見出し画像

ノーカウント人生

コロナで留学が中止になって、大学院も考えたけどまずは自分の力で生活できるようになりたい、人の気持ちがわかるようになりたいと選んだ社会人。2年目は希望の部署にも入れたけど、業界への不安と、他にやりたいことがあるような気がしている。仕事への不安にプライベートの不安がのしかかる24歳。

昔から自分の好きな人には好かれないけど、自分のことを好きだと思ってくれる人は好きになれない。好きな人の恋愛対象にならないことに悩んでるくせに、人にも同じことしてる。大学時代唯一付き合った人とも好きになれなくて数ヶ月で別れた。世の中では、付き合った人数が経験になるのでわたしのこれまでの恋愛は1人を除き、ノーカウントだ。

付き合って、異なる価値観に出会って1人では経験できない感情を経験して、同棲して人と暮らす大変さや逆に心強さ、お金の使い方、家族との向き合い方、結婚して子供ができれば親として命と向き合う。本音はその経験が欲しくてたまらない。結婚しなくてもいいし、1人でもいいと思ってるし形はそれぞれ、結婚しなくても一緒にいる人がいればいいと思ってるけど、仕事でも人としての人生の豊かさが違うと思ってしまうのだ。

いっそ、仕事辞めて急に結婚して子育てできないかなとかたまに考える。すべてがうまくいく人なんていないし、人それぞれに悩みがあるんだろう。彼氏と同棲する高校時代の友人に言われた「わたしはあさりみたいに強くないからさ」という言葉が突き刺さった。別に強いから1人でいるわけじゃないしな。その子にとってはささいな、もしかしたら謙遜したような言葉だったのかもしれない。でも、言ってほしくなかった一言で、その子とは距離を置いてしまった。付き合ってる人たちが人間的に素晴らしいわけではないけど、羨ましいだけかもしれない。

いつになったら、当たり前にある幸せを手に入れられるんだろう。そう思って24歳まできた。何人かいいなと思う人がいたけど、一緒になることはなかった。どうあがいても恋愛だけはうまくいかない。期待するのが怖くなって、いまは未来が暗く見える。

仕方ないから、やらないで後悔よりはやって後悔しようとマッチングアプリを2ヶ月やった。いいなと思う人に1人で会えたけど、予定を詰めまくっている人で私と会うのは平日の夜だけ。気遣いができて声もタイプでいいなと思ったけど、2回会っておごってもらってたから最後お礼に送ったラインギフトが未読だった。悟ってはいたけど、自分から追いかけるほどの人だとは思われてなくて、前の私だったらしばらくしてから追いラインを送っただろうけど、やめた。追いかけるだけ傷つくし一緒にならないのは目に見えてるから。

マッチングアプリをやって仕事終わりの平日は電話で埋まった。話さないとわからないから話して自分から話題を振ってそれなりに会話は楽しくできるけど、会いたいとまで思う人はいなかった。どうしてこの会話で楽しいと思ったんだろ?と疑問に思うことが増えた。電話はするけど、だんだん仕事のように義務化していく感覚。マッチングアプリで必ず聞かれる質問。

「なんで別れたの?何年付き合ってない?」

にとことん疲れた。何年付き合ってないからなんなんだろう、過去のこと気にしない主義なので質問の意味があまりわからない。日常会話の延長で相手がどういう別れ方したかは重要なんだろうな。こういうところが一般とずれてるのかもしれない。

ご察しの通り、アプリをやめた。仲の良い後輩は同じアプリで同じ時期に2週間で彼氏ができた。向いてない人はとことん彼氏できないし、できる人はもうすぐできるんだなって悟った。恋愛上手な人は自分のどこを魅せたらいいか、逆に相手に何を求めるかハッキリわかってそれを表現できる。いい意味でバッサリ切れるし、逆に勢いで付き合うまでいける。私は、結局のところ、電話してすぐ会おうとはしなかったし身が入ってなかったんだなと思った。マッチングアプリがスマホに入ってる時はそのアイコンを見ると気分が悪くなったし、スワイプして相手を見定める作業、メッセージに返す時間をもったいないと思ってしまった。無駄だなと思って、やめてしまいました。ああ、これでとうとう出会いまでシャットアウトしちゃったよ。

でも、アプリやってる時より世界が見えるようになりました。毎月、Notionでやりたいこと、できたこと、反省を管理しているのですが、2ヶ月間気づいたら記入してませんでした。やっと、自分に向き合う時間を作れて、やりたいことに目を向けられるようになりました。

アプリをやめて出会いは確実に減ったでしょう。婚活やめた感覚です。結婚遠のいたかも。ただ、私は自分の心がワクワクしないことはやれないんだなとわかりました。きっと私の生き方は一般からしたら間違ってます。ま、いっか、1人でもよく生きたって自分を褒められるように1日1日生きたいなって思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?