【PIT】Yasmani Grandalと契約
お久しぶりです、私用により23年の更新が少なくなっています。開幕時期には通常運転に戻れると思うんですが…もうしばらくお待ちください。
さて、さっそく本題に入りましょう。現地2月14日にPittsburgh Pirates(PIT)が35歳のベテランC・Yasmani Grandalと1yr/$2.5M+出来高で契約しました。
先月獲得したAroldis Chapmanと同じキューバ出身ですが、Grandalは子供の頃に亡命ではなくアメリカへ移住・そのまま市民権を得た珍しいケースだったりします。
09年にはGerrit ColeやTrevor Bauerらと共に日米大学野球選手権でアメリカ代表として来日しており、翌10年のドラフトでCINから全体12位指名を受けました。
Buster PoseyやJ.T. Realmuto・Yadier Molinaらと比べれば知名度では劣るものの、彼も「21世紀を代表するC」の1人と言っても過言ではないと思います。
彼の全盛期にあたる15-21年で稼いだfWAR 27.3はCで1位。その間に稼いだ守備指標DRS +56はRoberto Perez(+71)・Austin Hedges(+67)・Posey(+61)に次いで4位に位置しています。
打撃でも低打率ながら優れた選球眼&パワーを有しており、当該7シーズンのうち6シーズンでwRC+ 110超。21年は93試合の出場ながら23HRを放ちAVG .240/OBP .420/SLG .520をマークしました。
ただ、22年からは分かりやすく数字を落としており、昨季は118試合に出場してAVG .234/OBP .309/SLG .339で貢献度はリーグ平均を大きく下回るwRC+ 80。
自慢の守備でもDRS -11と大きなマイナスで、総合指標ではrWAR -0.7/fWAR -0.1とどちらも厳しい数字ですがどこまで戻してくれるか…今季の成績予測だとZIPSだとWAR 1.2・SteamerだとWAR 0.9、これくらいやってくれれば充分です。
また、GMのBen Cheringtonは21年オフにRoberto Perez・22年オフにAustin Hedgesというフレーミングがうまい守備型Cを獲得してきました。当然ながらGrandalも(彼らと同様に)21年ドラフト全体1位・Henry Davisのメンターとしての働きを期待しているはず。
彼の加入で気になるのはCの開幕ロスター争いです。既にEndy Rodriguezの今季シャットダウンは決まっていますが、それを除いても候補はまだ4人もいます。
普通に考えればマイナーオプションの切れているGrandalとAli Sanchezの2人は当確。3人制で行くなら残り1枠を“控えCとしては手堅い守備型のJason Delay”か“RFも守れる打撃型のHenry Davis”で争う形に。
フロントはこのオフ一貫して「DavisはCで勝負させる」というスタンスなので、MLBでRF兼控えCをやらせるよりも、3A級でレギュラーCをやらせる事を優先するかもしれません。
来週には実戦がスタートしますし、その辺りも注目していきたいですね。次回はGrandalと同じタイミングで獲得が発表されたJosh Flemingについて書く予定です。
【参考文献】