![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/90555125/rectangle_large_type_2_2e00d8135f44a84653cb2ce763bfd6b6.jpeg?width=1200)
【PIT】22-23年ストーブリーグプレビュー
現地時間11月5日の試合でHOUが勝利した事で、MLBの2022年シーズンが終わりました。明日からは本格的にストーブリーグがスタートします。
今季はロックアウトの影響で開幕すら危ぶまれましたから、ひとまずレギュラーシーズン162試合+ポストシーズンが無事行われていちMLBファンとしてホッとしていますよ。
さてさて、今回はひと足もふた足も早くシーズンが終了し、既に2人もウェーバークレームしている我らがPittsburgh Pirates(PIT)の今オフについて書いていこうと思います。
【1】ロスター整理
現時点でPITのロスターには、60日間ILの兼ね合いにより46人の名前があります。これをまず40人に戻す必要があります。
とりあえず、このオフにRoberto PerezとBen GamelがFAとなるので2人減って、残り44人です。一覧はこちら。
【STARTERS】
● JT Brubaker ● Roansy Contreras
● Mitch Keller ● Max Kranick
● Luis Ortiz ● Johan Oviedo
● Peter Solomon ● Zach Thompson
● Bryse Wilson
【RELIEVERS】
● Manny Banuelos ● Jeremy Beasley
● David Bednar ● Blake Cederlind
● Wil Crowe ● Chase De Jong
● Yerry De Los Santos ● Junior Fernandez
● Colin Holderman ● Nick Mears
● Yohan Ramirez ● Robert Stephenson
● Eric Stout ● Beau Sulser
● Duane Underwood Jr. ● Miguel Yajure
【CATCHERS】
● Zack Collins ● Jason Delay
● Tyler Heineman ● Ali Sanchez
【INFIELDERS】
● Ji-Hwan Bae ● Diego Castillo
● Rodolfo Castro ● Oneil Cruz
● Ke'Bryan Hayes ● Kevin Newman
● Hoy Park ● Liover Peguero
【OUTFIELDERS】
● Miguel Andujar ● Tucupita Marcano
● Cal Mitchell ● Bryan Reynolds
● Canaan Smith-Njigba ● Jack Suwinski
● Travis Swaggerty
この中から4人削るのはそれほど難しい事ではありませんが、もちろんこれで終わりではありません。
前回の投稿で書いた通りRule 5 Draft対策でプロスペクト数人を守る為の枠を空ける必要があります。
おそらくEndy RodriguezとMike Burrowsに加えて2-3人になるでしょうが、追加で4-5人となると流石に少し苦しくなってきますよね。
どこまでを見切って、どこまでを守るか、難しい判断が迫られます。トレードを活用しつつうまく立ち回ってくれれば。
※Rule 5 Draftに関しては前回の投稿で詳しく書いています、他の候補などに興味がある方は是非こちらもご覧ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1667728979564-uGar2Ya0LP.jpg?width=1200)
【2】ペイロール確認
2年連続100敗を喫したシーズンオフ、もちろん来季にプレーオフ進出争いが出来る見込みはありません。オーナーBob Nuttingが財布の紐を緩めるのはもう少し先になりそう。
では、ペイロールにどの程度スペースがあるのかを見ていきます。まずは開幕時点で在籍していた$1.0M以上の選手をリストアップしました。
厳密に言うとKe'Bryan HayesとBryan Reynoldsが正式に契約したのはシーズン中ですが、どちらも開幕直後のため含めています。
[$10.0M] Ke'Bryan Hayes
[$6.8M] Bryan Reynolds
[$5.0M] Roberto Perez *
[$4.0M] Yoshi Tsutsugo *
[$2.7M] Chris Stratton
[$2.1M] Heath Hembree *
[$2.0M] Jose Quintana *
[$2.0M] Kevin Newman
[$1.8M] Ben Gamel
[$1.3M] Jake Marisnick *
[$1.0M] Daniel Vogelbach *
Perez・Yoshi Tsutsugo・Jose Quintanaはロックアウト前に、Heath Hembree・Jake Marisnick・Daniel Vogelbachはロックアウト後に1年契約した選手達です。
更に21年まで長期契約を結んでいたGregory Polanco(現読売)のクラブオプションを破棄したため、バイアウトで今季$3.0Mを支払っていました。これを含めると合計$41.7Mとなります。
若手も台頭し始めたこのタイミングで据え置きは無いと信じたいですが…そこに関しては全く信頼していないので、取り敢えず今季と同額の設定にしておきましょう。
それでは続いて来季について。現時点で支払いが確定しているのはHayesとReynoldsの2人だけ。どちらもサラリーは今季と変わりません。
調停額はMLB Trade Rumorsの予想を参考にしています。もちろん実際の金額とは違うのでしょうが、金額が低いのでそう大きな誤差にはならないはず。
[$10.0M] Ke'Bryan Hayes
[$6.8M] Bryan Reynolds
[$2.8M] Kevin Newman **
[$2.4M] Mitch Keller **
[$2.0M] JT Brubaker **
[$1.9M] Robert Stephenson **
[$1.7M] Miguel Andujar **
[$1.0M] Duane Underwood Jr. **
生え抜きスターターのMitch KellerとJT Brubaker、そしてリリーバーのDuane Underwood Jr.がこのオフから調停権を得ました。
Robert StephensonとMiguel Andujarは今季途中にウェーバークレームで獲得した選手。前者は終盤にセットアップ的な役割で起用されたのでテンダーされるでしょうが、後者は当落線上でノンテンダーされてもおかしくありません。
仮にこの通りであれば合計$28.6Mとなりますから、差額の$13.1Mが補強に使える金額だと想定します…いや、せめて$20.0M程度使って欲しいですけどね。
![](https://assets.st-note.com/img/1667729306582-xSPwvVVASN.jpg?width=1200)
【3】FA・トレード補強
10月中旬にGMのBen Cheringtonがオフのインタビューで補強ポイントを聞かれ「ベテランの先発・捕手・1B」を挙げました。
実績のあるスターターを獲得しようとすれば、それだけで予算$13.1Mなど消し飛んでしまいます。今季も安価で契約してバウンスバック狙いですね。
“ベテランの”と付いてるのは、やはりTDLでQuintanaらを放出してからチームの調子が落ち込んだからでしょう。若手のメンターとなれる人材を加えたいところ。
個人的にはDHも空いていますし、1Bだけでなく両翼(LF/RF)も1人獲得して欲しいです。もちろん安価なリリーバーもチェックしておくべきでしょう。
トレードに関しては「主力を放出してプロスペクトを得る事」よりも、「ロスターを整理する事」を目的にしたものが軸になりそう。
今年のTDLに続きReynoldsやクローザーのDavid Bednarの名前も挙がりますが、どちらかといえば“損切り”に近い地味な動きが中心になるではないでしょうか。
FAにしてもトレードにしても、具体的な候補はまた改めてまとめたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1667729750395-uCs8T6c9SV.jpg?width=1200)
【4】主力とのエクステンション
PITは今春にHayesと8年+1年オプションのエクステンションを結びました。サラリーの配分が珍しく、今季と来季は$10Mですが24年からは$7-8Mとなっています。
本来なら段階的に上がっていきますが、ペイロールが低いうちに前払いする形ですね。他に24年以降で確定している契約はありません、このオフは更なるエクステンションを纏めたいところ。
やはり筆頭は2年連続でSilver Slugger賞のファイナリストに選出されたBryan Reynoldsでしょう。昨オフに初めて調停権を得て今季開幕直後に2年契約を結んだものの、FAになるのは25年オフなので保有年数は変わりません。
デビューから4シーズン中3シーズンで素晴らしい結果を残しており最も価値のあるプレーヤーですが、それだけにエクステンションの難易度は最も高くなります。
逆に、FAは遥か先ですがOneil Cruzの囲い込みも画策したいところ。攻守に粗さがあり相応のリスクはあるものの、賭けるだけの価値はあるでしょう。
もしSSに留まれずコンバートされたとしても、彼の身体能力ならCFやRFでプラスを稼げる筈なのであまり心配はしていません。
最後に大穴としてMitch Kellerの名前を挙げておきます。伸び悩んでいた元トッププロスペクトが今季、試行錯誤の末にようやくローテに定着しました。
FAになるのは25年オフなので残り3年保有となりますが、5年契約あたりで纏められればお互いにとって利があるエクステンションになるのでは?
![](https://assets.st-note.com/img/1667729902508-W531FThFOn.jpg?width=1200)
以上、簡単にですが今オフについて書きました。Rule 5 Draftとトレード・FAを割愛したんですが、それでも4000字超えとなってしまいました。
次回はおそらくトレード候補を挙げて、その後に狙いたいFA選手を書くつもりですが…それまでに契約が決まらない事を祈るばかりです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?