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2021/8/12 チート薬師のスローライフ 5話が提示したノエラの自立について。

チート薬師5話6話を観ました。
5話、めっちゃ良かった~。

このアニメはセリフ回しや展開に好き嫌いが分かれると思うんですけど、基本やってるのは問題解決アニメーションなんですよね。
薬を利用してみんなが自然とレイジを頼る構図ができていて、そのテンポが妙に癖になります。
ゲストのキャラもポジティブとネガティブの塩梅が良い感じで個人的には落ち着くアニメになっています。

まあそこらへんも含めて好き嫌いが別れそうではあるのですが…。

5話、前半はエルフのリリカが狩猟祭で優勝するために奮闘する話。
そして後半は幽霊のミナが家から出られるようになる話で構成されています。
アニメは一見違うことをしていても1つのテーマで繋がっている、みたいなモットーをお持ちの方の意見を最近見たからなんでしょうか。
この前後半の話がとても気持ちよかった。

エルフのリリカはレイジの薬のおかげで大会を新記録という形で優勝できます。
弓を上手く操れないリリカが確実に優勝するため、狩猟する魔物を撒き餌で誘き寄せる、という一見ズルでしかない。
しかもオチで「わたし、レイジに惚れちゃったかも〜!」と言い始めます。
ただ、簡単に惚れたとはいえ、これは単純に優勝できたからではなく、ロングボウではなく扱いやすいショートボウを使うことを促されたり手の疲労を労ることなど、ある程度のコミュニケーションの結果であり、脈絡はありましたね。
いやまあそれでも惚れっぽすぎますが……。

後半の話。ずっと家にいた幽霊のミナは家から出られません。
原因を探してみると、ミナは家ではなく、彼女の生前の家系で大事にされていたペンダントに引き寄せられていることがわかりました。
それを身に付けることで、ミナは家から出られるようになりました。

前半でリリカはレイジに惚れる(心を囚われる)
後半はミナが家(お店)から出られる(自由)
この2つ、束縛と自由の相反するものについて、どちらも肯定してるんですよね。

美しくないですか???

そして、5話はもうひとつ話があります。
ノエラが拾い食いの癖があってよく悪いもんをくって腹を壊してしまうというものです。
薬を飲めば解決すると信じているノエラにレイジは腹痛止めの薬を渡します。
しかしレイジはノエラがよく拾い食いするロクショウの実にも苦い薬も混ぜておき、拾い食いをしたら痛い目にあうぞ、とまじで躾けレベルのことをしています。
ノエラをペット扱いしてる倫理観は置いておいて、これが示してるのは「ノエラの依存気質」なんですよね。
それはレイジへの依存でもあり、主人のポーションへの依存にも。ノエラはレイジに救われたことで彼に懐いていて、主人とまで呼んでいます。そんな囚われるものについて、示したのが前半の話。

そうなんですよ。
後半のミナの話で「自由」についても肯定してるんです。
今はノエラはレイジに依存している状態ですが、決してそれが最良なわけでない、自立をしなければならない、というのを表してる。
これ、うおおおおお!ってなりました。職場で。

しかもですね。ミナのペンダントを見つける際には問題解決に「薬」を用いていません!
うわ〜薬からの自立、ひいてはノエラの成長を比喩する5話はめちゃくちゃ面白かった〜!

という与太話でした。僕はミナちゃんが大好き!

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