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子供向けイベントの「子供の不在」問題〜キタキタの遊び研究所〜

予告していたトピックとは別のそれですが、予告したトピックはまたやっていこうと思います。

子供のイベントなのに、子供がいない状態でルールが決められているのってちょっとしんどいなって話だね。


そういうことを思う機会があったので、これを踏まえてどう遊び研究所の学びとして吸収していくかを考えるために書いた雑記です。



遊びに出口は必要か


「北くん、遊びってなんだと思う?」
図書館に向かう通路で5年前に大学の先生に聞かれたこの問いが今でも心に残っている。


それはちょうど5年前。僕が塾の先生を辞めて、歴史を楽しみながら学べるコンテンツをつくる過程でカードゲームを生み出し、調子に乗っていた頃だった。


いろいろ考えてみたけれど、これだ!って答えはいまだに出ていない。だけど、遊び研究所は立ち上げた。

あの頃と今のいちばんの違いは遊びに出口を設けていないこと。
遊び研究所のメッセージとかnoteとかでいろいろ書いて入るけれども、やってきた遊びそのものに関してはそんなものは特にない。常に「そうだったんだ!」といった新しい発見や新しい楽しみ方に満ちている。

そう、少なくとも僕がいちばん遊んでいるんだ!って言えるくらいに、その遊びを楽しんでいるからだと思う。
遊びをやるときは、いつもどこかリミッターが外れていて、自分でも信じられないくらいに体がよく動く。終わった後は悲惨だけど。


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遊びの中心に子供がいない。

ここ最近、フォートナイトであったりマイクラであったり、自分で何かを生み出すことができるゲームが子供の中で流行っている。

僕らが小学生くらいの頃、そういうゲームはポケモンの秘密基地くらいしかなかった....と思う。たぶん、探せばいろいろあるんだろうけど。


1から10まで大人が用意するよりも、ある程度の余白を持って取り組んだ方が今の子供達はたぶん楽しめるんだろう。


僕の鬼ごっこ会では、最初「普通の鬼ごっこ」(って、なんだろう?から始めている)をやった後に、ジジイハザードや全員鬼などよくわからない鬼ごっこをやらせている。


子供に完全に任せたときもあったけど、そのときは過去に自分が遊んだことのある鬼ごっこしか出てこなかったのを受けて意識的にそうするようにしてきた。


これは一種の「許し」だと考えていて、変な鬼ごっこをやることで、みんなが「自分でも何言っているかよくわからない」ものを出すことに期待している。たまに「こうすればもっとおもしろくなるんじゃないかな?」とか「面白かったからまたやりたい!」といった方向に進むので、それに乗っかることも多いけど。


自分が主催しているときのイベントでさえもそうなのだから、もう1から10まで全部決められているような遊びに心が躍ることはないだろう。窮屈で仕方がないので、そういうのは仕事としてお金をもらってやることを前提にしたい。


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昔の話に戻ると、初期の歴史カードゲームには「歴史に興味をもってもらう」とか「勉強を好きになってもらう」とかいう明確な「出口」があった。

そういうところを見透かされたから「遊びってなんだと思う?」って聞かれたんだろうと思う。


今思えば、そういうの抜きに「やってみた結果、起こることを見るのが好き」ってのに気づけたから「役に立たないといけない病」から少し離れることができたのかもしれない。


ちなみに、キタキタ鬼ごっこ名物となったジジイハザードは参加してくれてた小学生のアイデア。

彼の言った「俺が鬼でみんなを追いかける。みんなはジジイのポーズで逃げ回る!」をそのままやってみよう!と実行し、さらに、そのルールの穴を突くことでジジイハザードは完成した。

たぶん、出口が決まってたらこんなのは生まれていないだろうと思う。

普通に考えると、それってズルだもん。


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遊んでもらいたい人が遊びの中心にいる。


ごくごくあたりまえのように考えているよ!と思うことではあるけれども、案外これって難しい。


先日、鬼ごっこのあと、参加してくれた小学生二人に協力してもらってインプロワークショップを実験的にやってみた。


片方の子はインプロにすごく興味を持ってくれた一方、もう一人の子はケンカごっこをどうしてもインプロの中でやりたがっていた。


結局、寸劇の中で軽いバトルみたいなものをやった(というかそうなっていた)後に、ジェスチャーしりとりなどをしてみたが、かなりハチャメチャなものになった。


子供が言うことをなかなか聞かない!だからといって、彼を集団から外したり、無理やり同質化しようとしたりすると、やっている僕に成長が生まれない。


で、それを乗り越えてみんな楽しめるようになったら、今まで考えたこともないような面白いものがきっと生まれてくる。


そういうことを遊び研究所でやっていきたいと思う。


さあ!遊び研究所に入ってみよう!

親子ごちゃまぜで誰も飽きずに3時間ぶっ通しで無限のバリエーションの鬼ごっこをしたり、演劇やった事がない人でもキラリと才能を光らせるインプロワークショップをやったり、自分でカードゲームをバンバンつくれる遊びの天才・キタキタのイベントグループです!



最後まで読んでくださってありがとうございました! サポートもらえると、テンション上がって更新ペースが上がるかもしれません。