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【PIT】航海日誌'24【5/13-5/26】

気づけば5月末となりました、ドラフトや球宴まで残り1ヶ月半ですよ。それが終われば今度はTDLまでトレードの噂に振り回される日々が始まります。

今季は是非とも"買い手"としてTDLに参加したいものですね。さて、今日もいつも通りPittsburgh Pirates(PIT)のシーズンを振り返っていきましょう。

今回は現地5月13日から5月26日までの4カード/13試合が対象となります。それでは早速どうぞ。


◆◆ 試合結果 ◆◆

vs. MIL
[05/13] ○ 8 - 6
[05/14] ● 3 - 4
[05/15] ● 2 - 10

vs. CHC
[05/16] ○ 5 - 4
[05/17] ○ 9 - 3
[05/18] ● 0 - 1x
[05/19] ○ 3 - 2

vs. SF
[05/21] ○ 7x - 6
[05/22] ● 5 - 9
[05/23] ● 6 - 7

vs. ATL
[05/24] ○ 11 - 5
[05/25] ○ 4 - 1
[05/26] ● 1 - 8

低調だった打線がある程度見られるようになった事もあり、7勝6敗と久々に勝ち越す事が出来ました。特にリーグ3位の勝率を誇るATL相手に勝ち越せたのが大きかったです…3戦目にMartin PerezJoey Bartが負傷交代してIL入りと代償もそれなりに払いましたが。

SF戦でJared JonesPaul Skenesのルーキーコンビが2日揃ってQSを達成し、2日連続でグランドスラムを放ったのに負けたのは反省ですね。せめてどちらかは逃げきらなければいけない試合でした。

これでちょうどシーズンの1/3にあたる54試合を消化しました。ここまで25勝29敗で地区4位と期待した様な数字ではありませんが、まだ100試合以上残っています。ワイルドカードまで2.0ゲーム差ですし焦る必要は皆無でしょう。


◆◆ 主な昇降格&移籍 ◆◆

05/14
Josh FlemingがDFA
Ryder Ryanが3A級から昇格

05/15
Quinn Priesterが3A級へ降格
Carmen Mlodzinskiが3A級から昇格

05/16
Roansy ContrerasがLAAへ金銭トレード

05/21
Ryder Ryanが3A級へ降格
Ji-Hwan Baeが3A級から昇格

05/23
Jack Suwinskiが3A級へ降格
Jose Hernandezが3A級から昇格

開幕から約1カ月半で(ブルペンデーの先発も含めて)17登板とフル回転していた技巧派左腕のJosh Flemingが5月14日にDFAされ、クレームされる事なく18日に3A級へoutrightされました。

3-4月に13登板/16.0回で4自責点しか与えていませんでしたが、5月は4登板/3.0回で8自責点とボロボロで今季成績はERA 5.68/FIP 4.71まで悪化していましたからね。ここまで3A級でもあまり良くありませんが、ブルペン陣が疲れてきたタイミングで救世主になって欲しいです。

そして、22年に19HR・23年に26HRを放った左の大砲Jack Suwinskiが5月23日、マイナーオプションを行使されました。最後にマイナーで試合に出場したのは22年8月27日ですから約2年振りとなります。

今季のSuwinskiは49試合に出場してfWAR -0.7/rWAR -0.9と明らかに精彩を欠いていました。打撃では4HRのみでAVG .174/OBP .268/SLG .297と低調で、LF守備でも181.0回でDRS -5/UZR -0.7/OAA -3という有様。

ひとまずはLFにBryan Reynoldsが確定でRFはEdward Olivaresが中心、そしてCFは右打ちのMichael A. Taylorと左打ちのJi-Hwan Baeを併用する形になるでしょう。


◆◆ WARランキング ◆◆

1】Nick Gonzales [+0.6]
    Paul Skenes
3】Bryan Reynolds [+0.5]
    Mitch Keller
5】Andrew McCutchen [+0.4]

※数値はfWAR

この期間は20年ドラフト全体7位Nick Gonzalesと23年ドラフト全体1位Paul Skenesという1巡目指名コンビがチームを牽引してくれました。日本のメディアでも注目されているSkenesは2先発して12.0回を投げて1失点と既に風格すら感じますよね。

N.Gonzalesは主に2Bを守りながら13試合でチーム最多の12打点を挙げ、AVG .306/OBP .375/SLG .531と優秀なスラッシュラインで5番打者に定着しつつあります。

それに加えて1番打者のAndrew McCutchenは12試合で10得点、2番打者のBryan Reynoldsは11打点を挙げるなど上位打線がようやく機能し始めました。このまま軌道に乗ってくれる事を祈るばかりです。

今季はJonesとSkenesに話題を奪われがちなMitch Kellerですが、5月に入ってからは絶好調で4先発連続QS達成で4連勝中。今季は奪三振こそあまり取れていないものの頼りになります。


◆◆ ピックアップ① ◆◆

開幕から投げる度に失点を喫していたクローザーのDavid Bednarがようやく落ち着いて観られる様になりました。依然としてAroldis Chapmanは不安定なままですが、代わりに好投を続けているのがColin Holdermanです。

今季は開幕前にインフルエンザに罹った影響で出遅れて開幕IL入り。体重が大きく落ちた影響なのか、シンカーの平均球速が97.9mphから96.8mphと低下しています。

しかし、空振りを取れるスイーパーの割合を20%以上増やすなど投球スタイルを調整して、ここまで17登板でIP 16.1/ERA 0.55/FIP 2.89とむしろ昨季から成績を伸ばしました。

トラッキングデータを見ても(Barrel%はやや多いものの)概ね優秀ですし、今後も試合終盤の勝負どころで起用され続けるでしょう。もっと評価されても良いと感じる投手です。


◆◆ ピックアップ② ◆◆

昨オフに1yr/$3.2Mで契約した左のスラッガー・Rowdy Tellezが苦しんでいます。22年にMILで35HRを放ちAVG .219/OBP .306/SLG .461を記録したものの、昨季は13HRでAVG .215/OBP .291/SLG .376と不振。

新天地で復活を目指していた今季ですが、ここまで45試合に出場してAVG .175/OBP .242/SLG .225と昨季どころじゃない悲惨な数字が並びます。132打席でHRが1本なのも然る事ながら、二塁打も3本のみでwRC+は37ですよ。

貢献度はfWAR -1.0/rWAR -0.7Jack Suwinski同様に厳しい水準です。Tellezがこのまま終わるとも思いませんが、とはいえ悠長に復調を待ってはいられないでしょう。Suwinskiとは違い彼にはマイナーオプションがありません。

3A級を見ると今季マイナー契約で加入したJake LambAVG .340/OBP .420/SLG .489、プロスペクトのMatt GorskiAVG .275/OBP .308/SLG .603と1Bを守れる2選手がアピール中ですからね。残された時間はあまり多く無いでしょう。


◆◆ スケジュール&注目選手 ◆◆

[05/28-05/29] vs. DET ビジター
[05/31-06/02] vs. TOR ビジター
[06/04-06/06] vs. LAD ホーム
[06/07-06/09] vs. MIN ホーム

さて、注目選手ですがベテランのYasmani Grandalを挙げます。15-18年の4シーズン在籍して素晴らしいキャリアを過ごした古巣LADとの対決もありますしね。

ここまでのGrandalは16試合でAVG .200/OBP .214/SLG .364とスラッシュラインはイマイチも11打点を挙げており、守備でもフレーミングは相変わらず平均以上の数値を記録しています。

トレードで加入して以来、古巣SF相手に満塁弾を放つなどfWAR +0.6/rWAR +0.6と予想以上の活躍をしていたJoey Bartが5月26日の試合で左手親指を痛めて2日後に10日間IL入りしました。

昨季控えCを務めたJason Delayは開幕直後に右ひざを故障して先日マイナーで復帰したばかりで、彼が戻るまではMLB初昇格のGrant KochとGrandalのコンビで凌ぐしかありません。キャリア13年目の大ベテランのリーダーシップに期待です。


【参考文献・関連動画】


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