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杉で作った籾の保存箱

農的暮らしをし、150%お米を自給している方から、収穫した籾を保存するための保存庫を作って欲しいと相談があった。

思い浮かんだのは、以前修理のためにあるお宅の土蔵に入った時、中にあった穀物収納庫。
立派な厚い板でできていて、正面が落とし板になっている。

乾燥した木の板には、湿気を吸ったり吐いたりする調湿機能があり、また、樹種によっては虫の嫌う成分を含んでいるものがあったり、穀物の収納にはとても適している。
今、身の回りに溢れているプラスチック製品にはない優れた特性を、その素材自体が持っているのだ。

その場合大事なのは木の厚み。厚い程性能が良い。
ただ、材料の調達、コスト、加工や運搬の問題があり、更に最低限必要と思われる性能も考慮して、厚み3センチほどの杉板で作ることとなった。

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完成した収納箱がこちら。
中に収穫した袋入りの籾を入れ、ある程度の高さになったら正面の落とし板を嵌め、さらに積んでいくという仕組み。
全体で、7段くらいは籾の袋を積めるそうだ。

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ちなみに天板の正面側は、20センチほど丁番で跳ね上げできるようになっていて、籾の袋を入れる時に体が入れやすいようになっている。

籾とか玄米とかを保存する収納庫は市販品もあり、インターネットからも購入できるが、ほとんどがプラスチックや金属や樹脂製で、木製のものはあまり見かけない。

サイズも自由に作れて、調湿効果も高い木製の収納箱。
日用品の木質化の一つの形として、広まって欲しい。

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