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【PIT】愛すべきブルペン陣

最近、定期更新している試合振り返りの“航海日誌”や、ドラフト・TDLなど速報ネタばかりでしたが、今季は久々に通常回です。

今回取り上げたいのはPittsburgh Pirates(PIT)のブルペン陣についてです。Fangraphsで見るとチーム成績は…

fWAR】+2.2 (16位)
I P 】 480.2 (3位)
ERA】 4.53 (27位)
FIP】 4.18 (26位)

数字で見ると、結果も内容もMLB最低クラスながらフル稼動している事で平均程度の貢献度を生み出しています。

移籍2年目で球宴に選出されたDavid Bednar、そして最近は8回に定着したWil Croweは良いものの、それ以降はなかなか名前が挙がりません。

さて、それでは次に現在ロスター入りしているブルペン陣を紹介しましょう。ちなみにBednarは現在IL入り(近々復帰予定)しています。

Manny Banuelos
G 15┃IP 14.0┃ERA 3.86┃FIP 3.19
Tyler Beede
G 21┃IP 42.2┃ERA 4.01┃FIP 4.43
Wil Crowe
G 48┃IP 63.1┃ERA 3.27┃FIP 3.45
Chase De Jong
G 27┃IP 48.1┃ERA 2.23┃FIP 4.38
Colin Holderman
G 7┃IP 9.1┃ERA 0.96┃FIP 4.30
Yohan Ramirez
G 6┃IP 7.0┃ERA 6.43┃FIP 3.84
Eric Stout
G 11┃IP 10.0┃ERA 6.30┃FIP 3.72
Duane Underwood Jr.
G 32┃IP 38.2┃ERA 4.19┃FIP 3.07

※PITでの今季成績

ひとまず成績はさておき…ここで注目したいのはPITに加入した経緯ですよ。ベテランのDe Jongは昨オフにマイナー契約で再契約しました。

そして、CroweとHoldermanはトレードでそれぞれJosh BellDaniel Vogelbachの対価として獲得しています。

それ以外の5人は前所属チームからDFAされたところを、ウェーバークレームorトレードで加入しているんですね。

離脱中の投手を見てもクローザーのBednarはJoe Musgroveのトレードですし、便利屋のDillon Petersも昨年LAAをDFAされて金銭トレードで加入。

マイナーからの叩き上げで一定の戦力になったと言えるのは、今季デビューしたYerry De Los Santosくらい。※先日右の広背筋を痛めて今季はシャットダウン

Ben CheringtonがGMに就任してからというものの、ブルペンは常に小さな動きをして入れ替わり続けています。

今のメンツも半数は今季中に加入しており、最古参で20年12月末にトレードが成立したCroweですから。

端から見れば「とりあえず落ちてるのを取っ替え引っ替えしてるだけ」に見えるかもしれません…実際そういう側面あるでしょう。

しかし、僕はこの寄せ集めの様なブルペン陣が好きなんですよ。コンテンダーの豪華なエリート軍団とは全く違う味わいがあるんですよね。

主力のトレードで手に入れたBednar・Crowe・Holdermanの3人は接戦を任せられる投球を続けています。

また、先発経験のある中堅どころのDe JongやPetersは、ロングリリーフを中心に便利屋として投手陣を支えています。

そして、何よりも嬉しいのはかつて名の知れたプロスペクトだったBanuelosやBeedeが良いアピールをしている事。

Banuelosは初登板の古巣NYY戦で0.1回5失点の大炎上があったので数字はそこまで良くありませんが、それ以降はG 14/IP 13.2/ERA 0.66と完璧。
 
BeedeもJose Quintana放出後に先発として起用され数字を落とすも、それまでは中継ぎとしてG 17/IP 30.2/ERA 2.64とロングリリーフには勿体無い投球でした。

※本当は昨日までG 10/IP 9.2/ERA 1.86でキャリア初HLD&SVを挙げたStoutも入れるはずが、0.1回/5失点の大炎上で酷い数字に

近年のPITはJason GrilliJoel HanrahanMark MelanconRichard Rodriguezなど他チームで燻っていたリリーバーを復活・開花させてきました。

ちなみに、そのうち2人はSean Burnett → Hanrahan → Melancon → Felipe Riveroという一連のトレードで手に入れてます。

Bednar・Crowe・Holdermanは放っておいても今後トレードの噂が出てくるでしょうが、BanuelosやBeedeもそのラインに乗って欲しいところ。

Banuelosは26年オフFA(23年オフ調停開始)・Beedeは25年オフFA(今オフ調停開始)なので、まだまだ安価で保有可能ですし。

FIPは悪くないRamirezとStoutも含めて残る42試合で良いアピールをして、ある程度信頼を得た状態で来季開幕を迎えて貰いたいです。

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