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【PIT】Jacob StallingsがMIAへ
ロックアウトが直前に迫っています。ここまでNYMやTEX・TORらが大型補強を展開していますが、Pittsburgh Pirates(PIT)も地味に動き続けています。
以前から言及していたJacob Stallingsのトレードが昨日成立しました、相手はNYYと共に以前から名前の出ていたMIAです。
対価として若手3選手を受け取っています、まずは彼らを順番に見ていきましょう。
【Zack Thompson】
今季MIAに加入すると6月にMLBデビューを果たし、スイングマンとして14先発/12救援をこなした長身右腕です。
ルーキーで75.0回を投げERA 3.24/FIP 3.69はかなり立派ですよね、ちなみにWARは“r”が0.9で“f”が1.3を記録しています。
マイナー時代も含め成績を眺めるに「球速は無いが制球が良く、カッターを軸にしてゴロを打たせる技巧派」というタイプでしょうか。
Statcast系のデータも優秀ですし、バックエンドスターターとして長く貢献してくれそう。非常に堅実なチョイスだと思います。
来季開幕時は28歳ですが調停開始が24年オフ・FAになるのが27年オフなので、脂の乗っている時期を丸々格安で保有出来るのも魅力。
【Kyle Nicolas】
昨年のドラフトで全体61位(CBB)指名され、公式のプロスペクトランキングではMIA傘下16位だった現在22歳の右腕。
Thompsonとは真逆で短いイニングなら100mphに達するファストボールが武器で、20-80スケールで“70”と高い評価を受けています。
(昨年は中止だったため)マイナー1年目となった今季は、A+/2A級で先発として起用。合計で99.0回/136奪三振とインパクトのある数字を残しました。
制球が課題とされており将来的にブルペンへ回る可能性もありますが、Rule 5 Eligibleになるのは23年オフなのでまだ試行錯誤する時間は残されています。
来季は開幕から2A級で先発として経験を積み、再来年にどちらか見極めつつ終盤でMLBデビューするイメージでしょうか。
【Connor Scott】
18年ドラフトで全体14位指名を受けるも、やや評価を落とし気味で移籍前はMIA傘下23位だった22歳のOF。
今季はA+級で96試合に出場して10HR含む41長打を放ち、スラッシュラインは.276/.333/.446とまずまず。
打撃で気になるのはBB/K 0.34と良くない事ですが、リーグ平均より1.4歳若かった事を考慮すれば情状酌量の余地はあります。
一方で打撃よりも高い評価を受けている守備も、CF(22試合)よりRF(41試合)で多く起用されている事が気になるところ。
ゆっくりではありますが着実にマイナーの階段を上がってはいるので、「4番手OFタイプ」という評判を覆して貰いたいですね。
安価で3シーズン保有出来るStallingsの放出に踏み切ったのは、遅咲きで既に31歳というのが理由でした。
いくらGG賞に輝いた素晴らしい捕手でも、チームがコンテンドする時期と噛み合わなければ宝の持ち腐れですから。
それよりも問題なのは、彼がクラブハウスのリーダーだった事。若手がロスターの大半を占めるだけに失った影響は少なからずありそう。
今年のドラフトで全米1位指名した捕手のHenry Davisも彼から多くの事を学ぼうとしていましたし。
それでも、翌日には(今年のFA市場では)指折りの捕手を後任として獲得した事は大いに評価出来ます。 ※その話はまた後日
対価に関しては元々、JT Realmutoの様なスター捕手ではないのでトッププロスペクトを得られるとは思っていませんでした。
コントローラブルな投手・ハイシーリングなエースorクローザー候補・3年前の1巡目指名OFを引き出せたので(後の結果はともかく)良いトレードだと思います。
そもそも数年前はDFAしても何処からもクレームされなかった選手が、ここまでの対価を得られるまでになってくれたのが嬉しいですね。
さて、まだ最終回が残っている「21-22年オフ展望」ですが…既にかなり動いた上にロックダウンを迎えてしまいました。
今さら“展望”もクソも無いので“中間報告”かなにかに変更しようと思います。ノンテンダーもありましたしね。
その前にまず3人目のFA選手についてです。週末には投稿出来るはずなので、そちらも宜しくお願いします。
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