【全文掲載】 「カトリック司祭から性的暴行」仙台地裁で和解 被害女性に謝罪、解決金330万円支払う  2023年12月20日 河北新報 [有料]

https://kahoku.news/articles/20231220khn000033.html

 宮城県内のカトリック教会の男性司祭から性的暴行を受けたとして、仙台市青葉区の看護師の女性(70)がカトリック仙台司教区などに計5100万円の損害賠償を求めた訴訟は20日、仙台地裁で和解した。和解条項によると、司教区側は女性に謝罪し、解決金330万円を支払う。教会内で性的暴行や虐待の防止に努め、被害申告があった場合は速やかに内部調査を実施し、適切に対処する。

 市内で記者会見した原告側代理人の佐藤由麻弁護士(仙台弁護士会)は「司教区側は全面的には加害を認めなかったが、性的暴行などの防止が約束され、被害者救済の面で意義がある」と話した。女性は「同様の犯罪を終わらせるため(訴訟を)やり遂げる覚悟で闘ってきた。壁を越えられてよかった」とコメントを出した。

 訴えによると、女性は1977年、気仙沼カトリック教会の男性司祭から性的暴行を受け、2016年に教会側の窓口に被害を申告。司教区側の第三者委員会が同10月にまとめた報告書は「(性的被害が)存在した可能性が高い」と結論付けたが、司祭の責任は問わなかった。

 司教区側の代理人弁護士は取材に「被害があった可能性が高いと判断した第三者委の調査結果を受け止め、謝罪する」と述べた。


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