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【PIT】2021年シーズン展望
3月31日に更新するつもりだったんですが、思った様に筆が進まず4月になってしまいました。
開幕前日の今日は、Pittsburgh Pirates(以下PIT)というチームが2021年シーズンにやるべき事をまとめておきます。
先に断っておきますが、ここに書いているのは僕の私見なのでファンの総意だとは思わないでくださいね。
【しっかりと負ける】
まず第一に「今季のPITはどうやっても地区最下位になるし、むしろならなくてはいけない」という事をお伝えしておきたいです。
昨季19勝41敗でMLB最低勝率に沈んだチームがオフには表ローテのJameson TaillonとJoe Musgrove、そして主砲のJosh Bellをトレードで放出。
多少ですが穴埋めの補強はしましたし、昨季不振だった選手の復調も期待は出来そうではありますが…誰がどう考えても戦力は足りていません。
上の画像はそれぞれ別の媒体が出した21年シーズンの勝敗予測です。どちらも"1位と4位"よりも"4位と5位"の方が勝率の差が大きいです。
NLCで今のところ明確に"再建"の方針を打ち出しているのはPITのみですから、普通にやれば普通に大きく負け越すでしょう。今季はそれで良いです。
別にこれは弱いチームの自虐ネタとかではなく、必要な事なので。最悪なシナリオは中途半端な番狂わせで3-4位になる事ですね。
ドラフトが完全ウェーバーなので順位が低いほど良い選手が指名出来るのはもちろんですが、使えるボーナスプール(契約金)も大きく変わります。
諸条件によって異なるので一概には言えませんが、例えば20年ドラフトでウェーバー1番目だったDETの使える額は10番目だったLAAのほぼ2倍でしたから。
既に20年のドラフトは全体1位指名権を得ていますが、21年も良い位置…具体的に言うと全体3位以内の指名権は確保しておきたいところです。
キーになるのはCINとCHCでしょうか?実際に動いたのはCHCがYu DarvishをSDへ放出した程度ですが、どちらもオフに戦力を放出する動きは見せていました。
もしもTDLでこの2チームが売り手に回った場合、5チームのうち3つが再建中という酷い状況になりお互いに"望まぬ勝利"を積み重ねる形になり得るのかなと。
そんな訳でPITからすると、Fangraphs版の様に他4チームが争う展開が望ましいですね。
【マイナー組織の更なる強化】
MLB公式が発表しているファームシステムランキングが先日発表されました。19-20年はどちらも15位でしたが、21年は8位とジャンプアップに成功。
ただ、これに関しては個人的にやや過大評価かなと感じています。開幕してすぐにプロスペクトを卒業する予定のKe'Bryan Hayesが全体9位なので、彼にかなり引っ張られてるんじゃないかなと。
Hayes抜きでも1年前と比べて大きく改善されているのは間違いないですが…「トレードで複数の主力を放出したらプロスペクトが集まった」って当たり前の事で、どの球団もやろうとすれば出来ますしね。
特にPITの場合はここ最近、意図的に“まだマイナー低層にいるハイシーリングなプロスペクト”を多く集めています。そこには当然大きなリスクがある訳で、まだまだ安心出来る状況ではないと思います。
ランキングを上げる為でなくMLBで戦力にする為にやっている訳ですし、既存の選手をしっかりと育成しつつ新しい選手を補充し続けなければ。
最大の注目ポイントは上でも少し触れましたが、7月に開催されるドラフトです。PITは1-4巡目で全体1位・37位・64位・72位・102位と5つの指名権を持っています。
全体1位はVanderbilt大のダブルエース・Kumar RockerとJack Leiter(Al Leiterの息子)のどちらかで決まりでしょうが、その後もうまくスロット調整しながら評価の高いプロスペクトを指名して欲しいです。
【トレードで引き続き主力を放出】
オフに大きなトレードを3つ成立させたPITですが、他チームから関心を集めている(集めそうな)選手はまだ多くいます。
とは言っても、どのチームでも中心としてバリバリやれるスター選手ではなくFAまでまだ数年ある…いわゆるコントローラブルでコスパの良い選手達ですね。
既に移籍市場で何度も名前が挙がっており、対価も期待出来そうなのが1番2BのAdam Frazierと、クローザーのRichard Rodriguezです。
攻守で堅実なFrazierは今季年俸が$4.3Mとそれほど高くない上にFAは22年オフとまだ2シーズン保有出来ますし、Rodriguezは今季年俸が$1.7Mと破格な上に再来年まで保有可能。
それに続く第2グループの筆頭は初の開幕投手を務めるChad Kuhl、TJ復帰2年目の今季にしっかり結果を残せればTDLで"1.5シーズン保有のローテ投手"として注目されそう。
他にも先発左腕のSteven Brault(故障で開幕絶望)やセットアッパーのChris Stratton、昨季打撃がひと皮剥けたColin Moranが揃って23年オフFA組も良いオファーがあれば可能性は充分有り。
ここまでの6選手は「良い対価を引き出せればトレードしたい」ですが、ここから紹介する選手は「トレード出来るレベルの成績を残して欲しい」です。
生え抜きで最古参のGregory Polancoを除いた5人は2-3月になってから獲得した、意地悪な言い方をすると"売れ残っていた"選手達。
「5人のうち1-2人が活躍してトレードでプロスペクトを貰えれば成功」と言えます。仮に総ゴケしてもそれほど痛くない金額ですしね。
Polancoはクラブオプションの破棄が確実なので今季が契約最終年。このSTは打撃好調ですし、なんとか他球団が興味を示すレベルまで持ってきてくれれば。
【選手の見極めを進める】
最後になりますが、現在のロスターは微妙に扱いづらい選手が多いです。このあたりの見極め・整理も閉幕までにしておきたいところ。
例えば昨季MLBデビューを果たしたものの既に20代後半で、ここから大化けは考えにくいタイプのJT BrubakerやWil Crowe、Cody PonceらがMLBに定着出来るのか。
セットアッパーとして活躍したシーズンもありましたが、故障もあって昨季は合わせて10登板と微妙な立場になっているMichael FelizやKyle Crickは再び信頼を勝ち取れるのか。
開幕ロスター入りを果たし、CFをシェアする見込みのAnthony AlfordとDustin Fowlerが元トッププロスペクトの潜在能力を発揮する事が出来るのか。
やや地味ではありますが、僕はこの辺りに注目しています。願わくばBrubakerもCroweがローテを守り、22年オフFAのFelizがトレードされ、AlfordがCFに定着して欲しいなと。
さて、PITは(日本時間)4月2日の深夜3時20分からCHCと開幕シリーズを戦います。2日→4日→5日という変則3連戦なんですよね。
監督のDerek Sheltonが今日発表したところによると先発は、2日がChad Kuhl・4日が新加入のTyler Anderson・5日がMitch Kellerだそうです。
シーズン中の更新頻度がどれくらいになるでしょうね。志としては「週1更新」なんですが、実際やってみるとなかなか難しいでしょうし。
とりあえず当面の目標は「最低月2更新」にしておきます。無理ない程度に頑張りますよ。
おそらく今日の夜には30球団の担当者によるシーズン予想がアップされると思うので、そちらもお楽しみに。僕もひねくれ予想を提出しています。
それではまた、2021年シーズンでお会いしましょう。
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