考察の時間です 都会の散歩 -1-

前回の記事で国立競技場の設計コンペについて書きました、国際コンペで天才的建築家ザハハデットの素晴らしい作品に決定したにも関わらず利権がらみのゴタゴタで決定を反故にして、とんでもない建設費をかけて凡庸なものを作ってしまいましたというものです。

そして今日はその凡庸な建物の前にいます。

決してこの建物を見に来たわけではないのですが、たまたま予約したホテルの目の前が国立競技場でした。

なんという偶然でしょう。

東京行きも急に決まったので前記事を書いていた時は、国立競技場を見ることになるとは思ってもいませんでした、興味もなかったし、さらに上京など七、八年ぶりです。


なんだか洗濯すのこのような

これも何かの縁とゆっくりと見て回ります。
天気は曇りのせいかどんよりと暗い雰囲気です、でも晴天でも華やかさは感じられそうもありません。

落ち着いているというのでしょうか、シンプル、質素、うーんなんと言えば良いのでしょうか。まあ、華やかとか美しいとかではありません。

前回の東京オリンピックは1964年でした、今回は56年ぶりの東京オリンピックです。

東京は第二次世界大戦で焼け野原になって全てを失いました、1945年のことです。そこからたった20年余りで復興し、さらに経済発展をし次の時代の扉を開ける祝祭として東京オリンピックを開催しました。

その後、見事に日本は復興大発展し、それから6年後には大阪万博で世界に完全復興を見せつけ、さらに発展し1990年までバブル景気でアメリカに次ぐ経済大国になりました、世界に稀にみる復活劇でした。

オリンピックのために造られた国立競技場も万博のために造られた建物群も祝祭のための建物でした。

そこには国の発展と安寧を願って建てられるものです。昔より建てられる寺社建築も厄払いと国の発展を願う建物です、ですから明るく華やかな建物になります。

明るい願いを込めた華やかで美しく永遠に続くような建物にしてきました、それが日本の祝祭の祝い方でした。

国際コンペで決定したザハの祝祭の建物

日本の建物は古来より神事と深い関わりを持っています、一般的な住宅でも地鎮祭を行い、その場所に建てることを神様に許しをこいます。

棟上げ祭で無事棟が上がったことに感謝をし、完成したら餅を投げて喜びを人々に振る舞い、家を持つことで無くした徳を積みます。

建物を建てることは神事と深いつながりがあり、市井に徳を撒き、国の経済を回すことでした。

1991年にバブルが崩壊し経済発展は止まり日本は低迷から抜けられませんでした、それから30年の長きに渡り喘ぐことになりました。

さまざまな人の努力で56年ぶりのオリンピックという祝祭が行われることになりました。
競技場も国際コンペを行いザハハディットの案に決まります、華やかで美しいく、国の発展と安寧にふさわしい建物でした、30年に及ぶ低迷期を振り払う光のような建物を喜びました。

それが利権のゴタゴタが始まり、あっという間に国際コンペの決定を反故にするという前代未聞の愚行で世界に恥を晒し、では次点のコンペ案になるのかと思いきや、御用設計事務所が現れ決まった経緯もはっきりしないまま工事が進んでゆきました。

さらに工事費は最初の予算をどんどんと超えてゆき、まるで天井しらず。
最終的に1560億円、シドニーやロンドンが6~800億円程度と考えると値段ほど素晴らしい建物でしょうか?

完成した建物は日本の発展、繁栄を願う祝祭の建物とは程遠いものになってしまいました。
無理やり開催する必要があったのでしょうか?
誰かが大金をくすねていったのでしょうか?

終わった後で次々と出てくる不正や不祥事、桁違いな使途不明金、挙句に関係者が逮捕される始末、日本で一番の広告代理店も日本で一番怪しいブラック企業になりました。

祝祭を私利私欲のために使い我欲を無理矢理通してゆく、何と卑しい人々が集まったオリンピックだったのでしょうか。

物事の判断基準を組織的な我欲、カネカネカネという考えでしてはいけません。
美しさを判断基準にしないといけません。

美しいものはバランスが取れて建設費も姿形も利益も綺麗に収まるものです。

国の発展と安寧を祝う建物ならば尚更です、我が国に残る昔の建物は国の安泰と子孫の繁栄を願い建てられています、造り手や人々の思いが美しい建物にしています。

建物を建てるということは自分だけの判断ではなく、地の声を聴き、天の意に添う 判断をしないといけません と棟梁たちに教わりました。

ここはそれとは違う判断で創られている、なんとも情けないと見上げます。


スカイツリーを見上げる

見上げるといえば、これ634mの世界第2位のタワーです。

娘と二人で多くの人々と一緒に地上450mへ登ります。

完成して12年も経っているのに初めて来ました、いつの間にか”何処よりも高いとか他よりも速い”とかいうことに重きを置かなくなっていました。

昔のように何かと比べて価値にすること、ある範囲を決めてその中で1番になることが次の時代にそぐわない古臭い基準に思えて来て急激に興味を失いました。

とはいえ450mの高さに大はしゃぎする父娘でした。

挙句に下に降りてジブリのハンカチを二人のお婆さんのお土産に買い、日本で一番最初にクレープを販売したお店でいちごショコラを注文するのでした。


作家さんと絵師さん達の色紙

日本にはこんなに漫画家がいたのかと驚かされる膨大な量の作家さんと絵師さん達の開店を祝う色紙、これが各階に設置してありました。

「父の時代は漫画家といえば手塚治虫や石森章太郎など数えることができたぞ」

「昭和だね、今の価値観は多様化しているのだよ」

と娘が言いました。

アニメイト池袋本店2023年3月16日グランドオープン、娘はこことアキバに来るのが今回の目的です。

1階から9階まで全て漫画、アニメ関連、ビル一棟アニメイト、多くの若者と世界各国から訪れている人々、思い思いの格好で楽しんでいる人たちがオシャレでカッコいい。

楽しくて美しい、素晴らしい文化だなあと思わず画集を一冊買ってしまいました。


アルカリレットウセイのm.vだそうです

アニメイトを出ると陽が落ちて夕暮れ時、人々は家路に着く人と遊びに行く人々でひしめいています。

我々も家路に着きます。


100年の時を経ても美しい

丸ビルから出ると高層ビルを従えて東京駅がありました、100年前の建物と現代の高層ビルがいいバランスで私たちをお出迎えしてくれました。

「うわー、きれい」

と娘はカメラを片手に走ってゆきます、100年前も美しい風景を作っていたことでしょう。イギリスを模した西洋建築ですが類稀な才能は当時の未来建築に変換して、その時々でアップデートして美しさを昇華して来ました。

建築家はまるで未来を見て来たかのような設計をしています。きっとあの世と繋がって未来を見てきて設計をしていたかもしれません、あと100年くらいは美しさを昇華してゆくことでしょう。

「さあ、駅弁を買って新幹線に乗りましょう」

「Here we go.」

3月21、22日あたりに火星が蟹座の土星、木星、冥王星と大きな星の動きと同時期にヘブンズクロスが起きました。

星と人類の意識が高いレベルに到達したのでそれが起きました。人類がアトランティスの時代から待ち望んでいたことです。

今回の旅行の目的の一つがシャーマニックガイドからヘブンズクロスの概要を聞くことでした。

Apocalypse アポカリプス 世界の終末

ハルマゲドンは世界の終わりと、とらわれやすい言葉ですが、Apocalypseとはギリシャ語では覆いをはずすと言います。(Αποκάλυψη=情報開示)

ヘブンスクロスにより3月22、23日で覆いが取り外されました、精神的だけではなく物質的なことも変わってきます。

私たちのヘブンと向こうのヘブン(他の領域のヘブン)がクロスしてヘブンスクロスが開かれます、このエネルギーがやって来ると真実でないことが分かるようになります。

おやおや、進化した未来が見えてくるかもしれません。
目の前にドアが現れたら、恐ることなくドアノブを回してくださいね。

躊躇して取り残されることのなきように、、、


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