歌詞＆解説『暗い暗い行け行け / NorthP feat. Eri』

歌詞

If you miss it,
surely it shall come here.
keep your beautiful soul,
beautiful soul.

いつまでも　そこがいいの？
いつまでも　そこにいるの
いつからか　諦めてるの？
力をこめればこめるほど出れない

anytime you cry

everytime you cry
暗い所で　助け求めて　腕を振り回し
ﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝ　まるで赤ん坊
それじゃその手掴めない
それじゃ差し伸べられた手を
振り払いつつ「みんな冷たいね」

与えられた事に気づかず
与えられたものは気に入らない
与えられない事が孤独ではない
与えないことが孤独
与えた分　相応しくなれるってことは思いつかないね

少しでも　君のために
なれたなら　そう願ってるよ
でもバイバイ　ここでサヨナラだね
いつか立ち上がって　一人で行けるはず

気づいてないだけ
互い違いに行くのでしょう
ひとりぼっちと思うでしょ？
孤独が胸を叩くでしょう
だけど気づいてないだけ

（Say Grace）
だけど前へと進むでしょう
孤独な人に出会うでしょう
君が与えていけるでしょう
今は気づいてないだけ

https://www.nicovideo.jp/watch/sm43421301

解説

まず最初に、この曲は「自分の力だけではどうしようもない時あるよね、そんな時この曲を思い出して欲しい」という気持ちで書いてます。
暗い、cry、孤独という言葉が出てきますが、ほぼ同じ意味で使ってるので適宜読み替えていきます。

いつまでも　そこがいいの？
いつまでも　そこにいるの
いつからか　諦めてるの？
力をこめればこめるほど出れない

自分の力だけではどうしようもない時ってありますよね。どうしていいかわからないし、闇雲に頑張ったところで全然ムダって事、あります。
「いつまで同じところでグルグルやってんだ。いくら頑張ったって頑張り方が違うぞ。変な頑張り方して疲れて諦めモードに入ってて何やってんの？」という唐突な過去の自分への投げかけです。
自分一人でやってるつもりになって、自分の力だけでなんとかしようとするのが間違ってるんです。

anytime you cry

cry＝孤独です。ひとりで頑張って、人への頼り方を知らないで頑なになってると、すごく孤独に感じますね。「うおお！！なんでこんなに頑張ってるのに誰も助けてくれないんじゃああ！！」という気持ちを持つ事もあるでしょう。それが次の描写。

everytime you cry
暗い所で　助け求めて　腕を振り回し
ﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝ　まるで赤ん坊
それじゃその手掴めない
それじゃ差し伸べられた手を
振り払いつつ「みんな冷たいね」

誰も助けてくれないって思った時、大抵の場合は自分で助けを寄せ付けてないだけだぞっていう部分です。
「こういうふうにしたらいいよ」とか「こういう方法もあるよ」と教えてもらった時、それをそのまま実行できないのって、自分のプライドが邪魔してたり、変なこだわりがある時ですよね。
あなたも経験ありませんか？
アドバイスを求められて、答えたのに不満な顔をされた経験。
いくら頑張ってても、人の言う事を素直に聞けない人には、周りの人は手を出せないですね。だいたい本人よりも周りの人の方が客観的にみれてるから良い事言うもんです。

与えられた事に気づかず
与えられたものは気に入らない
与えられない事が孤独ではない
与えないことが孤独
与えた分　相応しくなれるってことは思いつかないね

ここは説明してきた通り。
「与えられない事が孤独ではない　与えないことが孤独　与えた分　相応しくなれるってことは思いつかないね」は、ちょっと変に思うかもしれないけど。最後まで見るとわかります。

少しでも　君のために
なれたなら　そう願ってるよ
でもバイバイ　ここでサヨナラだね
いつか立ち上がって　一人で行けるはず

ここはちょっと視点が変わってます。
誰か困ってる人が居て助けになりたいと思っても、だいたい自分の事で精一杯だし、まあまあ忙しいし、大した事してあげられない事がほとんどですよね。上手くいくといいな、と祈るしかない場合が多いと思います。
結局のところ、ちょっと助けてもらえる事はあっても、基本は一人で頑張らなきゃいけない。けっこうキツイけど、当たり前ですね。

気づいてないだけ
互い違いに行くのでしょう
ひとりぼっちと思うでしょ？
孤独が胸を叩くでしょう
だけど気づいてないだけ

ひとりで頑張らなきゃならないのが基本だぞ、という部分の続きです。
一時的に分かりあったり仲良くなった人がいても、いつかは離れる時は来ます。道端で出会って、少し談笑しても、お互いがお互いの目標へ向かって別々に進んでいかなきゃなりません。寂しいですが仕方のない事だと思って受け入れなければなりません。

だけど前へと進むでしょう
孤独な人に出会うでしょう
君が与えていけるでしょう
今は気づいてないだけ

だけど、そうやって進んで行ったら、自分と同じように目標に向かって進んでいる人との出会いもあります。だけど、人への頼り方が分からずに暗いところに居座ったままの人もいるでしょう。今度はあなたが助ける番です。

与えられない事が孤独ではない
与えないことが孤独
与えた分　相応しくなれるってことは思いつかないね

ここで出てくるのが、さっきの歌詞です。孤独を埋める方法は、与えられる事じゃないぞ、与える事だぞという歌詞です。
何かしてもらえるのって、自分ではコントロールできないですよね。自分でコントロールできない事を望んでも仕方ありません。それより、自分が何かして、感謝されて、それで満足感を得ましょうという感じです。
そして、忙しい中人を助ける大変さを知らないと、助けてもらったありがたさも分からないかもしれませんね。

If you miss it,
surely it shall come here.
keep your beautiful soul,
beautiful soul.

もし、今まであなたが助ける番だったのをスルーしてても、その機会はきっと来る。それまで自分の心の中のキレイな部分をキープしとけよ。
itは助ける番です。助けられる番じゃないです。
孤独な時、困った時、眠い時、忙しい時、腹が減ったとき、腹が立った時、金が無い時、病気の時、キレイな部分をキープするのは至難の業です。
なので、せめて何もない時、普通に暮らせてる時は、キレイな部分をキープしておこう、そういう心がけです。

ラストのサビの部分は、メインボーカルの前向きな歌詞（ひとりでも頑張っていけよ）と、cry（そうは言っても孤独感は押し寄せてくる）と、If you miss it～の歌詞（心の中のキレイな部分をキープしたいという希望）が混じりあって、結局そこでも自分の力だけじゃどうにもならない事もあって祈る（Say Grace）しかない。というごちゃごちゃさを表現したかったです。

最後に、ボカコレでこの歌詞なのは理由がありまして。
我らボカロPは基本ひとりで曲作ってますよね。楽しいけどまあまあ孤独な作業です。だけどたまに交流があったり。でもまた自分の作業に戻ったり。
困ってる人がタイムラインで流れてきて、RTして分かる人いないか呼びかけたり。そういうところから着想を得て、こんだけ大げさな話になりました。