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【PIT】Jose Quintanaと契約

労使交渉の兼ね合いで12月1日からロックダウンになる可能性があるため、例年より早いテンポで契約が決まっているMLB。

その影響は我らがPittsburgh Pirates(PIT)にもあり、珍しく11月にFA選手との契約がまとまりました。

加入するのは32歳のJose Quintanaです。2010年代を代表する左腕スターターと言って差し支えないでしょう。

やや地味ではありますが球宴出場経験もありますし、13-19年で7年連続170.0回超(13-16年は200.0超)とローテを守り続けていました。

しかし、20年に故障で僅か10.0回に留まると、今季は結果を残せず8月末にLAA・9月末にSFからDFAされています。


Quintanaといえば通算BB/9 2.64と制球力が高く、シンカーやカーブなどで打者を打ち取る技巧派タイプとして知られています。

しかし、昨季はBB/9 5.00と壊滅的な数字に終わりました。それまでのキャリアワーストが18年の3.51で、3.00超はこの一度だけですからね。

一方で通算K/9 8.06に対して今季は12.14でキャリアベスト。このあたりのスタッツだけ見れば別の投手です。

先発としては10登板/35.0回でERA 8.23ですが、シーズン途中(6月)から配置転換された中継ぎでは19登板/28.0回でERA 4.18と悪くない数字を残しています。

K/9は先発13.11→中継ぎ10.93とやや落ちるも、BB/9が6.69→2.89と全盛期の水準に。まだタンクの燃料は燃え尽きていなさそう。

MLB平均が6.6・自身の通算が5.6なのに対して、今季は11.9と異様に高かったBarrel%をどこまで下げられるかがカギでしょうか?


現時点で来季の開幕ローテは、今季100.0回以上投げたJT BrubakerWil CroweMitch Kellerはほぼ当確。TDLで獲得したBryse Wilsonも入るでしょう。

残る1枠を故障でほぼ今季を棒に振ったSteven Braultや、終盤はブルペンに回ったChad Kuhl、後半にまずまずの投球を見せたDillon Petersが候補でした。

マイナースタート濃厚のRoansy ContrerasMiguel YajureMax Kranickらプロスペクトも控えています。

とりあえず頭数はいる(質が高いとは言ってない)ので他のポジションを優先して、先発はマイナー契約で確保すると思っていました。

ちなみに、個人的には先発ならLAA→NYYのAndrew Heaneyと$5.0Mあたりで契約して欲しかったんですが。

LADが提示した$8.5Mは絶対に出せないですし、Quintanaのサラリーが報道の通り$2.0M程度なら1/4ですから代替えとして悪くないでしょう。

この金額なら先発として結果を残せずとも、ロングリリーフでイニング消化してくれれば充分ペイは出来ますしね。


19年オフに球団社長・監督・ GMが一新され、長らく投手コーチを務めた名伯楽のRay Searageも退任。

代わりにTEXやSEAでコーチ経験があり、データを用いた指導に定評のあった若いOscar Marinを迎えました。

まだ2シーズンですが昨季は伸び悩んでいたBraultが殻を破り、今季は単年契約したTyler Andersonの成績を伸ばして転売する事に成功。

シーズン途中に獲得したPetersも来季が楽しみな投球でしたし、速球派ではない先発左腕を伸ばすのは得意そう。

もしQuintanaが(先発でも中継ぎでも)良い投球をして、来年のTDLでトレードの弾に使えるなら最高です。

また、入団時に「若い選手と一緒にアイデンティティーを作る」と語っていたAndersonの様に若手投手のメンターとしても期待。

QuintanaもLAAを退団した際に若手投手…特にJose Suarezを熱心に指導していたと記者が書いていたので問題は無さそう。


本当はチームの公式アナウンスを待つつもりだったんですが、報じられて既に3日経ったので投稿する事にしました。

単にメディカルで引っ掛かった可能性も0ではありませんが、枠を空ける為のトレード成立を待っているのかなと。

もし動いているならロックダウン前に成立させるでしょうから、1週間以内に何かありそう。そちらも楽しみに待っています。

…なんて書いていたら25日、Yoshi Tsutsugoとの再契約に合意したと現地記者がtwitterで呟きましたね。単に纏めて発表するだけかもしれません。

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