見出し画像

北海道大学総長の声明を受けて、再度、貴大学と境信哉教授に申し入れをします

北海道大学総長 寳金 清博 様
    同  教授 境 信哉 様

C.R.A.C.NORTH

 寳金総長の声明「本学教員による不適切なSNS投稿について」を拝見いたしました。市民による通報に迅速に対応していただいたと思います。ありがとうございます。当たり前のことですが、アイヌが先住民族であること、境教授の発言は不適切でーー「不適切な発言」という表現ははぐらかしであって、差別発言、ヘイトスピーチであると断ずるべきですが、ーー排外主義であり、北海道大学としては容認できないと、遺憾の意を表明していただいたことについて、一定の安堵を覚えました。これは、わたしたちの前回の申し入れの2)「アイヌ民族否定と排外主義的デマについて、大学の見解をあきらかにしてください」に答えていただいたものと存じます。

 また、貴大学の「北海道大学ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言」やその推進本部、アイヌ共生推進本部、啓発プログラムなどの取り組みについてもご紹介いただきまして、ありがとうございます。境教授にたいし、この大学の理念の理解を徹底させること、さらに社会的責任の自覚について指導したと処分をあきらかにしたことは、わたしたちの申し入れの4)「境教授の処分について貴大学の判断を示してください」への回答とみなせるでしょう。

 そしてこのような事態を繰り返さないために対応すること、啓発プログラムの徹底、多様な背景を有するすべての人々を尊重するとお約束いただきました。これは、6)「貴大学の総長が、アイヌ民族否定、アイヌに対するヘイトスピーチを許さないと内外に宣言してください」に応えるものだと思います。ありがとうございます。 

 そのうえで、再度、貴大学と境信哉教授に申し入れをいたします。まず、この声明からは、境教授が市民からの批判をどう受け止めたのか、また大学から指導を受けてどのように認識が変わったか変わらなかったのか、そもそもなぜあのような見解にいたったのかについて、うかがい知ることができません。これは申し入れの1)に当たります。大学の「指導」が適当なものであったのかという評価にもかかわります。そして、申し入れの3)境教授が、自分の認識がどのように間違っていたか、どのように見解を改めたのかをあきらかにし、アイヌ民族にたいする真摯な謝罪をツイッター上ですることを求めます。これは大学の声明をもって代えることはできません。

 また、声明ではこれまでの取り組みの徹底でもって再発の防止に努めるということですが、それで本当に防げるのか、なぜこのようなことが起こったのか、大学のこれまでの取り組みに問題はなかったのか、申し入れの5)について、ぜひ詳しくお聞かせください。

 以上の通り、再度の申し入れをいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

2023年1月17日
境教授のヘイトスピーチツイートについて北海道大学へ申し入れました


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?