2022.6.25 CROWN POP うさぎおいしかのやまツアー2022@新横浜NEW SIDE BEACH!!

うさぎおいしかのやまツアー初日

いつか見たような光景が目の前に現れた場合、それをマンネリとするのか、そここそが帰る(還る)べき場所だとするのか。

今日はCROWN POPにとって初めてのツアーのその初日。これからのツアーが<マンネリ>とされてしまうのか、それとも「うさぎおいしかのやまツアー」の名にふさわしく<帰るべき場所>を示すことができるのか。まずは神奈川県出身の藤田愛理、田中咲帆がプロデュースする新横浜公演でした。
結論から言ってしまえば、ライブに参加している間も、終わった直後も、自分の感想は「ああ,これがクラポに取って帰るべき場所、原点なんだろうなあ」という気持ち。
セットリストはメンバー5人で考えたものと、出身地のメンバー、今回なら藤田中の二人が考えたものがミクスチュアされているそうで、おそらく前者がツアーの柱を担い、後者が公演ごとの色を生み出していくのでしょう。

ツアー初日は藤田中(藤田愛理/田中咲帆)の出身地

今日の段階ではどのブロック・どの曲が5人で決めたもので、どれが出身地メンバーが決めたものなのかがハッキリしないので、なんとも言い難いけれど、神奈川県出身アーティストのゆずといきものがかりをカバーした2曲は間違いなくあいたんとさほるんが決めた今日限定のもの(のはず)。

ちょっと触れると二人で披露した「夏色」は、それぞれがタンバリンとギターを担っての生演奏で、ハーモニーは互い違いに上パートや下パート、主旋律が入れ替わって、相当の練習を積んだことがうかがえるパフォーマンス。ここのところリリースイベントが続いて、7/24の大きなライブ「豊洲にて」の準備も始まり、そのほかにもあーりんソロコンへの参加もあるし、二人は現役の大学生でもあるし……。小さな体のどこにそんなエネルギーがあるのかと思うけれど、二人の「夏色」は素晴らしかった。そして5人に戻っての「じょいふる」は曲に合わせてただただ楽しいパフォーマンス。150人ほどの観客とステージ上の5人が一体感を得て大いに盛り上がっていくさまは、まるで空気がうねり上がるよう。

全体のセットリストは1曲目〜ラストにかけてのストーリーというよりも、ブロックごとにいろいろな性格を担っていそうで、一曲目の新曲「Wonder Shutter Chance!」から「なりたいガール」「夏キラリ☆」、そして田中さんのフィーチャー曲「HAREBARE」へと続くブロックは、一曲ごとにペンライトの色を変えてみたかったと話があった(結果的には影ナレ(会場アナウンス)のミスによって未遂)ように、きっと『曲ごとの個性を楽しむブロック』だったのかな。

つづくクラポライブの定番曲とも言えるような「alright!」とお久しぶりの「アンビバレント・ハイウェイ」は『クラポ曲の魅力を感じてもらうブロック』。そしてカバー2曲を挟んで、「Real☓Live」「Change the world!」新曲「ケセラセラっ」とつづく『ひたすら楽しいブロック』、さらにアンコールは『聞かせるブロック』。自分にはそんな風に感じられたので、もしかしたら、今日のステージは数曲ごとにイメージをもたらす構成だったのかもしれません。
それらのブロックをつなぐMCは、あいかわらずのクラポらしさあふれる、ゆるくのんびりとした感じで、この脱力感が食間のお茶のように、前のブロックの感覚をリセットしていきます。曲のたび、トークのたびに、小さな小さな会場で、5人と150人(ぐらい)の楽しくて、ゆるくて、濃密な時間が重なっていきます。

ライブハウスから出たくない

幼い子どもが中に入って遊ぶ恐竜型の大きなバルーンとか、テーマパークの密閉型アトラクションとか。今日の会場、新横浜NEW SIDE BEACH!!は、中に入った人だけが感じられる、楽しくて、終わってほしくなくて、ずっとこのまま続いてほしい夢の空間。進んでほしくない時計と外に出たくないライブハウスでした。魅力的な歌とダンス、朗らかなトーク,それが繰り返されていく中で、どんどんCROWN POPとポッパーだけの、ここにいる人だけの素晴らしい場所が出来上がっていきます。

自分は新規なので以前のクラポはわからないんだけど、これから大きく成長していくだろうクラポを考えた場合、以前から応援してる人が大切にしていきたい空気感・楽しさがここに詰まってるんだろうなあと、ちょっとそんな想いも頭をよぎります。

「Cheerful Butterfly」で頭から盛り上がり、あいたんが切に声を届けてくれる「未来」と夏に対してどこか懐古の念を感じさせてくれる「光るラムネ」の2曲に浸らせてくれたアンコール。この3曲が終わったところで、中心になって今日のライブを盛り上げた田中さんと藤田さんの二人があいさつに立ちます。
「私たちのふるさとでのライブということで、神奈川県らしい、藤田中らしいセトリにしようと思っていた」と話すさほるん。そして、「全員のふるさとをまわるということで、アットホームな雰囲気になるように。ここが帰ってくる場所だと感じられるようなライブにしたかった」と話すあいたん。まさに二人が話すように、藤田中らしくさわやかで楽しく、そして「ここが帰ってくる場所だ」と十分に感じられるライブでした。


クラポが故郷?

自分の話を少しすると、転勤族の家庭に育ったので、友人が多く思い入れのある街はあっても実は「故郷」と呼べる場所がありません。それが、すっかりおじさんになった今でも少し心の穴になっていたりするんだけど。今日のライブを見て、CROWN POPが(もちろんそれは故郷とはまったく違う性質のものだけれど)帰るべき場所をつくってくれるのであれば、すごくうれしいなと、そんなことを実感したりもしました。

来月には豊洲PITがある。そして、『デコ出しで大きなリボンが超絶にかわいらしかった』みぃあがあーりんソロコンの会場を勘違い(?)して名前を挙げ、『トーク中には絶妙なゆるやかさを発揮しつつ曲中は力強い歌声とあおりで盛り上げてくれた』いぶいぶが最後に笑いながら「ここ」とステージ後方の壁を指し、そして『持ち前の透きとおった歌声とメンバーを朗らかに見守る温かさでステージを引っ張ってくれていた』りなてぃーも最高の笑顔で共感していたように、いつか横アリのステージに、それも単独で5人で立つ、そんな日が来るのかもしれない。きっとクラポはこれからどんどん大きくなる。だとしても、今日のライブで示してくれた【CROWN POPとポッパーだけの素晴らしい場所】の魂がずっとありつづけるのであれば、僕はずっとここに帰ってくるし、ずっと頑張っていけるような、そんな気がします。

これからツアーの完成度がどう変わっていくのか。次回のさいたまは残念ながら参戦できないので、柏で。そして豊洲を経ての8月の新宿で(その前の盛岡も欠席😢)、うさぎおいしかのやまツアーが最後にどんな顔を見せてくれるのか。すごく楽しみにしていたいと思います。

豊洲に来て!!

神田で大きな挑戦を成し遂げたCROWN POPは、7月24日(日)に豊洲PITで自身最大規模のライブ「豊洲に来て」に挑みます。現在、チケットは絶賛発売中

上述の「うさぎおいしかのやまツアー」やリリースイベントで、メンバーは豊洲に向けていろいろな準備を始めている旨の発言を残しています。間違いなく、会場規模だけではなく、公演の中身もこれまでのクラポ史上最大級のものになるはず。お試しで覗いてみたいなという方には1,000円〜チケットが用意されているので、ぜひご自身の目で、素晴らしい5人のパフォーマンスを確かめてみてください!!

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