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【PIT】2023年シーズン展望

大盛り上がりだったWBCは日本の優勝という最高の結果で終了しましたね。日本ではまだその熱が収まっていませんが、現地時間3月30日からMLBの2023年シーズンが開幕します。

我らがPittsburgh Pirates(PIT)は敵地でCINと開幕戦を戦う予定ですが、今回は2023年シーズン展望を書いていきます。

まずは「開幕ロスター予想」からです。まだ正式なアナウンスはないので、現地ライターなどの意見も参考にしたあくまで“予想”です。


◆◆ 開幕ロスター予想 ◆◆

ROTATION
●Roansy Contreras ●Rich Hill*
●Mitch Keller ●Johan Oviedo
●Vince Velasquez*

※ *はこのオフに新加入

アクティブロスターが25人→26人に変更されて以来、徐々に採用するチームが増えているローテ6人制を採用するという話でしたが、開幕直前にJT Brubakerが右腕の故障でIL入りに。

開幕投手のMitch Kellerに若手のRoansy ContrerasJohan Oviedo、そしてFAで獲得したベテランのRich HillVince Velasquezを加えた5人で開幕する見込みです。

3A級には昨季鮮烈なデビューを飾ったLuis Ortizを筆頭に、Mike BurrowsQuinn Priesterらプロスペクト達が控えており、MLB昇格の機会を伺います。


BULLPEN
●David Bednar ●Wil Crowe
●Chase De Jong ●Jose Hernandez*
●Colin Holderman ●Dauri Moreta*
●Duane Underwood Jr. ●Rob Zastryzny*

※ *はこのオフに新加入

WBCでドミニカ共和国に招集されていた新加入の左腕Jarlin Garciaと、昨季終盤に加入して復調した右腕Robert Stephensonという両ベテランが共に利き腕の故障でILスタートになりそう。

クローザーのDavid Bednarに繋ぐ役割は、昨年のTDLでNYMから獲得したColin Holdermanが当確か。STでは100mph近いファストボールを連発しています。

STでは昨季フル回転したWil Croweがかなり不安な内容なので、Kevin Newmanの対価で獲得したDauri Moretaやもう1つ殻を破れ切れていないDuane Underwood Jr.に期待がかかります。

Rule 5 Draftで指名したため今季はベンチ入りの縛りがあるJose Hernandezは昨季A+/2A級で投げた常時90mph後半を計測する25歳の左腕。STで結果を残したマイナー契約のRob Zastryznyと2人でGarciaが離脱した穴を埋めて欲しいところ。

マイナー待機組にはYerry De Los SantosYohan Ramirez、今オフにロスター入りしたColin Shelbyが控えます。招待選手のAngel PerdomoCaleb SmithDaniel Zamoraも有力候補ですね。


CATCHERS
●Austin Hedges* ●Tyler Heineman

※ *はこのオフに新加入

昨オフに獲得したAustin HedgesはSTでも相変わらず全く打てていませんが確定。確かな守備力で投手陣を支えて貰えればそれで良いです。

バックアップはマイナー契約から選ぶ事になりますが、ST直前に加入した有力候補のKevin Plaweckiが先日開幕ロスター入りを逃しチームを離れる事になりました。

STでは全く打てていませんがTyler Heinemanが入る事になるでしょう。昨季も受けていますし、肩もフレーミングも平均以上なので無難な選択肢ではあります。

チームが考えているのは「3A級で待機するEndy Rodriguezと2A級で待機するHenry Davisにどう繋ぐか」なので、とりあえず大きなマイナスを叩かなければ御の字と言えるでしょう。


INFIELDERS
●Ji-Hwan Bae ●Rodolfo Castro
●Ji-Man Choi* ●Oneil Cruz
●Ke'Bryan Hayes ●Carlos Santana*

※ *はこのオフに新加入

1B/DHにJi-Man ChoiCarlos Santana、2BにRodolfo Castro、3BにKe'Bryan Hayes、SSにOneil Cruzという陣容で開幕予定。「長打力のある2B/SS」と「堅実な守備の1B/3B」という面白い組み合わせですね。

UTはマイナー契約のChris Owingsを予想していましたが、ロスター入りを逃して3A級での開幕が決まりました。更にTEXからトレードで獲得したMark Mathiasもマイナーオプションを行使されたので、韓国出身のスピードスター候補Ji-Hwan Baeでほぼ確定。

3A級ではプロスペクトのLiover PegueroNick GonzalesJared Triolo、OFも守れるTucupita Marcano、STで好調だったDrew Maggiが控えます。


OUTFIELDERS
●Connor Joe* ●Andrew McCutchen*
●Bryan Reynolds ●Canaan Smith-Njigba
●Jack Suwinski

※ *はこのオフに新加入

トレード志願したBryan Reynoldsは放出せずにPITのユニフォームで開幕を迎える事に。STでは昨季ルーキーで19HRを放ったJack SuwinskiをCFに回し、ReynoldsをLFを回す布陣も試しています。

更にトレードでConnor Joeを、そしてファンが待ち望んだAndrew McCutchenを復帰させました。Joeは1B・CutchはDHでも起用されるでしょう。

そして、昨季デビューを果たしたものの守備中に大怪我を負ったCanaan Smith-NjigbaがSTで素晴らしい結果を残して初の開幕ロスター入り濃厚。彼が一気にMLB定着を果たしてくれれば、今後の見通しが立ちやすくなるので期待です。

同じく昨季デビューしたCal MitchellTucupita Marcano、18年ドラフトで全体10位指名のTravis Swaggertyらの台頭にも期待しましょう。


◆◆ 今季の位置付け ◆◆

直近3シーズン連続で勝率.300台と未だに再建中のチームですが、このオフはトレードやFAで実績のある中堅・ベテランを集めて最低限戦える形を作りました。

Oneil CruzRoansy Contrerasを筆頭にかき集めたプロスペクト達がMLBへ到達し戦力になり始め、Quinn PriesterLuis OrtizEndy Rodriguezら第二波も控えています。

今季は「負けてもドラフトが有利になるからOK」ではなく、この先のコンテンドに向けたブリッジイヤーの第一歩となります。本音を言えば勝率.500に迫って貰いたいですが…

流石にTDLでは売り手に回るはずで、戦力が薄くなる後半戦は厳しくなるはず。昨季から+10勝で72勝90敗(勝率.444)あたりを目指して貰いたいと思っています。

ただ、懸念は今季からMLBはシーズンのフォーマットが変更された事。全29チームと対戦する代わりに同地区との対戦が削減されました。

近年のNLC(ナ・リーグ中地区)はお世辞にもレベルが高いとは言えません。対戦相手のレベルが上がる分、これまでより勝率を上げるのは難しいでしょう。


◆◆ トレードの可能性 ◆◆

上で「TDLでは売り手に回る」と書きましたが、具体的に候補を挙げます。基本的にはこのオフでFAになる選手は全員が候補と考えて良いでしょう、Andrew McCutchenを除いては。

投手であればRich HillRobert StephensonVince Velasquez、野手であればAustin HedgesJi-Man ChoiCarlos Santanaが対象ですね。

昨年のDaniel Vogelbachと同様に、来季クラブオプションが付いているJarlin Garciaもそれなりの対価を得られるなら躊躇せず放出するでしょう。

共に残り保有3シーズンのMitch KellerJT Brubakerも、若いスターター候補が多いチーム状況を考えればどちらかのトレードは有りそう。

Bryan Reynoldsはチーム側が改めて契約延長のオファーを出す様ですが、落としどころが見つかるとは考えにくいでしょう。彼もまた残り保有3シーズンですが、よっぽど成績を落とさなければTDLでの放出が濃厚。

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