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【PIT】航海日誌'24【6/24-7/14】

久しぶりの「航海日誌」です。本当は7月8日のNYM戦終了後に投稿したかったのですが、諸々の事情で遅れてしまったので開き直って前半戦終了まで待つ形にしました。

それでは今回もPittsburgh Pirates(PIT)のシーズンを振り返っていきましょう。対象期間はいつもより2カード多い6カード/19試合です。


◆◆ 試合結果 ◆◆

vs. CIN
[06/24] ● 5 - 11
[06/25] ○ 9 - 5
[06/26] ○ 6 - 1

vs. ATL
[06/28] ● 1 - 6
[06/29] ● 1 - 2x
[06/30] ○ 4 - 2

vs. STL
[07/02] ● 4 - 7
[07/03] ○ 5x - 4
[07/04] ● 2 - 3

vs. NYM
[07/05] ○ 14 - 2
[07/06] ● 2 - 5
[07/07] ● 2 - 3
[07/08] ○ 8 - 2

vs. MIL
[07/09] ○ 12 - 2
[07/10] ● 0 - 9
[07/11] ○ 1 - 0

vs. CWS
[07/12] ○ 4 - 1
[07/13] ○ 6 - 2
[07/14] ○ 9 - 4

前回終了時点で37勝40敗(勝率.477)でしたが、最初の3カードで4勝5敗。ホームでのSTL戦に負け越した時はプレーオフ争いに食らい付くのは厳しいかとも思いましたが…

続くNYM戦を2勝2敗でなんとか凌ぎ、地区首位のMILを相手に勝ち越し。そして前半戦最後の相手は勝率.300未満のCWS、「こういう時になぜか負け越したりするんだよな」なんて危惧しましたが期待通りに3連勝。

終わってみればラスト6カードで11勝8敗と貯金を3つ作り、前半戦最終戦でちょうど勝率.500に復帰しました。良い締めくくり方でしたね。


◆◆ 主な昇降格&移籍 ◆◆

【06/28】
Martin Perezが15日間ILから復帰

【06/30】
jason Delayが3A級へ降格
Joey Bartが10日間ILから復帰

【07/04】
Jared Jonesが15日間IL入り
Joshua Palaciosが3A級から昇格

【07/07】
Bailey Falterが15日間IL入り
Justin BruihlがDFA
Brent Honeywellが3A級から昇格

【07/09】
Edward Olivaresが3A級へ降格
Quinn Priesterが15日間ILから復帰

【07/12】
Ryder Ryanが3A級へ降格
Brent HoneywellがDFA
Marco Gonzalesが60日間ILから復帰
David Bednarが15日間ILから復帰

【07/13】
Brent HoneywellがLADからクレーム

5月28日に仲良くIL入りしていたMartin Perez(左股関節)とJoey Bart(左手親指)がほぼ同時に復帰しました。Perezは7月4日に7.1回/1失点の快投、Bartは9日に今季2本目の満塁弾を放つなど再び貢献してくれています。

更に広背筋を痛めていたQuinn Priesterが9日に復帰。9日はJosh Flemingをオープナーにして2番手で登板し、6.0回/2失点で今季初勝利。続く前半戦ラストの14日はMitch Kellerの後を受けて2.0回/1失点で2勝目を挙げました。

更に更に、4月14日に左の前腕を痛めていたMarco Gonzalesが7月12日にようやく復帰。5.0回を1失点に抑えてようやく移籍後初勝利を飾っています。

そして最後に6月23日に腹斜筋を痛めたDavid Bednarが7月12日に復帰して即セーブを挙げています。ようやく役者が揃ってきた感がありますよね。

ただ、逆に7月4日にJared Jonesが右広背筋・7日にBailey Falterが左腕の故障でIL入り。Jonesはご存知の通りルーキーですし、Falterは4年目ですが今季既にキャリア最多の投球回を更新していますからね。

実績があまり無かったのに開幕からスターターとして頑張ってくれた2人なので、この辺りで疲労が出てくるのは仕方ない事。そこまで大ごとでは無さそうですし、心身ともにリフレッシュしてまた良い投球を見せて欲しいです。


◆◆ WARランキング ◆◆

1】Luis L. Ortiz [+0.9]
2】Bryan Reynolds [+0.7]
3】Oneil Cruz [+0.5]
    Rowdy Tellez
    Paul Skenes

※数値はfWAR

1ヶ月ほど前にもピックアップで取り上げたLuis L. Ortizが今回も素晴らしい仕事をしてくれました。開幕からロングリリーフやバルクで起用されていましたが、6月26日に今季初先発を任されると6.0回/無失点の好投。

7月2日にリリーフで2.0回/1失点→7月7日に先発で6.0回/無失点→7月13日に先発で5.2回/1失点と安定感抜群の投球でした。単に失点が無かっただけでなくIP 19.2/K 21/BB 1/HR 0と内容も完璧です。

野手陣では不動の2番打者であるBryan Reynoldsが6本塁打/18打点、主に3番打者として起用されるOneil Cruzが4本塁打/13打点、(先発が右の時は)クリーンアップで起用されるRowdy Tellezが6本塁打/13打点と得点源になっています。


◆◆ ピックアップ① ◆◆

前半戦に投手陣で最も貢献したのはルーキーのPaul Skenesです。5月11日にMLBデビューを果たすと、わずか11先発でfWAR +1.9/rWAR +3.2を荒稼ぎしました。

6'6"/235lbsと立派な体格から平均99.1mphのフォーシーム・平均94.1mphのスプリンカー・平均85.2mphのスイーパー・平均82.4mphのカーブを制球良く(!)投げ込む姿は既に大エースの風格を漂わせています。

ここまで6勝0敗ERA 1.90/FIP 2.57と正に”支配的”で、オールスターの先発に起用されたのも納得でしょう。ルーキーなので今季はどこかでイニング制限がありそうですが、これだけのセンセーショナルな活躍をしていればROYでもそれなりの票数を集めそうですね。


◆◆ ピックアップ② ◆◆

前半戦に野手陣で最も貢献したのは、チームの顔であるBryan ReynoldsfWAR +2.0/rWAR +2.9を記録して、こちらも順当に2度目のオールスター選出を果たしました。

今季は前半戦こそイマイチだったものの、6月1日から29日にかけて(今季MLB最長となる)25試合連続ヒットを記録。そして、7月はここまで13試合で5本塁打と中盤に入り一気に成績を上げています。

(短縮シーズンだった20年を除き)実質キャリアワーストだった昨季から変わった点はフォーシームへの対応。Run Valueを見ると21年と22年は+14でしたが、昨季は+1と急落していたんですよね。今季は既に+11を稼いでいます。

ここまでAVG .284/OBP .347/SLG .487というスラッシュラインで、wRC+ 132はMVP候補に選出された21年キャリアに次ぐ数字。若手中心で実績のある選手が少ないチームなだけに、彼がこのまま閉幕まで打ち続けるのがプレーオフ争いの最低条件と言えるでしょう。


◆◆ スケジュール&注目選手 ◆◆

[07/19-07/21] vs. PHI ホーム
[07/22-07/24] vs. STL ホーム
[07/26-07/28] vs. AZ ビジター 
[07/29-07/31] vs. HOU ビジター

さて、勝率.500にも乗せましたし、また心気一転して二度目の開幕ダッシュを切りたいところですが…初っ端からNL最高勝率NLC2位NLW2位ALW2位とハードモード。

まぁ、ワイルドカード争い中のSTLとは2.0ゲーム差・AZとは0.5ゲーム差ですからね。ポジティブに考えれば直接叩くチャンスですよ、四の五の言わず勝ちましょう。

さて、後半戦最初のキーマンは3Bを守るKe'Bryan Hayesです。昨季Gold Gloveに選出された3B守備はDRS +7/UZR +3.7/OAA +5と流石も、打撃は開幕から低調で7月6日の試合が終わった時点でAVG .225/OBP .286/SLG .296wRC+ 65

それでも、7日以降の8試合で12安打をマーク。長打は1本・四球は無しなのでAVG .400/OBP .400/SLG .433と見栄えは良くないものの、wRC+ 136と良い印象のままオールスターブレークに入れました。リフレッシュして後半戦は打線を牽引して貰いたいです。


【参考文献・関連動画】


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