威にならない)。
この役割を共有するカードとして後述する『アストマープル‐T3』が挙げられます。リソースや公開領域こそ増えないものの、攻撃可能な3コストメカのラインを無条件で1ライン増やすことで最初の1点でGSを踏むことのケアをしたりシロフェシーチェンジへの余裕をつくったりできます。
ゴルゲルスチェンジ成功後には「相手ターンにも盾追加されたタイミングでメクレイドができる」点も忘れてはいけません。
ドラン・ゴル・ゲルスはコスト5のメカであることで『聖カオスマントラ』と『聖なる混沌 クノイチマントラ』両方の「ニンジャチェンジ」に対応しており、相手の攻撃/ブロック時にメガラストバースト使用により『豪龍の記憶』を発動することができます。
このとき、盤面にいるガンマの数だけメクレイドが可能となり相手ターン中にブロッカーを増やしたり、『警鐘の聖沌 n4rc0』から追加のニンジャチェンジ持ちシノビを探すことも可能です。
警鐘の聖沌 n4rc0
役割 : メカのサーチによる再現性の向上
3tビートの再現性の話をするならこのカードを外すことはできないでしょう、警鐘の聖沌 n4rc0。その主な役割は5枚という広いルック数から目当てのチェンジ先/ゴルゲルスの出力先/ニンジャチェンジ獣を手札に加えながら『残り4枚カードのボトム順を決定できる』点になります。
2t神殿までは貼れて手札にガンマとナルコでチェンジ先は無し、という状況はよくあるのですがシロフェシーチェンジで確実にターンが帰ってくる対面なら先にナルコをプレイするシーンがよくあります。
2t神殿からナルコ→ゴルゲルス→ナルコの進行の際は山札を10枚もルックできる為ほぼ確実にシロフェシーにアクセス可能なうえ、3~4回回して以降はガンマの盾追加分の山削りも含めて公開領域が1週することもザラ。ここで「ニンジャチェンジ」もちクリーチャーや『メガ・ブレード・ドラゴン』の位地を把握しておくことでガンマの盾追加でメガブレードを仕込み、後ろ盾を得ることも可能です(たまにやります)。
アストマープル‐T3
役割 : 踏み倒しによる色要求の緩和、SA化カード踏み倒しによる3tシロフェシーの再現性安定化、ビートのライン数増加
このカードはなんと言ってもやれる事が多すぎる!!!
コスト3以下のクリーチャーかタマシードを踏み倒すというシンプルなテキストでありながらその本質は非常にテクニカル。この61文字のテキストが意味するところは大きく分けて3つ。
①3コスト以下のカードの使用コストを光3マナに変換する
②コスト3以下のカードをメカサポートによる出力に繋ぐ
③マナを払う事なく3コストパワー3000のメカが場に残る
まずは①から。これは読んでそのままの意味になり、アストマープルが持つそのままのイデア(カードデザイン)です。例にデドダムを挙げますが、デドダムは3コスト水闇自然のクリーチャーでありマナ抽出の難易度は高いもののそれを凌駕するリソース獲得能力があることはDMPなら誰もが知るところです。
ここで、このマナの支払いを変換する手段があれば用意にそのカードパワーだけを享受できることになります。例えば『キユリのASMラジオ』。デドダム(+α)のカード使用コストを緑4コスト+手札1枚に変換できるとみることができます。例えば『パーフェクト・ファイア』。デドダム(+付随する選択能力)を火3コスト+手札1枚に変換するとみることができます。
このように手札1枚を犠牲に厳しいマナカーブを無視する、これがアストマープル‐T3の一つ目の強みになります。
続いて②。これは『ドラン・ゴル・ゲルス / 豪龍の記憶』を例に出すのが最もわかりやすいかもしれません。
このデッキの核である『ボルシャックの古代神殿』は謎種族「アーマード・サン」を持つため基本的に(光単)メカの展開ルートに組み込むことはできないのですがゴルゲルスの能力によりコスト3以下のメカを出すことができる場面にてアストマープル‐T3を介して古代神殿を出した場合、「古代神殿がアストマープルの仲介によってメカサポートを受けることができた」と考えることができます。
これによりマナに光しかない状態でも1tヤッコ→2tチェンジゴルゲルス効果でアストマープル→古代神殿からアストマープルが革命チェンジ→…といった風に展開していくことが可能になっています(実はこれを使用した2キルルートも存在します)。
また、これは本当に意味わかんないと思うんですけれども「手札のメカカードをメカサポートに繋ぐことができる」という事でもあります。
一見何言ってるかわかんないですよね?メカなんだからメカサポートを受けれるのは当たり前だろうがよ、と。
でもちょっと待ってください!ここで一つ例を挙げてみます。
神殿下でガンマ攻撃時チェンジシロフェシーが成功。ガンマの効果によりアストマープルが捲れたとします。この時、本来であれば手札のガンマは戻ったままになりこのターン中の攻撃に関与することがありませんがメクレイド効果でアストマープルを出すと戻ったガンマをそのまま出しなおすことが可能です。
本来メカカードが自分のメカサポート効果で自分を出したりサーチしたりすることはできませんが。アストマープルを介したことで「メカサポートによる出力を自分に変換している」ということになっていると考えることはできませんか…?
このように見えている公開領域内のガンマを何度も使いまわす事にも寄与しています。
最後に③。これは『忍鎖の聖沌 94nm4』の説明でもありましたが2tに神殿を貼った3tで単純にナルコだけ出してチェンジしていくのと一回アストマープル→ナルコとつないでいくのでは攻撃のライン数が1違うためケアできるトリガーの種類が異なってきます。
これは、GSを意識した時に顕著であり「相手アビスだからGS避ける為に1ライン増やしておくか」みたいな選択ができるという事でもあります。
また、見方によっては3tにアスト→古代神殿とつなぐ行為は「古代神殿を光3マナに変換した行為」でありながら「古代神殿を出したらなんか3コストのメカついてきた」ことでもあります。
これ、どっかで見たことあるなと思ったらボルバルザーク・エクスでした。ある意味のフリースペルとして見ることもできます。
ドラン・ゴル・ゲルス / 豪龍の記憶
役割 : チェンジ先その①。攻撃ライン続行しながら公開領域を増やしていく。ニンジャチェンジの種となりテクニカルな受けをすることも。
3コストメカの主なチェンジ先です。3コスメカチェンジゴルゲルス→効果でブレイクから3コスメカ出し直し、という動きは攻撃ラインを続行しながらブレイク数と公開領域を1枚ずつ増やしています。
また、この時の3コスメカの登場時/攻撃時能力を2回使いなおせるという事でもあります。
ナルコからチェンジならサーチが、ガンマなら山からの展開が、アストなら手札からの展開が重複しナルコの場合は手札・山札の質、後者2枚なら攻撃ライン数を向上させることができます。
基本的には見たまんまの運用をしてもらって構わないのですが、ガンマからチェンジする際には注意が必要。メクレイド効果を使い終わったガンマと未使用のガンマをうまく運用できなければ、クリーチャー1体分損してしまうかもしれませんよ。
例えば効果未使用のガンマでは基本的に「効果→チェンジ」の順で進行してください。ゴルゲルスでガンマを出しなおせば「アンタップ状態・効果未使用」のガンマがバトルゾーンにのこり、また能力を起動できます(間違っても「チェンジ→効果」の順で展開しないように!メクレイド効果を使い終わったガンマが残ってしまいます)。
また、逆に何かしらの処理により効果使用済みのガンマを展開で使用したいときにはチェンジ処理→ゴルゲルス効果ガンマ出し→ガンマの攻撃時効果で盾追加→メクレイドと進むとちょっと得できます。
こうして攻撃し終わったゴルゲルスは離れるとメガラストバーストで盾を増やせる5コストのメカでもあります。
ボルシャックの古代神殿の影響で相手獣にもSAが付与されているため対面がビートデッキの場合喜々として便乗して攻撃してきますがここで『聖カオスマントラ』や『聖なる混沌クノイチマントラ』のニンジャチェンジによりゴルゲルスを手札に返すことで下面の『豪龍の記憶』をメガラストバーストにより使用でき、盾追加にガンマが反応してメクレイドにより相手ターン中に展開をすることが可能です。
自ターン中の攻撃中にて相手獣によるブロックで発動が可能な点も外せません。使い終わったゴルゲルスをカオスマントラで戻しながら相手獣を全タップ、横の3コスメカからチェンジゴルゲルスで攻撃続行、のような攻撃は相手のミスを誘いやすく逆に知っていても牽制になるためビートを有利に運ぶことができます
機鎧天シロフェシー
役割 : 呪文封じと中型ブロッカー、間接的に古代神殿を守る役割
3コスメカからチェンジ先となる2枚目。このデッキが「勝てる」理由の大部分がこのカードによるところになります。
チェンジから出てくると次の自分のターン開始時まで5以下の呪文の使用を禁じ、呪文トリガーをケアしてくれるだけでなく現環境では呪文に展開を依存しているデッキが多いため次のターンの相手の動きを封じ、「実質エクストラターン」の状況を作り出すカードになります(この「実質エクストラターン」の考え方は滅茶苦茶重要なので覚えておいてください、後でまた出てきます、多分)。
また、ことマジック対面においては古代神殿をヒメカットのバウンスで戻される激痛ムーブがあるのですが、3tシロフェシーチェンジエンドでひとまず場の神殿の安全を保障することができます。神殿が残るということは『メガ・ブレード・ドラゴン』が有効トリガーになり続けるという事でもある為ここまでやって普通の殴り合いに持ち込めます。
マジック対面では『飛翔龍 5000VT』も即死級の切り替えしであり、VTラインに引っかからないシロフェシーはシロフェシー→チェンジシロフェシーを毎ターン続けるだけでとりあえずコルフレや痩せ蛙でシロフェのチェンジを止められたり神殿を剥がされたりということはなくなりあとは単騎がなくメガブレードお祈り、みたいな状況にまで持っていくことが可能になっています。
また、1tヤッコからスタートした試合での2tシロフェシーは先手でも後手でも最強。マジック・アビス・天門をはじめとするほとんどのデッキのビッグムーブを封じることで6点を流し込みやすく、また返しの(相手目線の)古代神殿のバリューを下げることができます。
聖なる混沌 クノイチマントラ&聖カオスマントラ
役割 : ニンジャチェンジでの防御or押し込み、VT避け(クノイチマントラ)、相手目線の古代神殿のバリュー低下(カオスマントラ)
続いてこのデッキに2種4枚採用されている能力「ニンジャチェンジ」を持つクリーチャーの説明になります。
ニンジャチェンジとは相手の攻撃/ブロックのアクション(ニンジャストライクと同じ)に際して場の指定コスト以上のメカかシノビを手札に戻して手札から展開する能力。
このようにして場に出たクノイチマントラは自分以外に3000パンプのブロッカー、カオスマントラは相手獣全タップを有しており相手獣が出たターン攻撃できなくなる効果を持ちます。
前述した『ドラン・ゴル・ゲルス』とのコンボやシロフェシーの使い回しというギミック自体で役に立っている部分やクノイチマントラの3000パンプはガンマのメクレイドから出すことで次のターンの『飛翔龍 5000VT』から盤面を守ることが可能です。
また、ニンジャチェンジは相手のクリーチャーのブロック時にも使用することが可能なので『ドラン・ゴル・ゲルス』の解説時にお話ししたような面突破も可能です。
メガ・ブレード・ドラゴン
役割 : 最強の受けであり、絶望的状況の突破方法
お待たせいたしました。このデッキを最も『バカ』たらしめているこのカードについてのお話しになります。
と言っても割と見たまんまで、トリガーで出てきて相手のブロッカーを全て破壊します。古代神殿下だとすべてのクリーチャーにブロッカーが付与されるため相手の全てのクリーチャーを破壊できます。
赤のカードを(ヤッコを出す関係上)多く採用できず、かつ内4枚が出したい古代神殿であるため、すぐにマナにおけるカードとしても重宝しています。
天門対面ではメガブレードで焼けないペルフェクトやネロマノフ等を複数枚並べて対応されることが多いですが、神殿下だとメガブレード自身もブロッカーとなるため「破壊不可獣-1」体こちらのブロッカーを並べておけばとりあえず勝ち筋が消えることがないためトリガーケアというよりはできるだけ早くガンマを回しできるだけ盾を厚くしてアンタップ獣を複数体並べておく意識を持つと気持ち勝ちやすくなります。
一方で古代神殿が無ければ受けとして意味をなさない場面もそれなりに多く存在し、ことマジックにおいてはメガブレードを有効札にするために神殿を残すためにシロフェシーはなんとしても早めにチェンジでキャストしないといけない、というゲームプランを選択することになります。
他の採用候補カード
ここでは、現状のリストには採用が難しいものの環境次第では採用が見込めたり、格安で構築したい際に入れ替え候補となるカードについて紹介できればと思います。
NEXの手甲
入れ替え候補 : SA化手段を付与する「オーリー」等。神殿のための火マナを増やしたい場合は『忍式の聖沌 y4kk0』との入れ替え。
環境に『赤い稲妻 テスタロッサ』や『キャディ・ビートル』と言った2コスのメタカードが増えてきたら採用を検討するカードになります。
各ターンに初めて自分のタマシードをプレイした時、①1ディス1ドロー(赤ルーター)②2コスト以下のタマシードかクリーチャーを除去する能力③自分のクリーチャーにSAを付与する能力を選択でき、自身をプレイしたターンにもこの効果の恩恵を受けることができます。
主な使い方はアストマープル→NEXの手甲とつないでそのままアストマープルをSA化しチェンジシロフェシーまでつなぐ『オーリー』のような使い方でありながら相手のバトルゾーンにメタクリーチャーがいて思うように展開ができない場合は破壊効果を使用することで自分の動きを通しに行くことが可能です。
また、赤を16枚~20枚などにした構築の場合、「SA化手段ばかり手札に来て肝心のメカがこない」という状況がよく発生するので2tに赤ルーター効果を起動し手札を回したりすることがあります。
悪魔右機 フリル
入れ替え候補 : 『警鐘の聖沌 n4rc0』などの3コストメカ
出た時相手の3コスト以下のエレメントを盾化できる3コストのチェンジ元メカになります。
このカードはもっぱら『ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり』への対応カード(そもそも3コストのメタカードが環境に合ってないので、という話はあるが)になります。
『バカメカ』がメタとして引っかかる部類のメタは皮肉なことに『赤青マジック』のそれと似ているのですが(攻撃時にチェンジを多用して展開するビートデッキであるため)、マジックに刺さるボンがこのデッキにも刺さるという悲惨なことがよくあるので気になるようであれば採用を検討したいところ。
ただ、『マジック』対面だけの話で言えばこのカードの有無によって有利不利が大きく変わるわけではないので注意されたい。
星雷の求道者ア・リガテ
入れ替え候補 : 『警鐘の聖沌 n4rc0』などの3コストメカ
出た時に山上1枚を見て盾化し、その後自分の盾を1枚回収するメカ。見方によっては「盾を経由した強化1ドロー」であるため役割としてはルーターの『警鐘の聖沌 n4rc0』と大きく被るところもあります。
このカードが真に力を発揮するのは、『忍鎖の聖沌 94nm4』とのシナジー!
ガンマチェンジゴルゲルスからガンマのメクレイドにてア・リガテが展開できればゴルゲルス効果で新規に展開したガンマの効果をア・リガテの効果で即時起動することが可能です。そうすれば、ゴルゲルスの1点時に3ラインものクリーチャーが並んでいることになり、単体除去(やGS)の大部分を避けながらシロフェシーにチェンジする面を残しておくことも可能です。
破壊されると盾化する効果もガンマとのシナジーを発揮します。古代神殿でブロッカー化したア・リガテで相手獣の攻撃をブロックし、2000という貧弱なスタッツにより敗北して盾に行くとガンマの効果が起動できるためニンジャチェンジ+ゴルゲルス+ガンマで行っていたコンボと等しい展開を行うことができます。
機深天 クロフェシー
入れ替え候補 : 『鎧機天 シロフェシー』などのチェンジ先カード
続いてはチェンジ先の採用候補カードをご紹介!
クロフェシーは革命チェンジ成功時に相手手札を1ハンデスする能力と常在能力にて相手マナをレストインさせる能力を持ちます。
本来シロフェシーがする役割には「5コスト以下の呪文を止めることで相手のトリガーをケアする」という意味合いのほかに「現環境で多い呪文初動を止めることで相手の動きをできるだけ後ろに傾け、機能不全を起こしている間にビートして詰めていく」というものがあります。
マジックの『瞬閃と疾駆と双撃の決断』。黒緑アビスの『力が欲しいか?』。天門系の『スターゲイズ・ゲート』。これらの呪文初動に対して圧をかける動きとビートにおけるケアが同時に行えるからシロフェシーは強いのであって前者だけに重きを置くならば確実に相手のマナカーブを狂わせる『機深天 クロフェシー』の右に出るものはいないでしょう!
環境で使われている中で近しい能力を有するもので言うと赤黒バイクなどにおける『影速 ザ・トリッパー』があるでしょうか。あのカードがなぜ強いのかを言語化するとやはり「この攻撃を受けても次のターン増えた手札で万全に動くことができない」という所にあります。これはビートデッキにおける「事実上のエクストラターン」であり、このターンを稼ぎながらどれだけ盾を詰めることができるのかがビートの腕の見せ所と言えるでしょう。
セラフ・テンペストא
入れ替え候補カード : 『鎧機天 シロフェシー』などのチェンジ先カード
続いてもチェンジ先の候補カードを紹介。『セラフ・テンペストא』は白黒多色の無条件メカチェンジ先カードであり「ヤッコからのチェンジ先がなく1tにプレイした意味がなかった」というような事態を回避できるチェンジ先のかさましとしての意味合いもありながらこの手のビートデッキに必要不可欠な継続的なリソース確保能力を有しています。
コスト5のメカを最速で叩き込めるという点ではセラテンを多めにとる構築ではニンジャチェンジ先を全部『聖カオスマントラ』にしてもいいのかな、という感じです。
コスト5のメカのひとたち
入れ替え候補 : 『聖なる混沌 クノイチマントラ』
コスト5帯の優秀なメカたちも候補カードに上がります。採用を検討する際は以下の点をどれくらいクリアしているかチェックしてみるといいと思います。
①フィニッシュ力があるか
②手出しが検討できるか
③有効な状況が多いか
①でいうとTブレイカー以上のスタッツを有しているかは一つの指標になるかもしれません。こういうマトモに相手と殴り合うデッキにおけるTブレイカーの重要性についてはファンデッカーの方ならよくご存じだと思います。
裏斬隠 フォクシット
入れ替え候補 : 『メガ・ブレード・ドラゴン』
続いてはちょっと『味』カードを。
「赤白メカ」というデッキタイプで先んじて結果を残されているConcharoff様(@Concord60138174)の構築に入っていたカードになります。
裏斬隠フォクシットはストライク条件4マナのSAシノビ(SAシノビ!?)で出た時相手のブロッカーを一体破壊することが可能です。ストライク条件は少し重いものの相手のブロックに際して登場し、ブロック獣を破壊しながら1打点追加する様子はシノビが持つ「相手獣がブロックした時にも使える」という点と非常に噛み合っており面白い発想だなと思ったのでこちらでご紹介させていただきます。
また、こちらのConcharoff様のデッキの原案は和柄男様(@kusozako_ozisan)とのことで合わせて似たデッキタイプとしてここでご紹介させていただきます!
単騎連射マグナム
入れ替え候補カード : 色配分に気を付けていればどこでも
『アストマープル‐T3』から展開可能なビートの鉄板フィニッシャーです。
最初の段階では確定で入っていたものの、
①できるだけ4×10に近い構築で動きの再現性を安定させたかった事
②マジックのマグナムと違いドローによる疑似サーチができないため安定して触りに行きにくい
③現環境の2強であるマジックアビスがギリギリマグナムがなくてもプレイ上でケア可能な場面が多く、最もマグナムが必要な仮想敵としてあげられる天門に対してはメガブレードドラゴンの後ろ盾が存在する
との観点から不採用になりました。
ただ、これからの環境の変化に応じて必ず必要になるシーンは存在するためここで上げさせていただきます。
各対面へのプレイング(随時更新予定)
各対面でのキーカードやよくある進行、気を付けたいプレイなどを説明できればと思います。
赤青マジック対面
キーカード : 『鎧機天シロフェシー』『聖なる混沌 クノイチマントラ』
基本的に早期にこっちの動きを押し付けないといけない対面になります(やっぱマジックって最強だからね)。わかりやすい勝ち進行は先後1ヤッコからの2t神殿からゴルゲルスシロフェシーまでつながったルート。先行であれば先2ゴルゲルスも十分勝ちに近づく動きになり得ます。
先述したようにヒメカットからの神殿バウンスが余りにも激痛。こっちの動きのプランを止められながら受けのプランも同時に止められたことになる為です。
また、後手進行で先にボン・キゴマイムを置かれる動きもなかなかつらいところ。ターニングポイントである3tシロフェシー進行ができなくなると神殿を守れずこっちのペースに持っていけなくなります。
また、もう少し後ろに傾いたゲームでは5000VTが気になります。『聖なる混沌 クノイチマントラ』である程度防げるとは言えそれはもらった猶予時間で打点の押し込みを行うための時間であり、十分に展開ができていない状態での5000VTはそのまま即死となり得ます。
シロフェシー→シロフェシーを揃えてあれば少なくとも神殿を守ることが可能になっています。
黒緑アビス対面
キーカード : 『アストマープル‐T3』『聖カオスマントラ』
この対面はシロフェシーが有効なターンが3t~4t目しかなくゲームを長引かせれば長引かせるほど価値の目がなくなっていくため早期に決着or返せないほどの盤面を作っておくことは必須。
そのために絶対意識しておかないといけないことは「攻撃ラインを2つ以上ずっとキープしておくこと」。主な受け札がGSによる攻撃不能であるため直接の脅威にはなり得ませんが「1tで決め切る」という視点から行くとかなり厄介になってきます。
できれば盾を割る前に次殴れるクリーチャー(アンタップ状態のメカ)が最低2体はいるよ、という状態にしておきたいため先程お話しした「攻撃のライン数が増えるメカ」を駆使することとなります。
天門対面
キーカード : 『メガ・ブレード・ドラゴン』『聖カオスマントラ』
『ヘブンズ・ゲート』『サイフォゲート』というケアできないかつ絶対に踏んではいけないトリガーが2種入っているのですが、決して不利対面ではないので恐れないで。
鍵を握るのは最強カード『メガ・ブレード・ドラゴン』。『ペルフェクト』、『ネロマノフ』以外の全てのクリーチャーを粉砕します。ここでトリガーによって召喚した『メガブレード』もブロッカーが付与されているため「相手の破壊不能獣の数-1体」の面が立っていればダイレクトを受けることはなくなります。
最近の天門は『エモコア』『ハーデス』を減らしている構築が多いため『メガ・ブレード・ドラゴン』がケアしずらくなっています(メガブレードケアってなんだよ)。
メガブレードが埋まっている確率を1%でもあげる為ガンマで増やした盾をゴルゲルスで割らずに面を少しでも多く展開して「いつ踏んでもOKです!!」の状態を作っておくことを意識してください。
また、相手の攻撃に合わせて『聖カオスマントラ』を投げる動きも有効です。
ゲンムの全点だけもらって残りの面はタップしてもらう、で勝てることもそこそこあります。相手のブロックでも宣言できるので行けそうなら『ヘブンズ・ゲート』などを踏んだそのターン中にカオスマントラで押し切ってしまうのも悪くないです。
ドロマースワン対面
キーカード : 投了
逃げろ!!!!!!!!!!!
最後に
こんなあり得ん長い文章をここまで読んでいただいたと思いますが実際に使ってる時は僕もここまで考えてなくて「キャッキャキャッキャww」って感じで回してます。そんなんでいいと思います。
これを機に皆様のデュエマ体験がより面白いものになればいいな、と願っております。
それでは!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?