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ぼっち在宅介護のオススメ軽快エッセイ

今は、
にしおかすみこさんの「ポンコツ一家」が断トツである。

『家族紹介。
うちは、
母、80歳、認知症。
姉、47歳、ダウン症。
父、81歳、酔っ払い。
ついでに私は元SMの一発屋の女芸人。45歳。独身、行き遅れ。
全員ポンコツである。』

このフレーズからはじまるにしおか家の小さくて大きな事件と大きくてさらに大きくなる事件は、毎月20日に私を笑いと涙の沼に落としてくれます。ドボン…


今日もありがとう。にしおかさん。
SMの時、特別ファンではなかったけれど、ふと目にしたエッセイは初回から楽しく切なく読ませてもらっています。
毎月20日が給料日のように楽しみ。


なんでこんなことになるの?
なんで割と普通に返してる?

いろいろツッコミ所はあるんだけど…
軽妙な語り口は流石に芸人さんだし、
事柄の拾い上げもやっぱり芸人さん!
スッと読み終わってしまうんだけど、
じわーっと長く内に残ります。


「楽しい介護?あるかそんなもん!」というトークショーがあるそうです。

行きたいような行きたくないような。
文字の中の人でいて欲しいのと…
実際、在宅介護してる人は行けやしない。
立地もそうだが…そないやすやすと出歩けない。在宅や重度の介護手前の方に、いっぱい布教していただけたらいいなって思う。


そして、にしおかさんのお母さんが羨ましい。
認知症でもいろいろ忘れちゃうけど、肝心がブレない。料理もされているし。
まだまだ尊敬の念を持てる。

そして、にしおかさんがやっぱり素直で優しい、家族に対して。愛が溢れている。

私とは人間的に雲泥の差があるなーと思う。


私は家族に厳しい家に育ったから、やっぱり家族に厳しい判定をしがちだ。
厳しくされたんだから、厳しくしてしまうのは仕方ない。両親以外の家族にしても、、、

やっぱり厳しく育てられたから、彼らも厳しい態度に出るだろうし、優しく出てくる時は見返りを求めてきても仕方ない…
見返りがないなら、冷ややかでも仕方ない。


見返りを求めないでやってると「そう言うとこがいちいち鼻につくんだよ」と言われた。
何も言わないでやると「えらそうに、何様だ」と言われた。

ま、ね、
私もきっと心根でそう言う風に相手に思ってるから、そう言われるんだろうなーと思う。
抜けないよ、なかなかそういう成分は。

親たちもそんな風に育てられてきたんだろうから、そんな風に育てちゃったろうし。
そんな家族なんだと思う。言葉を選ばないから勘違いされやすい。
意図と言葉を取り違えされてしまう。全員が。
何が本当か、何が裏か、もうぐちゃぐちゃに伝わる。


そ、中身はね、悪いとこばっかりでもない。
ただ、言動が冷えっと厳しめと言うだけ。


でもね、そう言うのが1番難しい。
どっちが先に折れるかとか難しい。
できないのよ、どちらも。だってそう言うのを教わってきてない、親から。

そして、そこに認知症とかADHDとか更年期とかが絡んでくると、本質とは違う所での騒ぎだけが炎症して、傷口は大きくかっぴらく…

だから、介護は…
最後は相性だと思う。
心の通訳ができるかどうか。

その点でいうと、オヤジの通訳は私以外にいない。そこは、オヤジが私を選んだ時点で間違いない。実感もあるし、選抜されて確定した。で、その事実が他の家族は面白くない。
うん、面白くないだろうなぁ。

だから、母にはこだわらないことにした。
母は、オヤジが私を選んだことも面白くなかっただろうし、私が母を選ばなかったことも面白くないだろう。だから、ブラックが出たのだろう。


きっとホワイトな母も残ってると思う。
ホワイトでいられる人の元で幸せにしていてくれれば、オヤジと私は何よりうれしい。
「あんたたちのところでもホワイトでいたかったのに」と思ってるかもしれないが、、、
母はとてもじゃないけど、素直にそれが言える性格ではないし、認知症的にも非常に難しい域に来ているので、難しい。


人生とか?
日常とか?
怒ってばっかり、ガッカリばかりは疲れ果てる。笑える相手といるに限る。
だって、笑える相手といても、苦いことはいっぱいあるやん。けど、なんとか越えられる。
笑いづらい相手とか、やっぱ越えにくい。
(笑いかイヤミかがわかりづらいから…)

で、オヤジと主人とでいくと決めた。
で、やっぱ、これしかない。
だろう…たぶん…
片付かないいろいろとかモヤモヤはあるにはあるし。心がブレそうな時もあるけれど。
これでいいのだ!
と思う。


だから、にしおかさんちがどうとかウチがどうとか世間がどうとかは言っても仕方ない。
にしおかさんもご苦労は耐えないんだろうけども。

とにかく楽しませていただいてるのは確かなのだ。今日もありがとう、にしおかすみこさん。

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