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二階堂 浩平を考える

*本誌295話を含む301話まで読んだ人間による感想、考察があります。
ネタバレ、トラウマにご注意ください。

*出典、引用 
野田サトル「ゴールデンカムイ」ヤングジャンプ 集英社

野田サトル ゴールデンカムイ公式ファンブック「探求者たちの記録」 ヤングジャンプコミックス 集英社

モルヒネ
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%98%E3%83%B3

メタンフェンミン
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3

*ファンブックの「亡くした双子の左耳に話しかける」を全面的に信じて進めていきます

*回想シーンあまり出番ありませんが一応時系列で登場シーンを全て振り返ります、長いです。
場面を振り返りながら感想、考察を挟む感じなので読みにくいかも知れませんが宜しくお願いします。

【旅順、奉天、カネ餅】
旅順
旗手勇作殿につづき突撃
「うはははッ」勇まし過ぎませんか?
羊ではなく犬だと分かる1コマ

奉天
砲弾により怪我をした月島軍曹、鶴見中尉をそりに乗せたいシーン
既にそりを使っていた杉元が「こっちも使え」と言うと
「いいのか?」と聞き返す 
階級を考えれば軍曹と中尉が優先だろうに「いいのか?」と聞き返すその気遣い…好き
この辺りのシーン谷垣三島以外は全員造反組

カネ餅
話聞いてるとき部屋にいるのも全員造反組
双子はヒソヒソ耳打ち 距離が近いな

正直ここまでは浩平、洋平の見分けがつかない。

【杉元と接触】
やはり二人で行動がお決まり?
飛び蹴りされて反撃
中尉が止めなかったら殺ってたかも
飛び蹴りと「印を付けとけよ」に腹が立ったのか
中尉の指示を無視して度々杉元がいる部屋に向かう 

洋「昨日俺がしこたま殴った」「吐くまで指を落としつづけりゃいい」
顔に串を2本追加したり、拷問の心得あり。
浩は銃口を向ける洋平をよけて杉元を銃底で殴ったり
「殺したら刺青の隠し場所が分からんぞ洋平?」となだめたり
洋平の方がより好戦的で浩平がストッパーなイメージ 

明らかに二人しかいないのに互いを名前で呼びあう仲の良さ
肩に手を置いたり距離が近いな
造反組だし軍の中で受けるストレスをお互いで緩和していた? 

【洋平が亡くなる】
浩平が大泣き、そりゃそうだ…
放火により遺体の持ち出しが困難なため?
囁き慣れた耳が恋しくて?
洋平の左耳を削ぎ落とし大事に保管
唯一の形見なのでは? 

この時浩平は
洋平に銃を持たせておけば…二人で部屋に入っておけば…俺が止めなきゃいけなかったのに…
いろんな事を後悔して自分をかなり責めたのではないか
自分の心に洋平を宿した理由は
自分のせいで死なせてしまった、そばにいたのに助けられなかった自分への怒り、罪悪感や謝りたい気持ちも含むと思う。
もしかしたら尾形の勇作さんと近いものがあるのかも。

また、
ファンブックには「半身を失い心の平衡を失う」とあるので
洋平で保っていた平衡が崩れたともとれる。
洋平が生きていた頃から浩平の半身は洋平で出来ていた、と。 


【白石 牛山と接触】
状況判断が早く仲間の兵に指示を出したり優秀な一等卒
後にビール工場での「牛山だ 手強いぞ」に繋がる場面
洋平が亡くなって取り乱しているような様子は全く感じない 


【谷垣狩り】
口答えしつつ尾形上等兵に従う
「あの場で殺してしまえばよかったのでは?」 戦友とかない。すぐ殺そうとする。

「どのみち俺たちは……知ったことではないですよ」
「一分一秒でも早く杉元佐一をぶっ殺したい」
「うんざりだ………静岡に帰りたい」
尾形相手にけっこう喋る 造反組で固まっている回想が目立つので仲は良かったのかな 

思ったこと全部口から出ちゃう みたいな性格可愛い
潜伏中寒すぎて鼻水出ちゃってる 

「杉元殺したい」と「静岡帰りたい」
洋平の復讐と自分の本音 

それはそうと尾形は病院から逃走後どうやって落ち合ったのか
尾形の服や装備一式すべて浩平が用意したのだろうか? 
ここ謎、みんなの意見を聞きたいです。 


【熊と拷問】
谷垣の罠によりヒグマに襲われて左耳と頭皮が……
全私が泣いた。
直前までの敬語をなぎ払い
「クソ尾形ああ」 文字通り必死の抵抗
死を覚悟したと思う 

ヒグマが去った後の倒れてる姿がけしからん過ぎる

直後に鶴見中尉による公開拷問開始
切腹発言からまた死を覚悟したと思う
残った右耳を削ぎ落とされながら呻き声ひとつあげずに煽り返す桁違いのメンタルと痛み耐性
 すすすす すごくないか?? 

殺される恐怖、尋常じゃない痛み、寒さ、空腹、逃げ出すほど嫌だった場所に戻るしかない現実。
心の均衡を完全に失ったと思う。 

ちなみに鶴見中尉視点でいくと
殺人に罪悪感を感じないが言うことを聞かない『狂犬』を杉元という条件で『犬』として手に入れた場面だと思う


【夕張までの間】
ここ~ヘッドギアまで首から下げてる耳が右耳なんですよね
洋平の左耳じゃなかったのか
浩平の右耳なのか
みんなの意見聞きたいです。 

耳に向かってヒソヒソ話しかけ始める
洋平からの返事は浩平だけに聞こえている様子
いよいよ表だって壊れ始めたな。と正直思いました。 

中尉に耳を投げられ「ぴぴいッ」
おまけの トコトットット♪ 

可愛いが過ぎるだろ!!!!
カッコいいと可愛いの振れ幅!!!!
(ラッパ節)
添田唖蝉坊 作詞 作曲者 不詳


【江渡貝くぅん編】
鶴見中尉に「洋平の耳とそっくりです 左耳いただけませんか?かたっぽじゃ可哀想です!」とお願いする
初見では「…? まあ確かにかわいそうだよね」としか思わなかったが、今思えば「(俺らがふたりに戻る時に)耳が1つだとかわいそう」という意味にも感じる

浩平の夢、希望は
①杉元殺す
②洋平とふたりに戻る
この二つはもしかしてこの頃からうっすら同時進行していたのでないか 

人間の剥製を身近に感じたであろう江渡貝くん編は大事なエピソードだと思う 

『72話 江渡貝くん』
浩平は任務を無視して洋平の耳と似てる耳を探す→江渡貝くんが自分の母を撃つ→浩平が骨で和太鼓を叩くっていう怒涛の展開なんだが 

ゴールデンカムイはタイトルに名前がつくとその人物が亡くなる事が度々あるので
江渡貝くんの今までの母の声が聞こえる状態が亡くなったんだと勝手に解釈しました
この後『二階堂』『二階堂 元気になる』があるので“心の状態の死”はキーワードかなと 

『82話 二階堂』
「全部消さなきゃイケないのッ」
とお披露目されたヘッドギアにヒソヒソ
ヘッドギアの耳は左(!?) 
ヘッドギアの乳首2コだったり4コだったりする
周りに指示を出しつつ土方とタイマン
馬乗りになっていい勝負
(このコマの浩平のお尻が好きな人は握手) 

杉元の声を聞き土方を疎かにして右足を切り落とされる
その後とっさに避けたのはマジですごいと思う 

杉元を逃がした悔しさ、燃える右足、声にならない叫びと涙。
燃える右足が放火で燃えたであろう洋平の遺体と重なる。
一段と深く心が死んでいったと感じられる。


【モルヒネと有坂閣下】
モルヒネを瓶ごと盗み自分で打ちまくる
「死んでも知らない」と医者に言われる。
(杉元を追えないなら死んでもいい…と思っていたのかな)

吹き出しのフォントや言葉遣いが明らかに幼児退行する 

義足を受け取った第一声が「なんだ偽足かあ(はあ…)」
なのが非常に気になる
何が欲しかったのか…モルヒネ?洋平?洋平の足?
偽足が仕込み銃だと分かると「ありがとう」となるので杉元を “追いかけ殺す” 両立できる偽足だから嬉しかったのかな 

ちなみに鶴見中尉が言った「美しい生き物だった」発言は嘘で、これを言ったのはウイルク。 

モルヒネ知識
強い痛みをおさえる薬
眠気やぼんやりすることも
依存すると混乱 幻覚 強い不安感 なども 

薬や医学に詳しくないんですが
ここ気になっていて、モルヒネによる副作用に幼児退行ってはっきりとは無いんですよね 

幼児退行とは不安・ストレスが生じた際無意識に自分を守るための心の動き。 

つまり右足を失った事でいつ任務に復帰できるのか、杉元を追えるのかという不安や
そもそもいつまで鶴見中尉の元にいなくてはならないのかという終わりの見えないストレスが溢れてああなったのではないかと思うんです。

あと、双子の性格について考えてみたんですけど
基本はすごく似ていて
・思ったことすぐ口にしちゃう
・感情も顔に出ちゃう
・回りくどいこと嫌い
・問題は起きてから考える
・一般的な常識とか社会性はある
・上下も左右も仲良くやれそう
・プライドは高め 
・疑問や行動を二人で完結させる
僅かな違いが
洋→血の気が多い より好戦的
浩→俯瞰して見ている 洋平のストッパー
な印象です。 

洋→本当にまずかったら浩平が止めてくれるはずだから突き進もう
浩→洋平は突っ走るので俺がしっかりしないと

で形成された性格だとすると大袈裟な話、浩平はこれまでの人生を
洋平ありきで考え行動してきたのではないか。
洋平がいないとなると世界が変わってしまうのでは無いか。
その変化もかなりストレスなんじゃないか。
あとは俯瞰して冷静でいる必要が無くなったので感情や言動を押さえるブレーキが薬によって外れやすくなった節もあるのかなと…


【稲妻強盗と蝮のお銀】
「飛んで火にいる夏の虫」名言ですね。
着流し姿たまらないんですが私服でしょうか? 

やる気まんまんで頑張るがどう考えてもギャグ要員になってる
月島と協力して稲妻の左手を偽足で撃つ 

口調は「あれえ?」など幼いまま 

足を切断されて手術して義足のリハビリして任務までがハイペースすぎる
「漫画なので」と言えばそれまでだがモルヒネでごまかさないと歩けない位痛かったろうと思うと張り切る姿が健気で泣ける


【宇佐美の黒子くん】
説明不要の宇佐美の黒子が走り出す場面
周り全員上官なのに
「ぶーッ 走ってるぅ!!」「がわいそう…」
上官達全員『二階堂はこういう子』と納得というか理解したんだろうな、多分。
距離の縮まらない二人の黒子くんに、2度と会えない自分達を重ねたんだろうか。


【網走監獄】
杉元の姿を確認すると即発砲
偽のっぺら坊を射殺
飛び出していくので月島に押さえつけられる
囚人達が一斉に出てきた後も杉元を探し続け待ち望んだタイマン勝負へ 

杉元じゃなかったら銃剣が口から耳まで貫通した時点で死んでるだろ…
この戦いで右手を失う 

彼、相手が杉元じゃなければ白兵戦絶対強いと思うんです。
銃剣抜くモーションが最高なんです。


【網走近郊の病院】
杉元が死んだと中尉に嘘をつかれ脱け殻のようになり食事をとらない
宇佐美上等兵が面倒見の良さを発揮する 

宇佐美が元造反組の看病をするのは正直意外でした…
有古の手は噛んでいたのに。
中尉の指示だから、今は違うから、元から馬が合うから? 

おそらくここで杉元を殺す目標を失い「ふたりに戻る」をより意識したのではないか 
江渡貝邸の剥製から似た耳を探していた場面を考えると
後に浩平となる人形は全パーツ杉元でなくても良いのかも知れない
逆に洋平となる、洋平にあげる自分の体はしっかりした健康な体をプレゼントしたい
この想いでリハビリ、筋トレを頑張ったのかな…


有坂閣下が義手をプレゼント 
(また中尉がお願いしたのかは不明)
このお箸には有坂閣下や中尉の思いが込められている気がするんです。
有坂閣下は「私の作った兵器でたくさん人が死ぬ。つくづく呪われた仕事だ。」と発言しています 

でもお箸は『食べる=生きる』為の道具
浩平を生かす為に作った、兵器ではない贈り物だったのではないかと…
ですが最終的にはお箸も兵器として使われるので、つくづく呪われているんだなと感じました。 

あとはお箸って『二本で一膳』なので
『二人でひとつ』の双子にはぴったりかなと。

鶴見中尉が浩平に
「1881年~~知ってるか?」と話しかける
浩平も中尉を見て話しをしっかり聞いている
中尉は「人民の意志」キロランケの話を続ける 

なぜこの話を浩平にしたのか…??
それは、強い意思を持ち暗殺を成功させた話を聞かせてあげたかったからかなと思いまして。 

・作戦の都合上、杉元と浩平は絶対に会わせられない
・鶴見中尉は自分の手で殺したかったであろうウイルクの死亡を網走監獄で確認している
だが、鶴見中尉にはまだ走りつづけられる理由・動機がある
浩平には無くなってしまった。と思っている。

愛する家族を失う辛さも、仇を取れなかった虚しさも、仇が死んだところで心の穴が消えるわけではない事も理解できるから。
だから、
「私の元にいればまたチャンスは巡ってくるぞ、諦めるなよ。」
という想いでわざわざお見舞いに行ったり、上等兵である宇佐美を配置したり、キロランケの話をしたのかなと。
浩平は「愛です」メンバーではないけれど中尉はちゃんと愛してくれていたと思いたいです。


これはすごい深読みですけどキロの話を聞いて
「そんな前から繋がってんのかよ…」と思ったとしたら
暗号解読後の
「これでやっと金塊争奪戦が終わるのですね」
を浩平の台詞にした厚みが出るかなと思いました。


【登別温泉】
病院にいた頃とは打って変わって体つきも精神も健康そう
ガリガリだったのに筋肉戻ってるし頭皮も大丈夫そう
宇佐美のお兄ちゃん属性と相性が良かったんだろうな、
リハビリ筋トレかなり頑張ったんだろうな。
二人で網走~登別 441.1kmを移動 
馬も使ったんだろうか? 

右胸に傷があったり無かったりする 

菊田特務曹長にも宇佐美上等兵にもタメ口だが誰にも咎められない
鶴見中尉には敬語なので
宇佐美→仲良しだから
菊田→ナメてるから   かな…??
二人が菊田さんがスパイであることを知っていた可能性を感じるが、それはまた別の話… 

お風呂入って後は寝るだけって時もヘッドギアはちゃんと装着 

三八式歩兵銃も肘で固定して撃っている
「按摩さんだ」の後はどこ行った?死体の処理? 

宇佐美の「左右入れ替わる!!」「また叱られてしまうッ!!」などの奇行(?)を冷ややかな目で受け流す、慣れてそう。 

「有古は四日も帰ってこない」
と言ってるので最低でも五日は温泉でのんびり過ごせたんだと思うと
よかったネ 二階堂!! という気持ち


【二階堂 元気になる】
どうしてこうなった????
宇佐美達が樺太に行ってる間に何があった、登別は調子良さそうだったのに… 

有坂閣下がメタンフェンミンを投与
アッパー系がすごくキマってしまっていて元気過ぎるし
敬語になったり頭を下げたり
「二階堂浩平」と人格が無くなり命令に従うだけの兵隊のAIのように感じてとてもショックが大きかった 
洋平や杉元を忘れてしまわないか心配になった 

メタンフェンミン(ヒロポン)知識
うつ病、精神病の改善・回復
興奮、不眠、動悸などの副作用
史実、研究には双子が利用された過去がある


【札幌編】
鯉登、月島、菊田と共に時計台に集合しビール工場へ向かう 
普通にお仕事モードな様子でメタンフェンミンはなんだったんだ?

牛山&宇佐美と軽く接触のち杉元に接触 

死んだと思っていたので大興奮また月島に押さえつけられる
「お前の手と足をよこせぇ!!」発言
「まて~~」ここ全員酔っぱらいで可愛い 

アシリパ確保
お箸で捕まえて脇に抱えて確保!お手柄!
「杉元は生きてましたよ!!中尉殿が死んだって言ってたのに」と暫くプンプン 

「生きてたじゃねえかッ!!!」と
奉天の月島並みに殴りかかりそうなものをプンプン程度で済ませるのが意外で
杉元殺したいのはもちろんだが一度『二人に戻る』方を目標にしたから落ち着いてるのか、生きてるなら自分の手で殺せるチャンスがあるという事で落ち着いてるのか。 

宇佐美の遺体を見つめる目が悲しい… 
牛山に投げられてふたりでコケたのが最後になるとは…

消防組に偽装
普通に馬に乗ってる!! え、すごい!!
「目を覚ます前に殺しましょうか」
谷垣も江渡貝くんもソフィアのこともすぐ殺そうとする
「はいッ」と返事するなどきちんとお仕事モード 

教会へ移動
外で見張り中、有古に絡むが杉元を探してどこかへ行ってしまう
アシリパ達が逃走後しれっと教会の中にいる
多分杉元アシリパとはち合わせしないための演出かな
鯉登少尉と洋平がもしもしヒソヒソ
鯉が屈んでいるのか浩が背伸びをしているのかどちらもなのか 可愛いコマ
仲間にビール臭いと指摘されてる顔可愛い 

暗号解読
「これでやっと金塊争奪戦が終わるのですね」
金塊に興味ない浩平は人一倍長く感じただろう
先にも話したキロランケのくだりもあるかと


【五稜郭】
月島、鯉登と共に汽車で五稜郭入り
権利書の話を「ハッタリだ!!」と元気に否定

艦砲射撃と共に突撃
鶴見、月島、鯉登と共に南口から入る
3人が槍となり先に進む中、鶴見中尉の合図を待ちつつ仲間に指示を出す
「あッ!!」「合図だ!!」稜堡の片翼を制圧したことを確認
指示を出して「あぷあぷ」しつつ橋を盾に掘りを進む
銃を支えてくれてるモブ兵本当にありがとうございます。
「くッ くううッ」荷物も服もびちゃびちゃに濡れてかなり重そう…
進む途中でパルチザンの手投げ弾を拝借
そう、手投げ弾を入手したのは偶然!!

土方達を発見!ヘッドギアの乳首も反応!ビビビン
手投げ弾を起動(遠投できるのスゴイ)煙が舞うなか
「土方歳三~~」と右足を切り落とされた恨みをこめて発砲→かばった都丹に当たる
登別や札幌では銃に顔を寄せて撃つシーンは無かったが
ここではしっかり狙って撃っているし正確に狙えている
狙いは土方だったが、登別では浩→都の銃弾は足元をかすめただけだったので
今度は腹に貫通したのが精度が上がってる描写だと思いたい、個人的に。
「土方歳三~~」のコマのうっすら笑ってる大きな黒目の顔が初期の不気味さを彷彿とさせる、好き。

都丹の撃った銃弾がヘッドギアの右乳首に
「乳首があ!!」「おのれ」
乳首そんな大事??と思ったが、革製品なので多分クリームや油で手入れしていたはず。
愛着もわくだろう。
左手で手投げ弾を持ち口でピンを外す→左手で投げる 
右ききだったろうに遠投できるのスゴイな本当に

「むう…コイツらに構ってられん」と杉元を探しに行く

【295話 ふたり】
*義足が左足になってますが無視します
再開と復讐のニカイダーキック!!
杉元と初めて会った時にくらったキックを再現
炸裂! 0距離散弾銃ッ!!
「テメエだけは許さねえ~」

戦闘シーンを文字に起こすのは辛いのでしません。泣きます。
浩平が洋平とふたりに戻りたがってるあのコマ、そこを理解したい。 
「杉元をバラバラにしてまた俺たちはふたりに戻るッ!!」
「洋平を返せ!!」
「浩平の体を返せぇ!!」

なぜ二人に戻りたいのか?
(あの日を無かったことにしたい…)は勿論あると思うが『洋平に話しかけられたい』『洋平に名前を呼ばれたい』が個人的に一番しっくりくる 

いつもヒソヒソ囁きかけるのは浩平から…
回数が増すほど
『なんでいつも俺からなの?洋平に話しかけられたい!』と感じても何も不思議じゃない 

いくら人間のパーツを集めて人形を作っても『声』は作れない 

だから自分が洋平となり「ねえ浩平ミカン食べる?」と話しかけるのではないか 

再会も「やあ 浩平」と洋平が先に話しかける 

上記ふたつを見ると『洋平に話しかけられたい』『洋平に名前を呼ばれたい』どちらも叶っている 

(ただただ普通に会話したい…あの頃みたいに…)
自分の顔の皮を剥がすことを厭わないほどに、洋平とふたりに戻る事を願いながら任務にあたっていたのではないか…


自分にしか聴こえない声がある。
自分の中に他者がいる。のは浩平以外にも尾形、江渡貝くん、平太師匠の3人。
3人は他者を煩わしい、もしくは、乗り越えなきゃと感じているのに対し
双子の2人は元々互いの境界線が曖昧で 
一つの体に2人がいても嫌じゃないし、2人に戻るときに入れ替わっても何とも思わない気がする。 

洋平が生きていた頃から半身は洋平で出来ていたとも言えるわけだし。

ふたりに戻りたいと考え始めた時期については、
中尉に「耳をください」とお願いしたときからうっすら考えていて
「杉元が死んだ」と聞かされてから強く考えるようよになり
ビール工場の「手足をよこせ」
五稜郭の「浩平の体を返せ」
に繋がると考える。


最期の自爆は本当に最終手段で、
銃も杉元に取られ、仕込み銃も二発撃ち、お箸も駆使し
お腹の傷はかなり深い…助からないかも…
ならばせめて 

洋平とふたりに戻れないけどあの世で会えればいいや。
兄弟の体を奪った杉元をとにかく殺したい。 
「ぶっ飛ぼうぜ杉元!!」
という気持ちだったのではないかと 

ピンを抜いた顔が、痛みに耐えながら覚悟を決めたような、清々しいような
なんとも言えない男前な顔してて泣けますよね…
「もう二度と会えないかと」というのが
人形を完成させても再開できる訳じゃないと理解してたんだな、と分かって余計に切ない… 

「よう浩平」「また会えたな」ではなく「やあ浩平」「また会えたね」というのが、二人きりの時は口調も穏やかだったのか、少し幼くなった浩平が見たためなのか…
過去編なり二人きりの仲良しエピソードなりもっと見たかった…
295話をどうとらえるかは本当に人それぞれです。
洋平が生き返ることはないし、主人公補正の杉元を殺せない浩平にとって
例え幻覚だったとしても最期に洋平と会えたのは『これ以外ない』という程に救いのあるラストだと思いました。個人的に。


【まとめ】
杉元を殺すことが一番の目的ではなく、洋平に会いたい、洋平と話したい。
ただその為に「うんざりだ」と言って脱走した場所で欠損を重ねながらも決してあきらめない、ブレない姿が最高にかっこ良くて
本当に大好きです 一生の推しです

あと、これは言っておきたいんですけど
義手、義足であんなに動けるのすごくないですか?
身体能力、戦闘力、論理感、指示を出す姿・周りが従う姿は上等兵の器を感じませんか?
本人は「ヤダーッ ヤダヤダヤダ」って言うと思いますけどね。

「二階堂浩平」はこの漫画において
・争いの中で大事な人を失う遺族の気持ち
・兵士が義肢や薬で補ってでも任務に駆り出される様子
・メタンフェンミンの研究に双子が利用された史実
こういった戦争と切り離せない暗い現実を読者に明るく伝える為に活躍してくれたキャラだと思います。

人の数だけ解釈や受け止め方はあると思うので、これはあくまで一人の読者が考えたものに過ぎません。

正直「?」となる場面も多くて一人で考えた限界がコレでした。
皆さんの中にある「二階堂浩平」を聞いて回りたいです!

ここまで読んでくださりありがとうございました。


追記(2023.04.13)
ゴールデンカムイ展公式から二階堂浩平の紹介アナウンスで
「洋平を模した耳に話しかける」とありましたので
「模した」つまり本物の洋平の耳ではない事が確定しました。
なので、首からさげている右耳は浩平のもの。
ヘッドギアについている左耳は江渡貝くんが用意してくれた他人のもの。
で、間違いないと思います。 本人も江渡貝邸で似ている耳を探していましたし、しっくりくる場所に着地できた気がします。

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